寒波予測のセオリー

2009年12月14日 カテゴリ:お天気や

今月4日の「さわやかモーニング」で
「バイカル湖付近に1050ヘクトパスカル以上の高気圧があると、
 その数日後に大寒波」
という天気予報のセオリーを紹介しました。
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コンピュータの技術が未熟だった昔は、
天気図から寒波の襲来を予測していたのです。
今では、コンピュータによる数値予報が発達して
何日も先の寒波襲来が詳細に読めるため、
このことを知っているのは、気象予報士でも少ないかもしれません。
そういう意味では「セオリー」と言うほどではない
無用の知識なのかもしれませんが、
私は、このセオリーを先輩予報士から教えてもらった時から、
冬は常に、大陸の高気圧に注目するようになりました。
コンピュータの計算結果が見られなくても、気象予報士でなくても、
新聞などで見られる天気図から寒波の襲来を知ることが出来る、
とても便利な方法ということもありますが、
そんな方法を経験で培ってきた先人の「職人技」とも言える知識は
私たち現代の気象予報士が
引き継いでいくことが必要ではないか、とも思っています。
 
さて、きょうの天気図でバイカル湖付近に注目すると、
中心気圧1052ヘクトパスカルの高気圧が見られます。
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先週後半の段階から、コンピュータが
大寒波の予測は行っていましたが、
いよいよ、大寒波が来ることは
ほぼ間違いない状況になってきたようです。
万全の寒さや雪への備えと、日々の詳しい予報のチェックを行って
冬将軍に立ち向かいましょう!