ちひろとみすゞTime

ちひろとみすゞの朗読Time

7月27日にご紹介したみすゞの詩

『夏』
夏の暑さが年々増す中でも、早朝の涼しさは少しは健在でしょうか。「夏は夜更かし、朝寝坊」と表現するみすゞさん。確かに、夜はしばらく蒸し暑く、自分たちが寝る時間もまだまだ暑い。でも朝は、私達のほうが先に起きて、涼しい夏の朝は、まだ夏が眠っているんだと。そんな想像をしたら、暑さも少し和らぐ気持ちになりますね。
 
『あさがお』
夏を象徴する花のひとつ、朝顔。その咲き方、あっち向いたりこっち向いたりの花の付き方で、それをクールに見つめる詩です。お花同士が顔を合わせることなく咲いて、一日が過ぎて、蜂やお日様はその花たちに意識を向けても、当の花本人はあっち向いてこっち向いてのそのまんま。ただただ、そのまま、一日が終わって、「それでおしまい、はいさようなら」と綴られています。日常はそんなもの。このクールな眼差しもまた、大切な心のバランスに感じます。

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