転ばぬ先の知恵
◆今週と来週はシニア世代に関係の深い「税金」について勉強していきたいと思います。スタジオには山口市にあります越智法律会計事務所 税理士の越智 満さんにお越しいただきました。越智さん、おはようございます。
◇おはようございます。
◆越智さんは今回2回目のご出演になりますが、改めて簡単にプロフィールをご紹介しましょう。1988年(昭和63年)、大阪市でお生まれになり、現在36歳。平成27年に税理士になられ、現在は奥様の出身地である山口市の越智法律会計事務所で働いておられます。昨年からは中国税理士会の広報部員としても活動されていらっしゃいます。という越智さんですが、今週、来週の2週にわたり、シニア世代に関係の深い「税金」についてお話しいただけるとのことで、よろしくお願いします。
◇はい。今日は年金を受給されている方の確定申告について、今年6月からスタートした「定額減税」を交えてお話しします。
◆今週のテーマは、「確定申告と定額減税」。まさに最新の話題ですね。税金の話は「難しい」というイメージがありますので、出来るかぎり分かりやすく教えてください。
◇分かりました。まずは、確定申告についてですが、年金を受給している方の中には、医療費控除を受けるために還付の申告をしたり、年金以外の所得があるために確定申告をしたりと、毎年確定申告をしている方がいらっしゃいますが、そもそも公的年金の収入が400万円以下で、かつ公的年金以外の所得が20万円以下であれば確定申告をしなくても良いという制度になっています。
◆そうなんですね。
◇なので、公的年金やその他の所得が大きい方は確定申告をする義務がありますが、医療費控除を受けるだけというのは任意の申告になります。
◆なるほど、分かりました。
◇次に、定額減税です。昨年令和5年11月に「デフレ完全脱却のための総合経済対策」の1つとして、所得税と住民税を減税して物価高騰に対する負担軽減を図ることを目的としたもので、1人当たり所得税3万円と住民税1万円の合計4万円を減税する制度をいいます。
◆定額減税は、1人当たり所得税3万円と住民税1万円の合計4万円を減税する制度なんですね。
◇はい。これは1人当たりの金額であるため、例えば、配偶者が扶養家族になっている夫婦2人世帯では、世帯主の方は所得税6万円と住民税2万円の合計8万円が減税されることになります。なお、住民税が課税されていない“世帯”については、減税に代えて10万円が給付されることになっています。減税は“1人当たり”ですが、給付は“世帯”での計算単位となっており、相当複雑ですが、ご本人や同世帯の方の取扱いを確認してみてください。お給料をもらっている方は「給与明細」を、年金をもらっている方は「年金振込通知書」をご確認いただければ、いつもより所得税や住民税が少なくなっているはずです。
◆きちんと確認してみることが必要ですね。
◇そうですね。さて、ここからさらに複雑になりますが、実は、お給料をもらいながら年金ももらっている方については、両方の所得税が少なくなり、1人当たりの金額で考えるとお給料から3万円と年金から3万円の合計最大6万円減税されることになります。
◆「在職年金」の方ですね。
◇そうです。すごくお得に感じますが、確定申告をすると定額減税額が3万円に調整されるので、得になることはなく、普段より確定申告時の納税額が多くなる見込みで、普段は還付を受けるために申告をしている方であれば、確定申告をすることで納税が必要になるかもしれません。
◆いつもとは逆ですね。
◇希ではありますが、お給料と年金の両方の収入がある方で、定額減税により所得税が3万円以上減税されていて、確定申告の義務がない方については、医療費控除を受けるため等の任意の確定申告をすることで税負担が増加する可能性があります。
◆そういうこともありうるんですか?
◇はい。例えば、定額減税が6万円適用されている場合で、医療費控除により所得税が1万円減少するときは、医療費控除で1万円減税されたとしても、定額減税が3万円に調整されるので3万円の追加納税が発生し、結果2万円納税しなければいけませんが、確定申告をしなければ2万円を納税する必要がありません。なので、今年は医療費控除だけを受けようとするときは、確定申告会場等で税理士等に事前相談をしてから確定申告をする方が良いかもしれません。まぁ、希なことですので該当する方は少ないと思いますが。
◆今年は異例な「定額減税」があるので、普段と違うことがあり得るということですね。
◇そうです。最後になりますが、定額減税は今年だけの制度ですから内容が分からない人が多いので、思いもよらない方法で詐欺が行われる可能性があると考えられます。ご注意ください。
◆そうですね。詐欺グループは色々な方法で近づいてきますから、注意しておく必要がありますね。
◇はい。分からないことは、お住まいの自治体の役所窓口や税務署でご相談いただいても良いですし、無料で相談できる中国税理士会の税金相談センター(電話番号0120-927-370)またはWeb会議システムZOOMを利用したオンライン相談をご利用ください。無料相談の詳細は中国税理士会のホームページに記載されていますので、まずは検索してみてください。
◆越智さん、今日はありがとうございました。
◇ありがとうございました。
◆今日はNPO法人 山口県終活支援協議会 徳沢遼さんにお越しいただきました。遼さんは、徳沢靖さん=とくさんの息子さんです。遼さん、おはようございます。
◇おはようございます。
◆遼さんは昨年からとくさんと一緒に「終活」を広める活動をされており、今年、終活カウンセラー協会・認定終活講師の資格を取られました。この番組は3回目の出演になります。さて、今日はどのようなお話しをしていただけますか?
