2009年11月 アーカイブ

再び旅に出てます

2009年11月30日 カテゴリ:高校蹴球09-10

竹重の全国大会の実況、
今年は1、3回戦と開会式担当に決まりました
 
準々決勝まで担当した前回に比べて
1試合少なくはなりましたが
その分取材は濃密にしなければ!
 
てなわけで
週末金曜夜に東京に入りまして
翌28日土曜は東京A・Bブロック決勝を生観戦
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去年も見させて頂きましたが
東京の決勝戦はとにかく華やか!
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試合開始前は
会場の西が丘サッカー場の周りをぐるっと行列が取り囲み
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スタンドはもちろん満員でトイレも一苦労でした
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日曜は宿で取材準備
各局から渡された地区決勝DVDを
何度も何度も巻き戻しつつ
歓声を上げつつ、涙を流しつつ
ひたすら見続けました
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そして月曜から再び取材です
今日明日は神奈川代表・武相高校を訪問
 
火曜には一気に富山に入ります!

対戦相手決定

2009年11月26日 カテゴリ:高校蹴球09-10

速報、ニュースなどでもお伝えした通り、
山高の初戦は富山第一高校に決定!
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組み合わせ抽選会は
例年通り厳粛なムードで行われました
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竹重にとっては通算12回目の抽選会ですが
 
山高キャプテンの田村君は勿論初めて
しかも勿論、最初で最後の抽選会
 
抽選の順番待ちをしていても
(中央でぽつーんと立つのが田村くん)、
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抽選を行い「山口高校」の札をトーナメント表に貼る姿も
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明らかに緊張ど真ん中
 
でもまあ、毎年どの地区の高校でもそうなんだよ!田村くん!
気にしない気にしない
いい経験・思い出にして下さい
 
更に、高校時代母校山高のキャプテンを務めながら
現役時代には全国選手権に縁がなかった山野監督
 
これまた、ど緊張の様子!
抽選会後、会場で撮った2ショットもやはりぎこちない
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東京・日本テレビの大スタジオで
スポットライトが照りつける中
CS放送での生中継はあるし
周りにはマスコミがわんさか来ていて
緊張しない方が嘘、ですから(笑)
 
そんなこんなで決まった、対戦相手の富山第一高校
日韓・ドイツW杯を経験した元日本代表FW・柳沢敦選手の母校であり
全国選手権には今年で7年連続23回目の出場
 
名将・長峰俊之監督に導かれ
99、00年には全国ベスト4にも進出し
2年連続で聖地・国立のピッチを経験
 
紫のユニフォーム「とみいち」は、北陸を代表する名門&伝統校です
 
富山・北日本放送の木下AN、上野ANによれば
ヨーロッパサッカーと南米サッカー
どちらのスタイルも積極的に取り入れ、
その融合を目指し練習・試合に取り組んでいるんだとか…
 
……強そう……
 
 
1回戦の実況担当は私・竹重
近い内現地取材にお伺いします!
富山の皆さん、宜しくお願い致しますm(_ _)m
 
さて
鳥取→東京と続いた出張は
抽選会当日夜のスタッフ懇親会
(これがまあ盛り上がる盛り上がる)
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水曜日の全体研修会、
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さらには午後の分科会と続き
(竹重、講師やりましたのよ←プチ自慢 笑)
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なんとか無事終了
最終の飛行機で山口に戻って参りました!
 
 
本日木曜日はいつものように
正午から【ラヂオな時間】の生放送です!
是非お聴き下さい!

