大人の音楽堂 ブログ
RUSH
2021年01月25日
ロックバンドの理想形態は「トリオ」だと思います。
「ジミ・ヘンドリックス エクスペリアンス」「クリーム」「ベック・ボガード&アピス」「エマーソン・レイク&パーマー」「エレクトリックサン」「グランドファンク・レイルロード」「ポリス」「ジョニー・ルイス&チャー」などなど…そして今回の「ラッシュ」。
多くのトリオバンドがブルース(EL&Pはクラッシック等様々…)をベースにしていますが、ラッシュは様々な音楽要素が散りばめられていて、それを見事にきちんとした「形」にしていることは驚くべき事です。今回は1980年辺りの「パーマネント・ウェイブス」「ムービング・ピクチャーズ」、2枚のアルバムからのセレクトです。
ロック・ファンなら定番中の定番ですが、まだ知らなかったロックファンの方々がいらしたら、とてもラッキーな出来事でしょう。
この2枚、即買いです。聴いていてその物凄いクオリティーに、思わず「これええのう。凄いのう。」と、にやけることでしょう。それだけインパクトがあります。
東洋の奇跡といわれたギタリスト「高崎晃」率いる「ラウドネス」なんかは見事なヘビメタですが、いい意味で、かなり影響を受けていると感じます。それだけテクニックがあるということでしょう。
さて「RUSH」ですが、この手のサウンドが国民的バンドということは、カナダの方々はかなりのこだわりと目利きだと感じます。おそらく音楽を発信する側の真剣さを感じます。
放送内でも言いましたが、サポートメンバー一切無し、ライブで再現できない演奏はスタジオ盤でもしない。しかし、そのサウンドは3人しか居ないとは思えないくらいの音圧とテクニック。
私くらいの年齢のロックファンは「上手い=ええ」ということなのです。1980年中ごろから、いかに客観的に受けるか(すぐに売れるか…)という音楽業界になってしまった。一度売れて次がだめなら、また他を同じように探す…せんない事です。1970年代初期は、レコード会社側もすぐに売れるよりアーティストの創造性を重視していましたね。それがロック・ミュージックの「核(コア)」を創り上げたのだと思います。
ラッシュは是非ともライブ映像をDVD等で、でかいテレビ画面ででかい音で体験していただきたい。スマホやパソコンではその魅力が伝わらないでしょう。いくつもその手のソフトが出ています。
特におすすめは「ラッシュ・ライブ 神話大全」「ロック・イン・リオ」「R40 Live」です。1984年、唯一来日以降、経費の関係でのライブが不可能だったことがよくわかります。とにかく凄いんです。しかもかっこいい。
不動の3人でしたが、ドラムの”ニール・パート”が2020年1月死去…残念です。このニール・パート、1997年、娘さん奥さんを相次いで亡くし…再起不能ともいわれていましたが…2001年見事に復活…すごい方です。360度のドラムセットは大きな特徴ですが、歌詞のほとんども担当、そのSF的文学的な内容は読むだけでも、かなり楽しめます。是非、翻訳が付いている国内盤を…。
ギターの”アレックス・ライフソン”のクールで卓越したエフェクト効果の使い方、そして説明不要唯一無二のベース、ヴォーカル、キーボード”ゲディ・リー”、…長くなりました。すいません。
RUSHの事になると話が尽きない…今回はこの辺で…・。
1月30日は「YES」のお話と曲です。お楽しみに。
追伸:人気の高い、有名な…バンドはいくつものコピーバンドがいっぱいいますが「RUSH」のコピーバンドは知らない…それだけ他の方々には再現不可能なのでしょう…。
【今回オンエア曲】
「YYZ」
「The Spirit of Radio」
「Freewill」
「Tom Sawyer」
「Red Barchetta」(BGM)
「Limelight」(BGM)