『ゆびきり』
この美しい秋の夕暮れ時に、牧場で交わされる女の子と男の子、二人の子どもの約束。なんとも可愛い純粋な姿に、夕暮れに沈むお日さまが、明日も出ないでおきたいなと、照れている様子が描かれている詩です。真っ赤な空が、お日さまが自身が照れている空の色とみすゞさんが見つめている、その素敵な感性にまた、感動しますね。
『夕ぐれ』
日が暮れてもまだ遊びたい子どもの気持ちの中には、遊びたいけど家に帰ったら美味しいご飯が待っているという、二つの気持ちで揺れ動く様子が可愛い詩です。夕暮れ時は、どこか切ない思いが空に滲む。その切なさを私たちはまた美しいと感じるものがありますね。不思議な気持ちですが、この不思議って、素敵ですね。そして、帰る家がある倖せ。いつもの倖せが、嬉しいですね。