頑張ったレノファ、頑張れ山高

2009年11月23日 カテゴリ:高校蹴球09-10

ここ数ヶ月、サッカー日記といえば高校年代が中心で、
『竹重さん、社会人追い掛けるのはもう辞めたん?』と
関係者に結構つつかれていた
(無論冗談で)
 
確かに日記にはしてなかったけど
そんなに足しげくではなかったかもだが
結果は毎週チェックしていた
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レノファ山口は今年も中国リーグを突破し
JFL昇格をかけた大会である、
【地域リーグ決勝大会】(以下、地域決勝)に駒を進めた
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全国から16チームが参加
予選ラウンドで一気に4チームに絞られる
残った4チームで決勝ラウンドがあり
上位2から3チームがJFL昇格となる
 
去年レノファは決勝ラウンドに進みながら、
3位までに昇格が許されたその決勝ラウンドでなんと【4位】
わずかの所で昇格を逃した
 
-今年こそJFLへ-
その合言葉で臨んだ09年
しかし序盤からつまづいて波に乗れず
 
地域決勝行きは果たしたもののリーグ戦は2位どまり
…気持ちとプレーが見るからに空回りしていた
 
「今年は厳しいんじゃないか?」
そう揶揄する向きは少なくなかったし
自分も取材していて手応えを感じていなかった
 
しかも地域決勝予選ラウンドの組み合わせが
明らかに【死のグループ】
天皇杯で浦和レッズを破った長野・松本山雅FCに
九州リーグ優勝の沖縄かりゆしFC
サッカーどころ・東海地区の浜松大FC
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レノファを加えた4チームで決勝ラウンド行きは1チームだけ
どう贔屓目に見ても分が悪い…
 
しかしリーグ戦終了から1ヶ月
レノファは初戦のかりゆしFCをPKで下し
続く浜松大戦は4-0と快勝!
選手スタッフは勿論、
都合で2日目から取材を始めた我々KRY組も途端に色めき立った
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特に竹重は
レノファというチームが立ち上がってこれまで
見に行った試合でこの日がなんと“初勝利”(本当)
ジンクスが破れ余計にテンションが上がった
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そして11/23
お互い全勝で迎えた松本山雅との予選ラウンド最終戦
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だったが
 
昨日のニュースでもお伝えしたように
結果は0-3の完敗だった
 
しかし、リーグ戦を終えてからの1ヶ月間の
選手彼らの変貌ぶりには目を見張った
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明らかに声がでていた
明らかに走り続けていた
 
結果だけ見れば去年より一歩後退
そう誰もが思うだろう
 
スコアを見ればノーチャンスの惨敗
そう思われても仕方ない
 
でも彼らはこの3日間
本当にいい戦いを見せてくれた試合の流れを
掴めなかったのは残念だが
それでも流れを掴もうと、
とことん体を張り
必死に腕や足を延ばしていた
 
だから皆さん
「なんだ今年もダメだったか」ではなく
「よく頑張ったな」って
選手に声をかけてあげて下さい
やっぱりチームは気持ちが1つになる事が大事だなあと
本当に思った鳥取紀行でした
 
さて
気持ちを1つに、といえば
【俺は弱い “俺達”は強い】という合言葉で
すっかりおなじみ(?)
17年ぶりの全国出場となる山口高校!
 
全国高校サッカー選手権の組合わせ抽選会は
いよいよ本日・火曜日です
 
竹重は昨日、鳥取から直接飛行機で東京に入り
今日は会場の日本テレビに向かいます
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14時からの抽選会はCS放送【G+】でも生中継されますが
対戦相手が決まり次第速攻でブログにUPします!
 
引き続き【KRY・HP】【ポケマウ】でお待ち下さい!

古豪復活!

2009年11月18日 カテゴリ:高校蹴球09-10

中継でもお伝えしましたが
全国選手権代表は山口高校!
17年ぶりに掴んだ夢舞台です
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白熱の決勝戦をプレイバック!
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【決勝戦@維新公園】
山口3-1西京(前2-0後1-1)
 
決勝当日、雨上がりの朝
西の空には虹が掛かりました
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正午のキックオフを前に
両チームは10時に会場入り
  
ここ6年で5度目の決勝戦、
大会2連覇がかかる西京は
去年の経験もあり終始リラックスムード
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一方の山高
こちらは15年ぶりの決勝戦
選手・スタッフ含めても
決勝戦経験者は山野監督と二木コーチの2人だけ
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控え室の会話やアップの様子は
盛り上がっていたけれど
どことなくぎこちない
 
