ちひろとみすゞTime

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作曲から見えてくるもの

2025年01月23日

 私の仕事の中には、楽曲制作もありますが、先に歌詞が完成していてそれに曲をつけてほしいという依頼が多いです。よく、曲が先に作られてその後に詩が完成すると思われがちですが、私は金子みすゞさんの詩に出会ってから、自分は詩があって、それに曲をつける作曲が向いていることが分かりました。
 
 先日も、金子みすゞさんと同郷の長門市仙崎生まれの作詞家・大津あきらの詩にまだ曲がついていない作品を作曲する依頼がありました。大津あきらさんは、中村雅俊「心の色」、高橋真梨子「for you…」、徳永英明「輝きながら」の作詞を手掛けられた、ヒットソングを沢山生み出した方です。
 
 今回、その作品に曲をつけて改めて思ったことがあります。それは、作曲をしていくと、その詩の素晴らしさに気づかされるということです。大津あきらの作品は、既に曲がついているものばかりなので、これまで詩のみを味わうことはありませんでした。ですが今回初めて詩をそのままに味わいながら作曲していくと、改めて、大津あきらの言葉のセンス、思いの深さ、作詞家としての大きな魅力、器の大きさに感動したのです。
 
 金子みすゞさんと同じ故郷仙崎というのも大きな影響を与えていたのだと思いますが、あの小さな港町から、二人の素晴らしい作家が生まれていること。これは本当にすごいことだと思います。
 
 こうした素晴らしい詩人と作詞家の作品に作曲させていただくことを光栄に思いますが、作品を生み出す背景には人生の見つめ方が大いに影響します。
 
 これからも素敵な作品との出会いのためにも、自分自身の生き方、見つめ方、大切に育んでいこうと思います。
 
 また、私のコンサートでは大津あきら作品も歌っているので、ぜひコンサートも聴きに来てくださいね。またラジオでも、いろんなエピソードもお話出来たらと思っています。


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