自粛ムードの中で思うこと

2011年4月 4日 カテゴリ:忙中閑あり?

あなたは大家族の一員です。
20人くらいの大所帯だとしましょう。
いろんな年齢の人がいます。
その中の10人が動けなくなりました。
あなたは、残りの10人の中にいます。
あなたは何をしますか?

あなたが大人ならお世話を、
あなたが子どもなら、癒しと元気を、
きっとそれが役目。
しばらくは家族揃ってのレジャーはありません。
でも、
あなたが学生なら学校へ、
アルバイトが出来るならアルバイトを、
仕事に行けるなら仕事へ行かなくては。
いまはあなたが稼ぐしかないのですから。

動けない人のそばでドンチャン騒ぎをすることはやめたいですね。
ただ、
動けない人のそばで一緒に動けない状態でいるのは、
はじめのうちだけにしておきませんか?
自分たちのために学校を休ませてしまったと
負い目を感じさせては本末転倒。

そして、
動けない人が動けるようになったとき、
働ける場所、学べる場所、
立ち直るためにもリラックスできる状況を
つくっておかなければいけないのではないかと思うのです。
人間ですから、
自分は安全でよかった、とか、
なんで自分だけが、とか、
どうしても思ってしまうと思う。
だけど、大切なのは、その後、ではないですか?
自分が動けることに負い目を感じて動かないというのは、
やっぱり前向きではないと思うのです。

家族みんなが元気になれるように、
出来ることを出来ることから。
なんでもかんでも自粛して、
元気を引っ張っていく役目を放棄してしまわないように。

他人事にならないように、
気持ちに寄り添えるように、
その上で自分の役割を考えていきませんか?
 
***
 
「あの日」から3週間が過ぎました。
 
東日本大震災でお亡くなりになられた方に
心からお悔やみ申し上げます。
 
いまも辛い日々を余儀なくされている方々に
お見舞い申し上げます。
 
いま、日本を包むスローガンは 『がんばろう 日本』。
 
「ガンバレ」ではなく、
「頑張ろう」という言葉には、きっと、
「一緒に」「ともに」という気持ちがこめられていると思っています。
 
 
私には、医療の技術も、多くの義援金を送る力もありません、
心を寄り添わせていても、当事者の方々からすれば、
それは到底及ばないものかもしれません。
 
 
何を言っても、何を書いても、
何かが違うような、
 
そんな気がして、
だからブログも自粛していたのですが。
 
今日、
新年度スタートにあたって、
誤解を怖れずに、ここに書かせていただきました。
 
来年のいまごろ、
ひとりでも多くの人たちが、
桜の季節を楽しんでいることができますように。
 

 
祈りをこめて。
 
 
2011年春
 
                   北川かす美