あらゆる関係者と話をしたが
「チーム力は五分かやや山高有利」
「経験がある分勝負的には西京が有利か」
その声が圧倒的に多かった
  
「いつも通りやるだけです。ウチはそれしかできません」
そう語った山高・山野監督
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一方の西京・兼行監督
「山高お得意のサイド攻撃を封じる為」と、
フォーメーションを従来の4-5-1から4-3-3に変更
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去年の全国や、PL中国での経験を踏まえ
相手に対応する策を取った
 
自分の長所を生かそうとする山高
相手の長所を消そうとする西京
 
開始の笛が鳴る前から
しびれる心理戦が展開された
 
前半開始直後、山高のミスから
西京のエース10矢次選手が抜け出し、キーパーと1対1!
しかしシュートは辛うじてGK1横沼選手が止めた
 
このプレーが後に大きく影響する
 
試合の流れは一進一退
中盤から前線でパスをつなぐ西京
しかしラストパスに精度を欠きシュート打てず
 
山高は西京のプレスをかいくぐってサイド攻撃を展開するが
さいごのシュートは西京DFが跳ね返す
 
チームで得点を狙う両雄
しかしネットは揺らせない
そういう時は個の力がモノを言う
 
山高は、前半30分に切り札のFW11小林選手を投入
西京ディフェンスをかき回すことで山高の攻撃陣が活性化される
 
そして前半32分、均衡破れる
エリア内でドリブルを仕掛けた山高エース10大和選手
角度のない所から左足を振り抜くと
ファーポストのサイドネットがズバンと、揺れた
もの凄い先制ゴール
 
エースが奪う得点は
4番バッターのホームランと同じ
一気に盛り上がる山高サイド
 
西京は立ち上がりにエースが掴んだビッグチャンスを
相手の好守に阻まれただけに
先制を許しやはり見るからに動揺していた
 
なんとか追いつこうとパスを回すが縦に急いでつながらない
逆に全体がやや前がかり
 
その動揺の間隙を突き、山高途中出場の11小林選手が
Dエリアからミドルシュート
 
西京GK17大島選手も手を伸ばし弾いたが、
ボールはゴールマウスを捕らえた
 
※ここでお詫び
西京GK17大島選手の名前を中継では間違えてコールしました
関係者に大変ご迷惑をおかけしました
この場を借りてお詫び致します…
 
2トップの得点は、クリーンアップ揃い踏みと同じ
更にムードが高まった山高
終了間際、37分はこれ以上ない絶妙なタイミングだった
 
前半終了
2-0山高リードで折り返した
 
「後半立ち上がり10分がカギですね」放送席ではそんな話になった
 
そして迎えた後半あたまから、
西京は選手交代を行い打開をはかるが
次の得点はまたも山高
11小林選手のこの日2点目
 
得点時間は【後半8分】
流れは大きく山高に傾いた
 
3-0と水を開けられた西京
再び選手交代を行い、更に選手を中央に固めてパスをつなぐ
 
山高は3点目を奪った後は疲れから動きが次第に鈍くなってきた
しかし西京の決定機には
体を張ってシュートコースを消し
必死のカバーリングでしのいだ
 
しかし後半ロスタイム直前
ロングボールから西京10番矢次選手が技ありシュートで1点を返した!
ゴールに入ったボールを抱え走り出す矢次選手
次のキックオフを急ぐ諦めない姿に心打たれた
 
