NO.87 イメージトレーニング

2008年3月17日 カテゴリ:ダメだコリャ

プロ野球も、いよいよ今週木曜20日からパリーグが開幕!!
オープン戦も終盤となりレギュラー組みが本気モードに突入している。
我がジャイアンツの新戦力クルーンもそのひとり。
9日の日ハム戦では、怪物ルーキー中田に対して
158キロのストレートを投げ込むなど
順調な仕上がり。ペナントが楽しみだ。
 
そのクルーンは、日常生活でも勝負事にこだわる性分らしい。
野球のテレビゲームをやっている時でも
「打たれている自分を見たくない」という理由で
「クルーン」を登板させず、
別のピッチャーでゲームしている、と新聞で読んだ。
イメージトレーニングは大事だもんな。
 
そう言えば、その昔、大好きなプロレスラーと
テレビゲームで戦った事がある。
あれは10年以上前のこと。
当時の全日本プロレス三冠ヘビー級チャンピオン・三沢光晴選手が
ゲストに来てくれた。嬉しかったね~。
チャンピオンを目の前にした僕は完全にプロレス少年になっていた。
三冠戦タイトルの話、次期シリーズの意気込みなどをインタビュー。
そして、なんとかして三沢さんと少しでも長く触れ合っていたい僕は、
ラジオのスタジオ内にテレビとゲームを持ち込み、試合を申し込んだ。
三沢さんも「全日本プロレスゲーム」をやっているらしく快諾してくれた。
コントローラーを持つボタンさばきが速い。強敵だ。
当然、三沢さんは「三沢」を選択。
僕は、三冠戦で三沢さんが破ったスタンハンセンをチョイス。
 
運命のゴング!!
『さぁ~やってまいりました
 先の三冠戦の再選であります三沢vsスタンハンセン。
 まずは組み合った、三沢ロープへ投げる~』と、
高橋少年は実況しながら十字キーや
ABボタンを叩きハンセンを動かす。
画面が見られないラジオでは僕の実況が頼りだ。
試合は一進一退の攻防。
三沢さんが操る三沢は
スピンキック、エルボー、タイガードライバーを繰り出す。
僕が操るハンセンも負けじとブレーンバスター、バックドロップを出す。
途中、三沢さんはLRボタンを押して眉毛の汗を拭う
三沢特有のクセポーズを挟み余裕を見せる。
しかし、ここからが高橋ハンセンの逆襲。
ここまでは試合を面白くしていただけだ。
毎日、このゲームをしながら実況をしている高橋にとっては
三沢さんの技など相手にならないのだ。
怒涛のラッシュ。
エルボードロップ(でぃーや)DDT、アバランシュホールド…
三沢さんが操る三沢の体力を奪っていく。
もう、三沢さんが操る三沢はフラフラ状態、立っているのがやっと。
今だ!!
LRボタンでハンセン特有の
ヒジサポーターのズレを直すポーズを決めると、
三沢さんが操る三沢をロープに投げ、ウエスタンラリアートぉぉ!!
ダウンする三沢が操る三沢。
高橋ハンセンすかさずカバー。1・2・スリー!!
「ウィー!!」高橋ハンセン勝利の雄叫び。
隣の三沢さんは太い眉をひそめ苦渋の表情。
や・やばい、ついつい本気を出して勝ってしまった。
いくらゲームとは言え
「やられている自分」を見たくないのは当たり前だ。
大人としてやっぱり僕は良い試合をした上で
タイガードライバーで負けないと…。
今風に言うとKY。
スタジオ内に流れる重い空気…。
あわてて事前に用意していた三沢さん33才の
お誕生ケーキをプレゼントし炎をフウフウして貰って、
その場を何とかしのいだのであった。