あの日から考え続けていること

2011年4月25日 カテゴリ:お天気や

久々のブログになりました。
長らくお待たせして、すみません。
 
前回のブログの内容は、サクラ開花予想について。
そして、いよいよサクラの季節を迎えようとしていたとき、
多くの家族、仕事、笑顔、安らぎなど
あまりにも多くのものを日本から一瞬で奪い去った
東日本大震災が発生しました。
 
あれから1ヶ月以上が経過し、
サクラは花の季節を終えて葉桜になりました。
時間が経つとともに、少しずつ立ち直ろうとする人たちの
力強いニュースも多くなりつつあります。
ただ、一方で、あの日から時間が止まったままの被災地の風景、
そして想像を絶する不自由な生活を強いられている人たちも多く、
まだまだ被災地が普通の生活を取り戻すには
途方もない時間と労力が必要であることには変わりない状況です。
これから、県内だけでなく、被災地も含めて
次第に暑さが増し、雨の降る量も増えてくる季節が待っていますが、
せめて、これ以上、天気が被災地にとって重い負担にならないよう
願うばかりです。
 
今回、山口県は幸いにも震災による直接的な影響はなく、
日常の生活が続けられています。
ただ、日々のニュースなどに心を痛めつつ、
もし山口県が大きな災害に見舞われたら…と考えながら
生活する時間は格段に増えました。
私の場合は、日々、天気予報をお伝えしている立場ということもあり、
災害時の天気予報の伝え方とは?というのを改めて考えています。
 
正確な情報と、根拠ある今後の天気や気温の変化などを
端的に伝えることは、いつの天気予報でも大前提にありますが、
いざ震災が発生すると、天気に対する日常的な対策も困難になります。
十分な衣服や布団などがない人に
「冷え込むので暖かくしてお過ごし下さい」、
水が不足しているのに
「水分補給はこまめに」などとは言えません。
余計なアドバイスは省いて、淡々と予報をお伝えする、という形でも
天気予報は十分役割を果たすことにはなるとは思いますが、
何かが足りない…
日常を一瞬で奪われ、普通の生活を取り戻したいと願う人たちに
天気予報は、どう寄り添っていくべきなのか…
 
簡単には答えの出ない難しい課題ですが、
防災情報を扱う立場として、技量を磨きつつ、
考え続けていきたいと思います。