しかしその後は、スコア動かず
 
試合終了
西京の2連覇を阻んだ山高
伝統の青のユニフォームが17年ぶりに全国に戻った瞬間
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観衆からの拍手は本当に凄かった
ついに手にした優勝旗を
チームを支えたマネージャーと控え部員で囲んで1枚
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敗れた西京・兼行監督
「よちよち歩きだった選手達がよくここまで逞しくなりました」
春から夏にかけて全く結果が出ず
取材していても大差で敗れる事が多かった今年の西京
でも選手達は腐らずに頑張って
【FOR THE TEAM】の合言葉の下
今年も決勝の舞台に帰ってきた
本当にお疲れ様でした…!
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その西京、しかし今年は明るい話題もありました
4年前の卒業生で、阪南大GK・竹重安希彦選手が
来年J1ジュビロ磐田に入団内定
その竹重選手も高校時代は2年連続県大会決勝で敗れ
全国選手権出場はなりませんでした
その悔しさをバネに西京初のJリーガーの夢を掴みました
 
今年の選手達も、3年生の多くは
進学してサッカーを続けると言う話
君達の夢はまだその先にある!
これからもますます頑張って下さい!!
 
一方の山高・山野監督
「選手達を誉めてやって下さい」と涙止まらず
当方の手違いで存分に話をお届けできませんでした
本当に申し訳ありませんでした…
 
山野監督はかつての常勝山高にあって
その高校時代は県大会や当時の西中国予選で敗れ、
全国選手権の舞台には立てなかった
(かつては都道府県代表全てが全国に出られる訳ではありませんでした)
 
就任6年目、監督として初めての決勝戦
周囲の期待が大きかった分、
プレッシャーも凄まじかったはず!
 
そんな山高の合言葉は
【俺は弱い、“俺達”は強い】
素晴らしい言葉です!
受験勉強と両立は大変ですが
今しかできない高校サッカー!
その全員サッカーを
全国でも存分に見せて下さい!

山口市内の高校同士の決勝戦は
久しぶりの出来事でした
選手同士も顔見知りで試合後は
お互いの健闘を労う姿も多く見られました
最後の写真は両校キャプテン同士の2ショット
左・山高田村キャプテン、右・西京本田キャプテンでした
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そして今年も
沢山の選手達に沢山の感動を貰いました
本当に有難う、そしてお疲れ様でした
皆さんが見せてくれた魂を引き継いで
竹重、今年も全国大会で頑張ってきます!
   
全国高校サッカー選手権
組合わせ抽選会は11/24、来週火曜日です!

全国へ…王手(1)

2009年11月10日 カテゴリ:高校蹴球09-10

土曜日は下関・乃木浜
日曜日は山口・維新公園
 
待ちに待った芝のピッチで繰り広げられた準々・準決の6試合
 
両日ともとにかく、日差しが強かった!
暑すぎるくらいのコンディション
特に乃木浜の県大会準々決勝がこんな好天だったのは記憶にない
もちろんシャツは腕まくりで観戦させていただいた
 
乃木浜は2面あるピッチで同時にキックオフされる
どちらかをメインに、またその試合越しにもう一方を見つめる
4試合全てをつぶさに見られないのが残念だった
 
【11/7(土)・準々決勝】
小野田3-1豊浦 (前半0-0、後半3-1)
 
進学校同士の対決、ということは
「IH予選に3年生が受験勉強で引退した、新チーム同士」
 
ではあるが、
豊浦は2月の中国新人予選で高川学園に土をつけたチーム
その時出場した選手も、もちろんいる
この試合では得意のサイド攻撃で小野田ゴールに迫った
  
一方の小野田
こちらは前チームの主力3年生が3人残り
宇部小野田地区特有の個人技・パスワークで打開を図る
前半はどちらも決め手に欠き無得点
 
力が互角なら一瞬の流れやミスで点が入るもの
 
豊浦がGKとの1対1を外した6分後、小野田がミスを突いて先制点
やや押され気味だった小野田 ここで一気に勢いがつく
流れを掴んで先制の5分後、綺麗に崩して追加点
更にそのまた3分後に3点目…つまり8分間に3得点
つくづくサッカーって、怖い
 
敗れた豊浦
事前に頂いたアンケート用紙のスタメンと
準々決勝当日のメンバーに1人食い違いがあったので聞いてみた
笑顔を崩さず取材に応じてくれた田丸監督、表情が曇った
「新型インフルエンザだったんです…それも今朝急に」
もうそれ以上聞けなかった
 
