ちひろとみすゞTime

ちひろとみすゞの朗読Time

8月10日にご紹介した金子みすゞの詩

『墓たち』
今まではお墓が丸見えだった墓場に、新しく垣根が出来ることで景色が変わる様子を描いているんですが、墓の立場からの視線と、自分の視線の両方を綴っています。みすゞさんらしい眼差しです。自分から墓が見えなくなるのはすぐ気づくこと。でも、墓にとっても、目の前の景色が見えなくなる。墓に眠るご先祖様、お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんは、生きている子や孫の姿が見えなくなると想像しています。そして、自分たちは、昔むかしの丸い小さい、誰のものかもわからない、そのかわいい墓石が見えなくなるさみしさを詠っています。お盆のお墓参り。あなたはどんな気持ちでお参りされるでしょう。

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