カメムシ予測に新事実!
2010年11月26日 カテゴリ:お天気や
根拠はハッキリしないものの
都市伝説的に語り継がれている天気ことわざに、
「カメムシが多い年は大雪」があります。
去年は冬に入る直前の今の時期、県内あちこちから
「カメムシが多い」という情報が相次ぎ、
実際、気象台の暖冬予測に反して、雪の降る日が多くなりました。
そこで、今年もカメムシの予知能力を活用すべく、
今月初め、皆さんにカメムシの情報を募集しました。
ところが・・・
今年は去年とは対照的に「少ない」という情報が非常に目立つ結果に。
情報を寄せて頂いた方からも「今年は暖冬かも」という声がありました。
一方、科学的なコンピュータ予測による気象台の3ヶ月予報によると、
12月から1月を中心に寒さの厳しい日が多く、
雪にも注意が必要、という傾向。
カメムシ予測と科学的な予測、真っ向から食い違う結果となりました。
天気予報は科学的根拠に基づくものですので、
基本的には、コンピュータ予測を信頼することにはなるのですが、
ここまでカメムシ予測と食い違うには、何かあるのでは…。
そこで、いろいろ調べてみると、なんと興味深い事実が判明しました。
山口県病害虫防除所の方に聞いたところ、
冬を前に人里に姿を現すカメムシは、クサギカメムシなどの種類で、
冬は越冬場所を探すために、暖かい人家の近くに姿を現し、
越冬後、夏にかけて果樹に被害をもたらすことが知られています。
カメムシ目撃が相次いだ去年は、越冬数が多く、
今年の夏は果樹カメムシ類注意報も発表されました。
一方、カメムシが繁殖するのは、山林のスギやヒノキの実(球果)で、
秋以降に見られるカメムシは、
今年、スギやヒノキの実で増殖したものだそうです。
ところが、今年は、スギ・ヒノキの花粉が非常に少なく、
花粉症の人にとっては楽な花粉シーズンでした。
この花粉の少なさにより、実も少なくなり、
今年、秋以降に姿を現す、増殖したカメムシが
減っているようなのです。
カメムシの数が、春に悩まされる
スギ・ヒノキの花粉と関係があるとは!
今年は、そんな特殊な事情が関係しているため、
カメムシが少ないからといって、暖冬とは言えないようです。
もし、そんな状況下でもカメムシを多く見る、というのなら、
相当な大雪や寒さを覚悟しておく必要があるようですね。
さわやかモーニング終了後に計算結果が出た
1ヶ月予報の資料を見ても、12月半ばから
一気に平年を下回る厳しい寒さが予想されています。
例年、高価な冬物衣料はバーゲンで、という方も、
今年は買い惜しみしないで早めに揃えた方がいいかも。
また、スタッドレスタイヤへの履き替えも、
雪予報が出て混み合う前に、12月初めのうちに
済ませておいてもいいかもしれません。
もちろん、日々の天気予報もシッカリ確認して
体調管理にも十分気をつけて、寒い冬を乗り切りましょう。