全員が1・2年生のチームだったのがせめてもの救いだった
 
【11/7(土)・準々決勝】
慶進3-0聖光 (前半1-0、後半2-0)
 
残念ながら残留はできなかったものの、
今年念願の「プリンスリーグ中国」に初めて進出した聖光!
集大成の選手権でもシードされ、創部以来初のベスト8進出
「秋以降も芝での練習試合を重ねてきました」
山本監督も手ごたえを掴んだ様子だった
 
去年の選手権予選準優勝の慶進は今年ノーシードから8強へ
しかし3回戦では第2シードの下関工を下して勢いに乗っている
 
前半立ち上がりは聖光ペース
得意の芝ピッチ上でテクニックのあるプレーを展開した
しかし徐々にリズムが単調になってしまった
立ち上がりをしのいだ慶進は20分頃から中盤がつながり始めた
リズムを掴むと今度は聖光のお株を奪うサイド攻撃で先制!
その後も去年のチーム同様声を出し合い、
プレスの足を止めず、流れを聖光に渡さなかった
 
「やれてる!大丈夫!慌てないで最初からやろう」
ハーフタイムの指示を受け、聖光は後半再び立ち上がりを攻めた
パス・ドリブル・クロスetc 本来の聖光に戻ったかに見えた
ただ、攻めた分だけ、DFもろともどうしても前がかりになる
そのDF陣を、慶進は後半から出場の
FW15番・原田選手が執拗にチェイスする
 
後半7分、その献身的なプレスがオウンゴールを誘い慶進追加点
またしても我慢の守備から流れを取り返した
 
2失点後、聖光は選手交代・ポジションチェンジと次々に策を講じた
更に、前半から足を止めなかった慶進は疲れが見えてきた
後半15分過ぎからはほぼ一方的な聖光ペースになった
個人技に対する慶進のファウルも増え、
聖光はフリーキックから何度も決定機を迎えた
 
しかし…試合残り3分で、慶進ダメ押しの3点目
ボールを奪ったら周りがすばやく反応し最後は5蔵重選手
左45度からのファインゴールに場内は大きくどよめいた
 
終わってみれば慶進、多くが足を痙攣させながら完封勝利
 
コーナーキックは4対3とわずかに上回ったものの、
シュート数は聖光14に対し慶進13
数字的にはほぼ五分、そして3点差決着という現実
聖光・山本監督も「してやられました…慶進の粘りは凄いですね」
有望な1・2年生が多くいるチーム・聖光!来年の巻き返しに期待
 
一方のピッチでは岩国が山口に敗れ、
これで今大会のシード8チームは全て姿を消した
ここまで全てPKで勝ち抜いた防府西も
西京に対しては粘りきれず涙を飲んだ
 
【11/8(日)・準決勝(1)】
山口2(延長)1小野田
 
2回戦でIH出場の高川を下した山口は実に12年ぶりの準決勝
準々決勝も8-0と岩国に快勝し、更に地元の声援が後押しする
 
小野田は前日の快勝の一方で、DF陣の多くに疲れから来る痙攣があった
ただでさえきつい連戦に暑さまで加わり、どこまで粘れるか?
 
下馬評では山口優位の声だったが、
前日の疲れは山口にも影を落としていた
足の重い山口に対し立ち上がりの小野田は
セットプレーから2度決定機を作った
 
一方の山口、前半20分に縦パスから先制に成功…
そのままハーフタイムへ
一気に仕掛けたいはずの山口だが後半に入ると更に動きが落ちる
後半半ばには足をひきずる選手が増えてきた
 
