2010箱根路への誘い アーカイブ

東洋大学2年連続2回目の優勝!

2010年1月 5日

第86回東京箱根間往復大学駅伝競走。
 
見事、東洋大学が2年連続2回目の優勝を果たしました!
関係者の皆様、本当におめでとうございます!
 
 
それにしても、5区柏原の走りは異次元、桁外れでした。
2年連続であの走りは、本当に強い証ですね。
 
 
『本当の強さ』
 
 
それは東洋の全選手にも言えるでしょう。
特に復路の選手。
 
『前半抑えて、後半ペースを上げる』
 
大量リードを持つチームがすべき、お手本の走り方をしていました。
来年以降も、柏原を中心に、さらに連覇を伸ばしていきそうな
気がします。
 
 
変わって駒澤大学。
 
復路優勝を掴んだ怒涛の追い上げは、
平成の常勝軍団の名に恥じぬ『素晴らしい継走』でした。
 
特に9区を任されたキャプテン高林の力走は…。
沿道で見ていて、ジーンときました。
駒澤のことがより好きになりました!
 
『たられば』は無粋ですが、往路での出遅れがなければ、
後半の逆転劇が見られたかもしれません。
 
しかし、1年生にも力を持った選手が多いので、
これからが楽しみで仕方ないチームです。
 
 
次に明治大学。
 
イチOBとして、序盤から先頭を走る姿。
『紫紺に白抜きのM』が気高く見えました!
 
往路優勝は惜しくも夢と消えましたが、
古豪復活の可能性を感じた大会でした。
 
 
山梨学院大学も、安定感のある走りで襷を繋ぎました。
 
名将・上田監督が来年もどのようなチームを作ってくるか、
期待が高まります。
 
 
前評判が高かった日本体育大学と早稲田大学、日本大学。
 
残念ながら、持っている力を全て発揮というわけには
いきませんでした。
 
日体大は3区の野口、4区の久保岡の快走で浮上してきて
『これは!』と思っただけに、惜しかったです。
 
早稲田は怪我の影響もあったそうで、
思い通りのオーダーが組めず、苦しい戦いでした。
 
また『学生駅伝3冠』を狙った日本大学は次回、
厳しい予選会からの本戦出場を狙います。
 
 
いずれにしても、優勝候補に挙げられた大学は、明治は別として、
対・柏原貯金を作りきることができず、5区を迎えました。
 
そのため5区の中盤までに逆転を許し、逆に往路を終えて
先頭の東洋と大差が付き、復路での再逆転は厳しくなりました。
 
この時点で、東洋の連覇はほぼ決まっていました。
 
 
さて、箱根最多優勝を誇る中央大学。
事前の予想では触れていませんでしたが、すいませんでした。
 
やはり名門の力は生きていました。
東京農業大学もエース外丸の走りなどで、
14年ぶりに見事シード権奪回!
 
名物の『大根踊り』は来年も箱根路で見られることになりました。
 
 
シード権といえば、初の獲得となった城西大学と
41年ぶりの青山学院大学。
 
山口県宇部鴻城高校出身、城西大学の櫛部監督がレース終了後、
喜びの表情で関係者に挨拶されている姿が印象的でした…。
 
青山学院大学も堅実な走りでした。
心からおめでとうございます。
 
 
東海大学には新しい『スター候補生』が出現!
 
大会前から期待されていた2区村澤のタイムは、
過去に2区を担当した1年生の中でも歴代2位。
 
これから3年間の走りが非常に楽しみです。
まずは予選会を突破しての本戦出場を狙います。
 
 
同じく期待された上武大学3年生の長谷川は、
怪我の影響で思い通りの走りができず、辛い大会でした。
 
まずは怪我を治して、来年の大会で最高の走りを見せてください!
 
