河野 康子のうみたび

幼い頃、両親とおもちゃ屋さんに行きました。若かりし頃の母は
「好きなものをひとつだけ持っておいで」といいました。
3歳になった娘は、きっと、かわいいウサギのお人形を胸に抱え
「これがいいの～」なんて、おねだりするに違いない・・・
そんな妄想が母の中で膨らんだ・・・かどうかは分かりませんが・・・
　
しかし！娘が、たくさんあるおもちゃの中から選んだのは、
ゴム製の背丈20センチくらいの銀色ウルトラマン。
なんでウルトラマン？！母は当惑し
「ほら、こんなにかわいいワンちゃんもいるよ～」なんて、
女の子が欲しがりそうなお人形をいくつも勧めます。
が、頑として私は握り締めたウルトラマンを
手放そうとはしませんでしたとさ・・・
おもちゃ代は安く済んだけれども、複雑な思いの母。
　
リカちゃん人形もバービー人形も
シルバニアファミリーにも興味を示さず縁が無かった私。
そんな私が、出来ることなら手にとって
ず～っと眺めていたいと思う人形に出会えました。
見ているだけで、幸せな気持ちになって、
思わず微笑んでしまうようなお人形。
　
「人形作家　与勇輝の芸術世界」
　
周南市美術博物館で1月18日まで開催されています。
写真や映像では伝えきれないなんとも言えないかわいらしさ
愛らしさがあります。お出掛けにいかがですか？