ちょうどその頃から小野田の逆襲が始まった
 
少し雑だったパスがつながり始め、
後半21分にはピッチを広く使った展開で
9久保選手の美しい同点ゴール!!
その後は一気に押せ押せの展開になった
 
追いつかれた後一気に足が止まった山口だったが
DFがすんでの所で踏ん張りきって、延長戦に望みをつないだ
 
今大会初の延長戦に異様なムードの維新公園
立ち上がりは引き続き小野田のペースだったが…
延長前半6分、クロスから痙攣に苦しんでいた
10大和選手が乾坤一擲のヘディング
気持ちで押し込んだ勝ち越し弾だった
 
小野田も延長後半まで諦めずにシュートを重ねたが、ついに届かず
決勝進出最初のキップは山口がもぎ取った
15年ぶりの決勝進出に、地元の声援が悲鳴に変わった
 
敗れた小野田・大井監督、2年前準決勝で敗れた雪辱は果たせず
「山高さんの粘りを見習って、また出直しです」
 
【11/8(日)・準決勝(2)】
西京0-0 PK5-3慶進
 
去年の決勝と同じ顔あわせ
あの時は地力に勝る西京が逆転勝利を収めた
リベンジか、返り討ちか…
 
ボール回しは西京に分がある
春~夏にかけての不調を感じさせない展開力でシュートを連発
しかしある時はGK正面、ある時は枠の外
 
慶進も立ち上がりから決して悪くはない
前半のシュートの数こそ西京の半分だったが、集中力は高かった
声を掛け合い、足を伸ばし、体を張る
見ごたえ充分の前半戦!本当にあっという間にハーフタイムを迎えた
 
後半に入ると今度は風上の慶進が攻勢に転じた
しかし半ばを過ぎて、昨日の疲れの影響が足取りに現れた
攻守の切り替えの速さに攻め手を失っていた西京も疲れは同じ
後半30分を過ぎるとお互いコントロールミスが目立ち始めた
 
暑さが、蝕んでいく…第2試合も延長突入
 
何とか事態を打開したい両雄、
シュートを打ち続ける慶進、中盤で組み立て反撃する西京
とそこへ、西京・兼行監督が動く
GKを12番大島選手から、168cmと小柄な20梶原選手へスイッチ
PKをにらみ、賭けに出た
 
100分走り続けた2校によるPK
先行の西京がまず決めたあと、慶進の一人目
少し長めの助走から放ったキックは、
GK梶原選手どんぴしゃでブロック
 
西京の賭けは、見事当たった
 
ノーシードから2連覇に挑戦する西京、
去年はIH予選・全国選手権とPKに屈したが、
この大会早くも2回目のPK勝利
これが「経験」のなせるワザかもしれない
 
試合後慶進・武重監督は選手に声をかけた
「去年の決勝では3点取られた。今日は取られなかった。
 それだけでもよくやった!
 でも…維新公園で2年続けて西京に負けた、
 その悔しさをお前ら、絶対忘れんなよ!」
 
涙が止まらない3年生、残っていたのはわずか4人、
しかし慶進のその学年は、新入生で入部した時点から
この4人だけだった
それでも2年連続で維新公園までやってきた
今年も本当に「魅せて」くれました
 
全国へ、残すは2校
高校サッカー選手権・山口大会決勝は
いよいよ今週土曜正午キックオフ
17年ぶりの山口か?はたまた西京の2連覇か?
 
今日から竹重、直前取材に赴きます!!

今年も波乱起こる

2009年11月 4日 カテゴリ:高校蹴球09-10

土日の2・3回戦であっという間にベスト8が出揃った山口大会
 
なんといっても特筆すべきは、
6月のIH予選でベスト4に入った
第1~第4シードの4校が全て姿を消した事!
 