 
箱根の常連校、帝京大学、中央学院大学、専修大学、大東文化大学、
法政大学、亜細亜大学は来年、予選会からの参加になります。
 
今回は、狙ったレースができなかったかもしれませんが、
それぞれの熱い走りは私たちの胸を打ちました。
 
また今大会、学連選抜として出場し、
まだ大学を卒業しない選手たちには、チャンスが残ります。
 
是非来年こそ、母校の襷で箱根路を駆け抜けてください!
 
 
今大会も200人のランナーたちが、私たちの心を震わせる
魂の継走を見せてくれました。
心から有難うございました。
 
そして関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。
 
 
 
最後に…。
 
今年の大会、優勝経験を持つ順天堂大学や神奈川大学、
これまで何度も箱根路を彩ってきた国士舘大学、
拓殖大学、国学院大学など、多くの大学が
出場を果たすことができませんでした。
 
 
 
大会連覇を目指す大学。
 
復活を狙う大学。
 
捲土重来を期す大学。
 
胸に秘める思いは様々です。
 
 
 
幾多の名勝負を繰り広げてきた箱根駅伝。
 
第87回大会への準備、
戦いは、もうこの瞬間にも、既に始まっています。
 
 
高橋 良
 
(※選手の敬称は省かせて頂きました)

往路終了

2010年1月 2日

86回大会の往路が終わりました。
 
正直、『イケるかも』という夢を見ました。
 
明治大の往路優勝を…。
 
しかし、それにしても柏原は強かったですねぇ(汗)
 
2年連続の5区区間新。
 
優勝候補が軒並み山登りで苦戦するなか、天晴れです。
 
戦前、柏原が追い上げて、芦ノ湖はダンゴでゴールかと
思っていましたが、東洋大には大きな貯金ができました。
 
さぁ、明日の復路、東洋を追撃できる大学はあるのでしょうか。
 
控えにまだ選手を残している日本体育大、
さらに山梨学院大がその筆頭になるでしょう。
 
早稲田大、明治大は差がつきすぎました。
 
しかし、日体大や山梨学院大でもなかなかのビハインドですね。
 
余程のことがない限り…。
 
東洋の連覇が濃厚ではないでしょうか。
 
また、シード権争いも熾烈を極めそうです!

