大人の音楽堂 ブログ
KANSAS
2021年04月06日
アメリカのバンドにしてはとてもめずらしいプログレ色が濃いサウンドが特徴的で、スケール感を感じるKANSAS。放送内でも話しましたが、1976年頃海外のロックバンドの動画は、いくつかの映画、某局のヤング・ミュージック・ショー、そして「フィルム・コンサート」でした。そのフィルム・コンサートでKANSASを初めて観たとき、「これじゃ」と強く感じました。
歌のパートの伴奏はイギリスのハードロックと違いリフの上にメロディを乗せるのではなく、いわゆるある程度のフォーマットの上に成り立つコード・フォーメーション、しかし、インパクトのあるイントロ、複雑な間奏パート、時折出てくる変拍子とクラシック的フレーズ、かっこいいキーボード、そしてハードなギター、アコースティックなアプローチもあり、コーラスもすごい。しかも正式メンバーにバイオリン奏者がいる。スティックスもそのような感じだが、カンサスの場合、その楽曲の「大袈裟感」がとても気に入りました。
POPな部分とバンドのアンサンブルのバランスがとてもいいのです。個人的に思う最高のアルバムは1979年「モノリスの謎」スタンリー・キューブリックの「2001年 宇宙の旅」のモノリス…からインスパイアされて制作されたコンセプトアルバムです。勘違いした人類が、文明社会と思い込んで次々にいろんなものを作ってしまい、環境を破壊し、やがて訪れる荒廃した地球…そんな感じを受けます。
かつて20代に私は「Ex・Danger」と名乗るハードロックバンドで各地をライブしていた頃があります。個人的にはブルース・ロックが好きでしたが、背伸びして今回のKANSAS的アレンジを夜な夜な考えていました(実際はスコーピオンズみたい…とよく言われてました)。後になって分かりますが、「やりたい音楽」と、「できる音楽」及び「すべき音楽」は違うということを痛感しました。特に日本は…。しかし、最近当時の音源のマスターテープを聴きなおしましたが、全く「売れ線」ではありませんが、なかなかどうして…頑張っていました。
さて「大人の音楽堂・ういろうひねってみました。」番組特性マグネットシールが出来ました。毎月1名様にプレゼントです。ご希望の方は住所・氏名・年齢を明記の上、番組への感想等と一緒にメールしてください。初めての方もお待ちしています。
さて来週は今でも大人気、ベイエリアの風「TOTO」の初期の作品を一緒に楽しみましょう。
【今回オンエア曲】
Carry On Wayward Son 伝承
Point Of Know Return 帰らざる航海
Dust In The Wind すべては風の中に
All I Wanted
On The Other Side
Hold On