自分は勿論記憶にないし、
色々な関係者に話を聞いても皆さん「前代未聞」の一点張りだった
 
では今回も観戦レポート、行きましょう
 
【10/31(土)・2回戦】
山口2-2、PK10-9高川学園
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IH予選6試合をわずか1失点で優勝、
中国大会で準優勝、プリンスリーグ(PL)中国でも4位と健闘し、
2年ぶりの選手権出場を目指した高川が、
古豪・山口に2失点、PKの末屈し、なんと初戦敗退
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敗れた高川・渡邊監督にとっては
これで2年連続の選手権予選・PK負け
「決めきれませんでした」と茫然自失
 
山口は3年生の主力がチームに残り、
1・2年生の成長も著しく、前評判が高かった
 
 
長身のFW陣にボールを預け、素早く2列目以降が反応していく
前半幸先よく先制ゴールをあげ、
ほぼ完璧な内容で前半を折り返した
 
スコアは前半1-0、後半1-2
この数字が示すように、後半は圧倒的に高川が攻めていた
(山高は後半シュート2本)
しかし山高DF陣、2失点は喫したものの、
高い集中力で高川に逆転までは許さず
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意地とプライドばっちばちの好試合
どう見ても県大会2回戦のレベルの試合ではなかった
 
勝った山高・山野監督
「本当に選手が頑張ってくれた」と目が真っ赤
同じく二木部長
「本気で選手権を目指して鍛えてきたチーム、
 手応えを感じていたので嬉しいです」
山高は翌日の3回戦も8-0と快勝し、3年ぶりの8強へ
ちなみに準々決勝を突破すると
選手権予選では11年ぶりの4強入りとなる
 
【11/1(日)・3回戦】
慶進1-0下関工業
 
強めの雨でぬかるんだ土のピッチ
いい条件の下で試合をさせてあげたかったなあ
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去年のこの大会準優勝ながら、
新チーム発足直後にキャプテンが怪我、
ここまでモヤモヤした状態が続いていたという慶進だったが
IH予選PKで敗れた第2シード・関工に見事雪辱を果たしベスト8進出
 
両チーム足を止めず、声も切らさず
内容の濃い試合だった
試合終了後、肩を落とすイレブンに
 
「お前ら本当によくやったよ!胸張れよ!」
 
大きな声をかけた関工・乗安監督
見ていたこっちまで胸が熱くなった
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【11/1(日)・3回戦】
西京0-0、PK8-7小野田工
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去年の代表・西京、薄氷の8強入り
 
思えば去年の埼玉IH予選
ばりばりの第1シードで大会に臨みながら、準決勝でPK負け
2年連続のIHは夢に終わった
 
その相手が小野田工だった
 
さらに言えば、
悲願の初出場を果たした全国選手権で
栃木・宇都宮白楊に敗れたのもPK
 
鬼門の相手に、鬼門のレギュレーション、
少なくとも2つの逆風を振り切った西京
 
初戦・宇部工戦が1点差に詰め寄られながら逃げ切り
2回戦・下関商戦は立ち上がりに先制点を奪われた後の逆転勝利
そしてこの3回戦…
兼行監督は「ここまで全てメインディッシュの様な3試合、
もうお腹いっぱいですよ」
 
対する小野田工
去年のこの大会はスタイリッシュな4-3-3の攻撃サッカーで
準決勝まで勝ち進んだ
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またエース14沖田選手は大分国体で山口選抜キャプテンとして
チームを牽引した
そんな彼が最終学年を迎え、集大成の選手権で
どんなプレーを見せるか、楽しみにしていた
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蓋を開けてみたら小野田工は
決して彼のワンマンチームではなかった
GK・平原選手を始め、全体が声と気持ちを前に出し
本当にいいチームに成長していた
 
PKでは1人目、2人目を気合いで止め
勝利が見えたように思ったけれど…
この経験は先で必ず生きてくるはず!お疲れ様でした!!
 
他にも
1・2年生主体ながら勝ち抜いてきた岩国、豊浦、小野田
 
3試合連続のPK勝利で第3シード・下関中工を下した防府西
 
PL中国で敗退した後も集中を切らさず
選手権予選初のベスト8=乃木浜にやってきた聖光
 
混迷の度合いの深まった大会、抜け出すのはどこなんだろう?
全国まであと3勝
土曜日はいよいよ準々決勝です!