いよいよ明日号砲

2010年1月 1日

いよいよ…。

ついに…。

来ました

待ち焦がれた第86回箱根駅伝。

さぁ、予習も最終日です。

これまでにご紹介した大学以外にも、強い選手が揃います。

10000m今季の学生最高記録は28分13秒。

この記録を持つのは上武大学の3年生長谷川です。

中距離が得意だったスピードランナーが長い距離にも対応できるようになりました。

去年までの東海大学のエース佐藤は卒業しました。

その佐藤と同じく、佐久長聖高校から東海大学に進んだのが、スーパールーキーの村澤。いきなり2区にエントリーされました。

前回、無念の途中棄権になってしまった城西大学。

4年生の佐藤と高橋、3年生の田中を中心とする厚い選手層で、初のシード権獲得を目指します。

東京農業大学は4年生の外丸と2年生の松原が28分台を持ちます。

この2人を軸に14年ぶりのシードを掴みたいところです。

では、独断と偏見で、今大会のレースを占います。

今大会はとにかく、ミスをしないことが大切。

優勝候補の大学でも、1つのブレーキでシード争いに巻き込まれてしまいかねません。

それだけ力が拮抗している今大会です。

1区はスピードランナーが揃いました。早い段階から縦に長くなるかもしれません。

さらに往路は、どの大学も東洋大学の位置を気にしながらのレースになるでしょう。

5区に襷が渡る時点で、東洋大学の柏原より前にいたいからです。

去年は4分58秒差をひっくり返した柏原。

優勝を狙う他大学にとっては脅威です。

早大、駒大、明大、日体大、日大、山梨学院大が序盤前に行き、東洋大が5区で一気に上位進出。

混戦の芦ノ湖ゴールになりそうです。

復路は…。

終盤までもつれそうですね

選手を残しているチームが多いですから、9区や10区での逆転劇もありそうです。

優勝予想は…。

正直分かりませんm(_ _)m

東洋大の連覇、伝統校早大の優勝、母校明大の復活、予選会からの駒大&日体大の優勝などなど…。

見たいシチュエーションが多すぎです。

いずれにしても、20本の襷が途中棄権や繰り上げ無く、無事に大手町に帰ってくることを祈りたいです。

86回目の継走。

いよいよ明日号砲です。

日本大学&山梨学院大学

2009年12月31日

10月の出雲・11月の全日本を制した日本大学。
36年ぶり13回目の優勝を狙います。
 
加えて『学生駅伝3冠』にも挑戦します。
 
ちなみに過去にこれを成し遂げたのは、1990年度の
大東文化大学と2000年度の順天堂大学のたった2回だけ。
 
前哨戦で勝っても箱根で勝つことがいかに難しいかが分かります。
 
 
史上3校目の快挙に向けて中心になるのは、
やはり4年生のダニエル。
 
『5区で東洋大学の柏原と対決か』という話もありましたが、
やはり2区に入りました。
 
このダニエル、まさに今年度の学生長距離界を席巻してきました。
 
出雲・全日本でアンカーを任されての逆転劇は
記憶に新しいところです。
 
キャプテンの谷口や、2年生の堂本、期待のルーキー佐藤ら
日本人選手がいかに力を発揮するか。
 
これが3冠達成への足掛かりになります。
 
 
続いて前回6位の山梨学院大学
15年ぶり4回目の優勝を目指します。
 
超・大砲のモグスは卒業しましたが、箱根初登場となる
2年生留学生のコスマスが3区にエントリーされました。
 
オツオリ&イセナ→マヤカ→ワチーラ→モカンバ&カリウキ→モグスと
続いてきた山梨学院の留学生の歴史。
その系譜はコスマスに受け継がれました。
 
その山梨学院の留学生が2区を外れることは過去にもありましたが、
これは、それだけ日本人選手が充実している証。
 
その2区には、過去2回5区を任された、3年生の高瀬が入りました。
抜群の安定感を持ちます。
 
高瀬に限らず、今回の山梨学院、ロードに強い選手が
多いイメージが漂います。
これは、プルシアンブルーの襷が先頭をひた走る時間もありそうです。
 
 
さて、いよいよレース前日となる2010年元日。

これまでにご紹介できなかった大学にスポットを当て、
さらに、レース展開を占います!

