NO.176 東京マラソン

2010年3月 2日 カテゴリ:ダメだコリャ

雪混じりの冷たい雨の中、約3万5000人が大都会を走った
一昨日の東京マラソン。
フルマラソンは終盤40キロを過ぎても
9人が先頭を争うという見ごたえのあるレースだった。
 
そんな中、28キロすぎに仕掛けてレースを動かしたのが、
12月の防府読売マラソンを制した渋谷明憲。
ちなみに「しぶや」ではない「しぶたに」。
大阪出身・元カネボウで活躍したランナー、
防府を第2の故郷とする渋谷が
浅草寺の雷門を過ぎたところで一気に集団から抜け出し
レースを動かした。
柳河精機のユニフォーム緑の蛍光色が浅草の街にひときわ輝く。
TV解説の中山さんも「予想外の飛び出し」と驚くほどの仕掛け。
そう言えば優勝した防府読売でも仕掛けたのも同じ30キロ手前。
防府のように逃げ切れず30キロ過ぎで集団に吸収されたが、
積極的なスパートは見事だった。
 
その5キロ後の35.5キロ地点。
今度は旭化成の幸田高明が仕掛けた。光市出身の25才。
高校が京都の名門・洛南高校だったため
山口県出身のイメージが薄い選手であるが、
調べてみると洛南高校時代、1年時から3年連続で
中国山口駅伝を走っている。
その幸田が給水を過ぎた佃大橋の上り坂手前でスパート。
初マラソンらしからぬ勇気ある仕掛けで一時トップに立った。
幸田は正月のニューイヤー駅伝でも旭化成のアンカーを担当し、
壮絶なアンカー勝負を繰り広げたばかり。
惜しくも幸田は40キロ過ぎからのスパート合戦に取り残されたが、
初マラソンで2時間13分04秒で8位と堂々たる成績。
山口県の陸上ファンとしては最後までレースを楽しめた展開だった。
 
そして、次々と山口県ゆかりのランナーがフィニッシュ。
光市出身で12月の防府読売では2位と復活した
アテネ五輪ランナー国近(ヱスビー食品)が15位、
同じくアテネ五輪5位・長門市出身の油谷(中国電力)が16位、
光市出身梅木(中国電力)が17位、中盤28キロで仕掛けた渋谷
(柳河精機)が18位と
面白いように山口県ゆかりのランナーがしめたのだ。
東京マラソンなのに僕にとっては“山口マラソン”を
見ているようなレースだった。
 
県内の小中高のランナー達よ、先輩達に続け!!