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YES

2021年02月01日

幻想的な世界観に人は憧れるものです。そしてロックバンドのキーボードは少なくとも5台以上のキーボードがステージにあるのが理想です。観る物聴く者にとってステージにどんな楽器が並んでいるのか?とても興味があるものです。それがプログレッシブバンドの場合その期待が倍増します。コンサートに行ったときは目を皿のように使用機材を確認します。醍醐味です。(最近はなんか当時に比べあっさりしている、音圧も1970年代のほうがでかい…少々残念)
 
さて、そのステージセッティングに関しては、少しシンプルになったとはいえYESはその期待に応えてくれます。ロジャー・ディーンが描いた幻想的なジャケットを手に、針を落とすと、川のせせらぎ、鳥の鳴き声が聴こえてくる。同調するようにシンセサイザーがかぶさっていく。1971年に5人の若者が作った「危機」という作品はノーベル賞ものです。
 
YES、1968年デビュー。あの「クリーム」の解散コンサートの前座でその知名度が上がった。デビュー当時から他のバンドとは異なった楽曲アレンジを試みている。セカンドアルバムでは今での評価の高い「時間と言葉」が冴えわたっている。ギタリストがスティーブ・ハウのチェンジしたサードアルバムから、いわゆるプログレッシブという形が完成。続く「こわれもの」からマルチキーボード・プレイヤー「リック・ウェイクマン」が加入。世界を席巻していく。そして名盤中名盤「危機」が完成。一家に1枚は在ってほしいアルバムです。
 
今回は、このあたりの曲を数曲ダイジェストで聴いていただきました。その卓越した技術と構成がなんとなくわかっていただければ、せいがええです。この時期のYESのアルバムとピンクフロイドの「狂気」、キングクリムゾン「クリムゾンキングの宮殿」、EL&P「タルカス」この定番中の定番がプログレッシブ・ロックの存在を世界に知らしめているのであります。
 
そして渡辺三千彦アナウンサーに来ていただき。ほんの少しだけですが語っていただきました。年齢的に私と同じでリアルタイムでYESを聴いてきた世代ですので20数分で語るには無理があり、ほんのさわり程度だったかんじですが、思いは多少伝わったかも……、もっと時間が必要です。
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メンバーは「ジョン・アーダソンVo」「クリス・スクワイア B」「ビル・ブラッドホード Dr Perc」「スティーブ・ハウ G」「リック・ウェイクマンKey」各メンバー、説明不要の凄腕…たまらんですね。エネルギーに満ち溢れた演奏テクニックだけでなく、空間性とでも言うのでしょうか、音の隙間がその世界を作っています。
 
そしてメンバーのほかに音響エンジニアに「エディ・オフォード」という方がいます。この方の貢献度ははかりしれません。まだ1971年頃ですが、傑作を創り上げた充実感はすごかったでしょう。
 
日本で、プログレがラジオで取り上げられることが今はほとんどないと思いますが、今回使用した曲が収録されているアルバムは未だに売れ続けています。コンサートに行けばいつもおっさんばかりですが常にソールドアウト。プログレこそ情操教育のために文部科学省が少年少女に伝えるべき音楽なのです。
 
 
さて、来週はアイルランドの星「ゲイリー・ムーア」さんです。リスナーの皆様からのメール待っております。
(山根由紀夫)
 
 
今回のオンエア曲
- "Starship Trooper"~"Life Seeker"
"Heart of the Sunrise" (イントロのみ)
Close To The Edge"~"The Solid Time Of Change"
"Wonderous Stories" (BGM)
"Roundabout"(BGM)


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