NO.92 「親父すげぇ」

2008年5月20日 カテゴリ:ダメだコリャ

先日、熱血テレビの中継でもご紹介した光市室積の普賢まつり。
江戸の中期から続いている歴史ある祭りで、
平日にもかかわらず多くの参拝客で賑わっていた。
地元の小中学校は授業が午前中までになるらしく
子供たちにとっても待ち焦がれる祭りのようだ。
で、驚いたのは寺の境内から長く続く露店の数。
なんと300はあるらしい。(以前はもっとあったとか!?)
食べ物はもちろん、おもちゃ、射的、金魚すくい、
お化け屋敷までやって来るって、この辺じゃぁありえない規模。
たんまり小遣いを貰わないと…という数だ。
いつか絶対に行って攻略したいお祭りやね。
 
子供の頃…小学校3、4年だったかなぁ。
地元の近所の祭りに「うなぎのつかみどり」の露店が出ていた。
子供が入るビニールプールにうなぎがうじゃうじゃ泳いでいて、
5分とり放題で確か100円だったと思う。
とり放題って言ったってなかなか取れるもんじゃない、
客が悪戦苦闘する姿が面白く周りを惹きつける。
その露天は大賑わい。
プールには人だかり、何人もの大人がチャレンジするが
なかなかとれない。相当儲かるだろう、素人相手なら・・・。
 
しかし、ウチの親父は違った。
埼玉育ちの親父は、裸足になって腕をまくりプールに入るやいなや、
あっという間に5、6匹とってしまったのだ。
まさしく電光石火。
店のおじさんが『お客さん、もうそれくらいにして』とせがんできた。
川でどじょうをとっていた子どもの頃の技らしいのだが、
改めて「親父すげぇ」と尊敬した。
その日の高橋家の食卓はうなぎ三昧。嬉しかったなぁ。
翌年も親父はあの露店を攻略し、我が家はうなぎをたらふく味わった。
そうして、3年目にはその店は祭りから姿を消してしまったのであった。