NO.76 絶対王者小橋建太

2007年12月 3日 カテゴリ:ダメだコリャ

絶対王者が帰って来た。小橋建太が帰って来た。
腎臓ガンの病に打ち勝って帰って来た!!
 
1万7000人が固唾を飲む。
そして待ちきれない武道館が沸く。大小橋コール。
僕も武道館に行きたかった。
フード被った小橋が花道を出てきた。花道の横には8万羽の千羽鶴。
涙が溢れて画面が滲む。実況の矢島君も涙声。そうだろう。
 
秋山・三沢・高山・小橋、4人が揃った。
小橋がコール、546日ぶりのリングでコール、
紫の無数の紙テープが舞う。
涙があふれ出てもう前が見えない。
ガウンを脱いだ小橋の体は十分にビルドアップされていた。
きけば腎臓がひとつないと、
タンパク質を控える食事制限をせねばならないとの事。
やはり努力の人だ。
 
高山とがっちり腕を組んで小橋先発。
546日ぶりのゴングが鳴り響く。
 
いきなり逆水平。ショルダータックル。
秋山、三沢と相対する。
小橋は最初から全開だ!!
技を出す小橋も受ける2人も技を噛み締めるようだ。
 
秋山・三沢の攻めは初めは様子見に見えた。
しかし、徐々に容赦ない攻撃にレベルアップ。これがエグい。
手加減しないのが復帰祝いだ。
容赦ない攻撃に武道館のファンから悲鳴が響く。
小橋がやられる。執拗な攻撃を受け続ける。ローンバトル。
涙がひっこむ。
小橋が膝をつく。やはり、いきなりのメインは難しいか。
しかし、歯を喰いしばる、小橋は立ち上がる。
また、涙がこみ上げてきた。
タッグを組む高山も
ここぞという時にしか出さないドロップキックを連発。
 
攻める小橋。
逆水平、手刀チョップ、数えられないくらいのマシンガンチョップ、
試合後で数えたら113回!!
さらには往年の
スリーパースープレックス&ハーフネルソンスープレックス、
そして、青春の握り拳ムーンサルトプレス。
信じられない。涙を流しながらソファを叩く。
1・2、スリーならず。
さらには、豪腕ラリアットまで。手術前以上の強い小橋建太だ。
 
しかしながら、終盤、
三沢・秋山の小橋への攻撃はさらに厳しさを増す。
秋山はニー、三沢のエルボーはすべての組み合わせで、
しかもタイガードライバーまで。
どれも、的確に、全く手加減ない攻撃。
でも、それを受け続ける耐え続ける小橋。
序盤小橋への体力の不安を抱いた自分を反省した。
いい意味で裏切られたのだ。
耐える小橋、三沢の決め技・エメラルドフロウジョンまで返した。
また涙があふれる。
なぜ、ここまで闘えるのか。
しかし、三沢・秋山組みが最後に選んだのは
トップロープからのエメラルドフロウジョン。
3カウント。
これを出すしかなかったのだ。
その昔、三沢は言っていた。
超危険な技は打っても相手が受けきれる確信がないと出せない。
小橋はそこまで復帰した証だ。
 
勝った三沢のスパルタンXが流れているのに大小橋コール。
『小橋は勝った、腎臓ガンに勝った!!』
矢島君の実況最高。その通り!!
終盤は涙が出っぱなし。
 
またまた小橋から勇気を元気を貰った。
初めて三冠ベルトを獲った翌日も一人道場で練習していた小橋。
努力の素晴らしさを教えられた。
ありがとう小橋。
「リングはいいね。花道はいいね。男は40からが勝負」
試合後の小橋は本当にいい顔をしていた。
「明日から頑張ろうと思ってもらえるレスラーになりたい」
明日からまた頑張ろうと感じた。
僕らの小橋。
やはりプロレスラーは強い。これからも強い小橋を見続けたい。
ありがとう小橋。そしておめでとう。