NO.91何故、今、出来ないの?
2008年5月 2日 カテゴリ:ダメだコリャ
ここ最近ゴミ箱がない公園が増えているようだ。
処理費だけでもバカにならないし、マナーの悪い利用者もいる。
自分で出したゴミは家に持ち帰る、これが基本。
先日行った公園にもゴミ箱はなく、
その公園の売店でジュースを買ったのだが
その店にもゴミ箱はなかった。
でも「これ捨ててもらっていいですか」と
店の人にお願いしてみたら快く引き取ってくれた。
ペットボトルを手渡した時、ふと昔の光景がよみがえってきた。
そう、昔はジュースのビンは店で引き取ってくれていたのである。
いわゆる再利用・リターナルだ。
いつからビンがペットボトルになって
回収のシステムがなくなってしまったのだろう。
当時は1リットルのビンを持っていくと30円になった。
他のビンは10円に。
で、当時、末っ子の僕には6つ年上の兄ちゃんから、
いつも命令が下っていた。
溜まったビンを持ってジュースを買いに行かされるのである。
自分の小遣いは駄菓子屋で使いたい兄ちゃん。
ジュースを飲みたくなると僕に空きビンを持って行かせるのだ。
コーラ、オレンジ炭酸の1リットルのビン3本と
小さいビン1本で百円になる。
これで500mlのジュースを買うのだ。
こういう実体験の計算はよく身につく。
今でもハンバーガー屋での単品とセットは
どの組み合わせがお得なのか瞬時に計算してしまう。
ただ、小学校3・4年の裕少年が4本のビンを
ママチャリの前かごに入れて店まで持っていくのは重労働である。
途中でバランス崩して倒しビンを割ったりでもしたら大問題。
ジュースが買えず手ぶらで帰れば兄ちゃんにぶっ飛ばされる。
慎重にかつ迅速に任務を果たす。
時間が掛かりすぎてもぶっ飛ばされるのだ。
店につく。今で言うコンビニみたいな役割のお店だ。
おじさんにビンを手渡し、新しいジュースを冷蔵棚から出す。
持つ手が痛いくらいキンキンに冷えている感覚がビンならでは。
暖まらないうちに全速力で帰って差し出す。
当然最初に飲むのは兄ちゃん。
2杯目でようやく僕の番。
僕のコップは氷多めで、しかもコップの随分上からコーラを注がれ
ジュワぁぁっと半分近くが泡になる。
兄ちゃんの策略と分かっていても文句は言えない。
でも、兄ちゃんと飲んだコーラは、妙に旨かったなぁぁ。
ペットボトルは軽いし、落としても割れにくいので
便利な素材かもしれない。
でも、子供の僕でも、ビンが不便だとは一切思っていなかったし、
このビンは奇麗に洗われてジュースを入れ新たな商品として
どこかに並ぶんだとちゃんと認識していた。
だって、その世界がごく当たり前で
それで普通に生活していたわけだから。
昔、普通に出来ていたシステムなのに何故、今、出来ないのだろうか。
ペットボトルもリユースするタイプがあるにはあるのだが、
今のところ普及にはほど遠い。
マイバックやマイ箸も当然ECOを進める上で大切ではあるが、
あの30円返ってくるシステム、復活せんかなぁぁ。