ちひろとみすゞTime

ちひろとみすゞの朗読Time

2月9日にご紹介した金子みすゞの詩

『こぶとり』
 金子みすゞさんの5編ほどおとぎ話のつづきを描いたーおはなしのうたーシリーズ作品のひとつ。『こぶとり爺さん』の続きのお話です。正直爺さんのこぶがなくなって喜んでいても、意地悪爺さんのこぶ2つの姿が気の毒で、結局鬼のところへもう一度行って、こぶを元どおりにしてもらって、2人で仲良くニコニコ帰ってくるという、なんとも優しいストーリーになっています。みすゞさんの愛溢れる詩。自分の幸せは、自分だけが幸せでも本当の幸せではないんですね。周りも幸せでいてこそ、自分の幸せもしっかり感じられる。それが生き物の命の姿なのかもしれませんね。
 
『灰』
 これはーおはなしのうたーシリーズではないですが、おとぎ話『花咲か爺さん』のお爺さんにお願いをするお話です。お花が咲かない森の木に、花咲か爺さんの持っている灰を撒きたいから、灰をおくれと頼むのです。そうして、お花が咲いたら、あの木は嬉しいだろう、そしてその嬉しい様子を見る私自身も、嬉しいだろうと言っています。相手の喜びが私の喜びにも感じられる、そんな心をみんなで分かち合えたら、もっともっと私たちの喜びは大きくなりますね。

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