84回目の箱根駅伝がすぐそこに

2007年12月27日 カテゴリ:2008箱根路へのいざない

いよいよ84回目の箱根駅伝がすぐそこに迫ってきました。
今大会は駒澤大と東海大が優勝争いの中心になるでしょう。
そして、日体大、東洋大、中央大が絡む展開になりそうです。
早稲田大はエース竹澤の故障で
間に合うかどうか微妙という情報が痛すぎます。
とにかく、一つの快走やブレーキが
順位変動に大きく影響してくる大会、
つまり戦国駅伝であることは間違いなさそうです。
 
まず、優勝候補No.1の呼び声が高い駒澤大から。
今回の駒澤は、
「大エースはいなくても、誰もがエースになれる力を持っている」
というチームで、エントリーメンバー全員が高いレベルを誇っています。
誰がどこでも走れるということで、層がとにかく厚い。
中心は安定感抜群の4年生と次代を担う2年生です。
中でも2年生の宇賀地は、
各校のエースが集まった全日本の2区で快走。
早稲田の竹澤や順天堂の松岡に真っ向から挑んでいきました。
駒澤は四連覇時代から9区に上級生を配し、
「ここで勝負に出る、或いは、ここで勝負を決定付ける」
走りをしてきました。
今回もこの区間に4年生の堺を置く可能性が極めて高く、
優勝を争う他校も、いかに9区に力のあるランナーを
配置できるかが鍵となりそうです。
いずれにしても、レギュラーと控えの差が
全くといっていいほどないチーム、それが駒澤大です。
 
 
次に悲願の初優勝を目指す東海大。
ここは二枚の大砲、4年生の伊達と3年生の佐藤が
どこに起用されるのかに注目が集まります。
伊達はおそらく3回目の2区となるでしょう。
そこで壮絶な区間賞争いを繰り広げるはずです。
となると、佐藤はどこへ行くのか…。
自身が区間記録を作った1区か3区に再び登場して、
2区の伊達と並べることによって
大差を作っていくというパターンが考えられます。
しかし、個人的に一番見たいのは「9区・佐藤」。
9区のコースは下りが主体。
佐藤は10000m27分台の超スピードランナーですから、
気持ちよく坂を下って駒澤の9区・堺を追っていければ、
2分差から3分差をひっくり返す
奇跡の大逆転を演出できるかもしれません。
また終盤に佐藤が控えていれば、
他校にとっても大きな脅威となるはずです。
(個人的に終盤勝負も好きですし…)
そのためには二枚看板以外も頑張って、
勝負を後半に持ち込むことが必須条件。
9区の佐藤に襷が渡った段階で、
勝負が既に決まっているようなレースだけは
絶対にしてはいけません。
東海大には伊達と佐藤以外にも
力のあるランナーが揃っていますから、
このレースプランは実現可能なはず。
「9区に佐藤がいる」・「佐藤なら何とかしてくれる」と思って、
3区から8区に起用されたランナーは襷をつないでほしいものです。
 
 
密かに覇権奪回があるのではと楽しみにしているのが日体大。
去年まで鷲見・保科というエースがいた中で、
今まで三年連続で山を上ってきたのが今年、最終学年を迎えた北村。
その北村が、念願叶ってようやく2区に登場しそうです。
猛者が集まる2区で、負けん気の強い北村が爆走して
チームに勢いをつけることが、頂点奪取の一つ目の鍵となりそうです。
また日体大には下級生に注目のランナーが集まっています。
まずは2年生の森。
10000mでも28分台を持ち、北村卒業後には
チームの屋台骨を背負っていくことになりそうです。
この森が5区なのか9区なのか、はたまた別の区間なのか。
彼の起用される区間も勝敗に大きく影響してきそうです。
さらに1年生トリオにも大注目。野口・出口・谷野の三人。
中でも出口は出雲で、谷野は全日本で区間賞を取りました。
箱根で彼らが主要区間を走ることになりそうなので、
彼らの走りが日体大の浮沈の鍵を握ることになりそうです。
いずれにしても、日体大には北村の卒業後も
チームを担える選手が育ってきています。
もし今回優勝できなかったとしても、
これから数年以内に頂点に立つ可能性が高いのではと、
個人的に期待しています。