古豪復活!

2009年11月18日 カテゴリ:高校蹴球09-10

中継でもお伝えしましたが
全国選手権代表は山口高校!
17年ぶりに掴んだ夢舞台です
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白熱の決勝戦をプレイバック!
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【決勝戦@維新公園】
山口3-1西京(前2-0後1-1)
 
決勝当日、雨上がりの朝
西の空には虹が掛かりました
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正午のキックオフを前に
両チームは10時に会場入り
  
ここ6年で5度目の決勝戦、
大会2連覇がかかる西京は
去年の経験もあり終始リラックスムード
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一方の山高
こちらは15年ぶりの決勝戦
選手・スタッフ含めても
決勝戦経験者は山野監督と二木コーチの2人だけ
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控え室の会話やアップの様子は
盛り上がっていたけれど
どことなくぎこちない
 
あらゆる関係者と話をしたが
「チーム力は五分かやや山高有利」
「経験がある分勝負的には西京が有利か」
その声が圧倒的に多かった
  
「いつも通りやるだけです。ウチはそれしかできません」
そう語った山高・山野監督
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一方の西京・兼行監督
「山高お得意のサイド攻撃を封じる為」と、
フォーメーションを従来の4-5-1から4-3-3に変更
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去年の全国や、PL中国での経験を踏まえ
相手に対応する策を取った
 
自分の長所を生かそうとする山高
相手の長所を消そうとする西京
 
開始の笛が鳴る前から
しびれる心理戦が展開された
 
前半開始直後、山高のミスから
西京のエース10矢次選手が抜け出し、キーパーと1対1!
しかしシュートは辛うじてGK1横沼選手が止めた
 
このプレーが後に大きく影響する
 
試合の流れは一進一退
中盤から前線でパスをつなぐ西京
しかしラストパスに精度を欠きシュート打てず
 
山高は西京のプレスをかいくぐってサイド攻撃を展開するが
さいごのシュートは西京DFが跳ね返す
 
チームで得点を狙う両雄
しかしネットは揺らせない
そういう時は個の力がモノを言う
 
山高は、前半30分に切り札のFW11小林選手を投入
西京ディフェンスをかき回すことで山高の攻撃陣が活性化される
 
そして前半32分、均衡破れる
エリア内でドリブルを仕掛けた山高エース10大和選手
角度のない所から左足を振り抜くと
ファーポストのサイドネットがズバンと、揺れた
もの凄い先制ゴール
 
エースが奪う得点は
4番バッターのホームランと同じ
一気に盛り上がる山高サイド
 
西京は立ち上がりにエースが掴んだビッグチャンスを
相手の好守に阻まれただけに
先制を許しやはり見るからに動揺していた
 
なんとか追いつこうとパスを回すが縦に急いでつながらない
逆に全体がやや前がかり
 
その動揺の間隙を突き、山高途中出場の11小林選手が
Dエリアからミドルシュート
 
西京GK17大島選手も手を伸ばし弾いたが、
ボールはゴールマウスを捕らえた
 
※ここでお詫び
西京GK17大島選手の名前を中継では間違えてコールしました
関係者に大変ご迷惑をおかけしました
この場を借りてお詫び致します…
 
2トップの得点は、クリーンアップ揃い踏みと同じ
更にムードが高まった山高
終了間際、37分はこれ以上ない絶妙なタイミングだった
 
前半終了
2-0山高リードで折り返した
 
「後半立ち上がり10分がカギですね」放送席ではそんな話になった
 
そして迎えた後半あたまから、
西京は選手交代を行い打開をはかるが
次の得点はまたも山高
11小林選手のこの日2点目
 
得点時間は【後半8分】
流れは大きく山高に傾いた
 
3-0と水を開けられた西京
再び選手交代を行い、更に選手を中央に固めてパスをつなぐ
 
山高は3点目を奪った後は疲れから動きが次第に鈍くなってきた
しかし西京の決定機には
体を張ってシュートコースを消し
必死のカバーリングでしのいだ
 
しかし後半ロスタイム直前
ロングボールから西京10番矢次選手が技ありシュートで1点を返した!
ゴールに入ったボールを抱え走り出す矢次選手
次のキックオフを急ぐ諦めない姿に心打たれた
 
しかしその後は、スコア動かず
 
試合終了
西京の2連覇を阻んだ山高
伝統の青のユニフォームが17年ぶりに全国に戻った瞬間
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観衆からの拍手は本当に凄かった
ついに手にした優勝旗を
チームを支えたマネージャーと控え部員で囲んで1枚
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敗れた西京・兼行監督
「よちよち歩きだった選手達がよくここまで逞しくなりました」
春から夏にかけて全く結果が出ず
取材していても大差で敗れる事が多かった今年の西京
でも選手達は腐らずに頑張って
【FOR THE TEAM】の合言葉の下
今年も決勝の舞台に帰ってきた
本当にお疲れ様でした…!
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その西京、しかし今年は明るい話題もありました
4年前の卒業生で、阪南大GK・竹重安希彦選手が
来年J1ジュビロ磐田に入団内定
その竹重選手も高校時代は2年連続県大会決勝で敗れ
全国選手権出場はなりませんでした
その悔しさをバネに西京初のJリーガーの夢を掴みました
 
今年の選手達も、3年生の多くは
進学してサッカーを続けると言う話
君達の夢はまだその先にある!
これからもますます頑張って下さい!!
 
一方の山高・山野監督
「選手達を誉めてやって下さい」と涙止まらず
当方の手違いで存分に話をお届けできませんでした
本当に申し訳ありませんでした…
 
山野監督はかつての常勝山高にあって
その高校時代は県大会や当時の西中国予選で敗れ、
全国選手権の舞台には立てなかった
(かつては都道府県代表全てが全国に出られる訳ではありませんでした)
 
就任6年目、監督として初めての決勝戦
周囲の期待が大きかった分、
プレッシャーも凄まじかったはず!
 
そんな山高の合言葉は
【俺は弱い、“俺達”は強い】
素晴らしい言葉です!
受験勉強と両立は大変ですが
今しかできない高校サッカー!
その全員サッカーを
全国でも存分に見せて下さい!

山口市内の高校同士の決勝戦は
久しぶりの出来事でした
選手同士も顔見知りで試合後は
お互いの健闘を労う姿も多く見られました
最後の写真は両校キャプテン同士の2ショット
左・山高田村キャプテン、右・西京本田キャプテンでした
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そして今年も
沢山の選手達に沢山の感動を貰いました
本当に有難う、そしてお疲れ様でした
皆さんが見せてくれた魂を引き継いで
竹重、今年も全国大会で頑張ってきます!
   
全国高校サッカー選手権
組合わせ抽選会は11/24、来週火曜日です!