日本体育大学

2009年12月31日

前回3位に入りながら、残念な出来事のため予選会からのスタートになり、前哨戦の出雲と全日本にも出場することができなかった日本体育大学。

27年ぶり10回目の優勝を狙います。

個人的な印象ですが、何かやってくれそうで、とても不気味です。

きのう発表された区間エントリーでは、10000m28分台を持つ3年生の出口が1区、キャプテンの森が2区に入りました。

とても順当なエントリーです。

さらに、同じく28分台の3年生野口、29分台前半の3年生谷野と篠崎、1年生の福士を控えに残してあります。

これは、他大学の出方を鑑みての作戦でしょう。

余程のことがない限り、当日のエントリー変更で走ることになりそうです。

特に野口の存在です。

往路に彼を使わず、終盤まで勝負がもつれる中、復路のエース区間9区に配置されていたら…。

イチ箱根ファンとしては、たまらないレースが見られる気がしてなりません。

駒沢大学とともに、予選会からの優勝を果たせる戦力を持っているので、期待が高まります。

さて、大会も迫ってきましたので、次回はまとめて2校。

日本大学と山梨学院大学をお送りします。

明治大学

2009年12月30日

前回8位に入り、43年ぶりにシード権を獲得した明治大学。

そのメンバーが8人残り、61年ぶり8回目の優勝を狙います。

11月の全日本では紫紺のMがトップを快走するシーンがありました。

古豪明治のキャプテンは、山口県豊北高校出身の石川。

今日発表された区間エントリーでは予想通りエース区間の2区に入りました。

10000mで28分台を持つのはこの石川と4年生松本、2年生の鎧坂の3人。

鎧坂が3区に入り、往路は強力な布陣になりました。

そして、松本は補欠に。

これは作戦なのか、それとも…。

いずれにしても、この松本が当日のエントリー変更でどこに入るかが大きなカギになります。

区間エントリーを見る限り、松本が走る予定ならば、復路に入ることになる
のではないでしょうか。

松本が復路にエントリーされたとき、61年ぶりの頂点が大きく近づいてきそうです。

次回は日本体育大学をお送りします。

駒沢大学

2009年12月28日

前回、ディフェンディングチャンピオンとして臨み、
13位に転落してシード権を失うという屈辱を味わった駒沢大学。
 
2年ぶり7回目の優勝を狙います。
 
核となるのは4人の4年生。
 
キャプテン高林、宇賀地、深津、星です。
 
中でも宇賀地は、ライバル校に強い世代が君臨していたころから
ずっと2区を走り続けてきました。
今回も2区を走ることになると、駒沢史上初になります。
 
まずはこの4人がどの区間に配されるかが、気になります。
 
また、上野、撹上、千葉など、
1年生には素晴らしい素質を持った選手が揃いました。
 
彼らが活躍することで、再び黄金期も到来するかもしれません。
 
10月の予選会で、大会記録を更新して1位通過した駒澤。
 
97年の神奈川大学以来2回目となる、
『予選会からの優勝校』が誕生するかもしれません。
 
次回は明治大学をお送りします。

早稲田大学

2009年12月25日

前回41秒差で2位に終わった早稲田大学。
 
17年ぶり13回目の優勝を狙います。
 
残念ながら、12月10日に発表されたエントリーメンバー16人に、
前回大会4区で区間新をマークした2年生の三田が入ることが
できませんでした。
 
去年までの大エース・竹澤も卒業しました。
 
これは大きな選力ダウン…。
 
と思いきや、早稲田はとにかく選手層が厚いんです。
 
2年生の矢澤と八木、キャプテン・4年生の尾崎が率います。
 
加えて、1年生佐々木、平賀、前田は期待の即戦力。
 
さらに、最上級生にはロードに定評のある選手が揃います。
 
こう見ると、東洋に比べて、平地区間は早稲田の方が
力は上かもしれません。
 
よって、東洋の柏原が控えるであろう5区を
うまくしのぐことができれば、早稲田は17年ぶりの優勝に
大きく近づくのではないでしょうか。
 
次回は駒沢大学をお送りします!

第86回箱根駅伝

2009年12月24日

第86回箱根駅伝。
 
いよいよ10日を切りました!
毎年のことながら、今この時期が一番楽しいんですねぇ(笑)
 
多分、地元の上空はリハーサルのヘリコプターが
飛んでいることでしょう。
 
そうそう、なかなか連載開始せずゴメンナサイm(_ _)m
今回もどうぞお付き合い下さい!
 
 
さて、今大会も有力チームを中心に、分析していきましょう。
 
まずは前回悲願の初優勝を遂げた東洋大学。
2年連続2回目の優勝を狙います。
 
その立役者になった『山の神童』柏原は、さらに力を付け、
10000mも28分20秒台の記録を持ちます。
 
『2年目のジンクス』という言葉がありますが、
前哨戦の出雲や全日本を見る限り、
その言葉とは無縁じゃないでしょうか。
 
また、前回の優勝を経験した選手が柏原を加えて6人。
3年生の大津や高見など、ロードに強い安定感抜群の選手が
並びます。
 
過去5年(05~09年)の優勝校を見ると
駒沢・亜細亜・順天堂・駒沢・東洋と、連覇がありません。
 
今回は連覇の可能性…。
 
ありそうです。
 
 
次回は早稲田大学をお送りします!
 
☆Makoto Takahashi☆