◇今回は、「終活を楽しむ」というテーマで話をしようと思います。ヤスベェさんもリスナーの皆さんも、このコーナーでは役に立つ知識や、今の内にしておくべきことというものをたくさん聴いて学ばれてきたと思います。ですが、私はまず終活をするにあたって、楽しむという気持ちが大切なのではないかと考えています。
◆「終活を楽しむ」、いいテーマですね。何事も楽しみながら行うという視点は大切なことだと思います。では遼さん、お願いします。
◇はい、分かりました。終活カウンセラー協会では、終活を「人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ、今をより良く自分らしく生きる活動」と定義しています。とはいえ終活をするというのは、死に支度をするという側面もあるのは間違いないため、全力で前向きに捉えて終活をしようと思える人はどうしても少数になってしまうのではないかと思います。そこで二の足を踏んでしまったり、大事なことだと思っていても手が進まなくなったりするというのはよくある話です。そこで、私としてはその取っ掛かりとして「前向きに、楽しく」終活をしてみませんか、という一種の提案ですね、こちらをさせていただきたいと思ったのです。
◆良いことだと思います。
◇自分を見つめなおす、ということは、自分の人生を振り返ることと言ってもいいと思います。当然、人によってはつらかった過去などもあるとは思いますが、同時に楽しかったことや、うれしかった思い出などもたくさんあるのではないでしょうか。例えば写真。家族のアルバムを開いてそのときの楽しかったこととかうれしかったことを家族や友人知人と共有して話を咲かせることもできるのではないかと思います。そして、その思い出話も立派な終活の一歩です。
◆私は、写真を見ながら家族、友人知人と語り合うことは非常に重要な終活だと思いますね。親子が離れ、会う機会、話す機会が少なくなり疎遠になることが色々な問題の元だと言われていますので、こういうことは大切なことだと思います。
◇そうですね。自分の想いやそのとき感じたこと、そしてそれを語り継ぐこと、これらも終活においては大切なことです。終活を始めるということを難しく考えず、このような思い出話から入っていくと終活に取り組みやすくなると思いませんか。実際、楽しいというポジティブな感情は生きていく上でとても大事です。
◆身の回りの物を整理している中で、「これはお父さんから貰った初めてのプレゼントでお母さんにはとても大事な物なんよ」と子どもに話すことなどもいいですよね。
◇いいですね。お笑い芸人さんのネタを見たり、ヤスベェさんの軽快なトークを聞いて笑う、といったものも勿論いいのですが、せっかくなら自分の人生を笑いながら振り返ってみてはいかがでしょうか。その笑いの中に、自分の人生を見つめなおすなど、今をよりよく生きていくためのヒントがあるかもしれませんよ。
◆そうですね。
◇私がなぜ終活を楽しみませんか、という提案をしているかというと、この番組や私たちのような専門家の話を聞けば知識をつけることはできます。しかし、自分で始めないことには終活は始まらないということです。もちろん病気になってしまったり、旦那さんや奥さんが先に亡くなられて危機感を覚えて、自主的に始められる方もいらっしゃいます。が、どうしても自分の死に支度を始めるのには抵抗がある、またはご家族の方がそんな話は聞きたくないと言って始めようにも始められない、という状態に陥る方がいるのが現実の終活事情です。その、言うなれば苦手意識と言ってもいいと思いますが、それを緩和し、実際に終活を始めるハードルを下げる、という意味で今回のような提案をさせていただきました。
◆よく分かります。「終活」は大切なことなので、どういう形でもいいので、始めてもらいたいということですよね。とは言いながら私もまだまだですが…。
◇しかしこのような提案をしておりますが、注意していただきたいことがあります。それは、楽しんでみませんかとは言っておりますが、それを快く思わない方もいらっしゃるということです。先ほども言いましたが、終活には死に支度の側面もあるのは間違いありません。なので、笑いながらやることじゃない、真剣に立ち向かうべきことだ、と考えられる方も間違いなくいらっしゃいます。そのときはぜひ、対話をしてください。自分はこうしたい、という意思表示をしないことにはお互いの勘違いからすれ違いが起きてしまうかもしれません。そうなるとご自身にも、なにより亡くなった後に残される方にとっても大きな後悔となってしまうかもしれません。直接面と向かって話すのが難しい、恥ずかしい、とお思いならエンディングノートを活用してみるのもいいかもしれませんね。エンディングノートの書き方が難しいということでしたら、私たちのような終活の専門家に相談してください。皆さんの人生がより良くなるようにお手伝いさせていただきたいと思います。
◆今日は気持ちの入ったいいお話しだったと思います。私も写真や思い出の品などを見ながら親子で話をすることはとても大切なことだと思いました。遼さん、今日はありがとうございました。
◇ありがとうございました。
◆今日は当番組の準レギュラー、NPO法人 山口県終活支援協議会 理事長 徳沢靖さんにお越しいただきました。とくさん、おはようございます。
◇おはようございます。
◆今日はどのようなお話しをしていただけますか?
◇今日は僭越ながら、私が理事長を務めています「NPO法人 山口県終活支援協議会」の活動の一部をお話ししてみたいと思います。
◆ほう!そう言えばとくさんから「終活」について色々なことをお話しいただいていますが、山口県終活支援協議会の活動については聞いたことがありませんね。
◇そうですね。今日は「高齢者の身元保証」などについてお話ししたいと思います。
◆分かりました。今日のテーマは「高齢者の身元保証」など「NPO法人 山口県終活支援協議会の活動」ですね。お願いします。
◇はい。この「高齢者の身元保証」問題は、各種メディアでも取り上げられるようになってきました。その背景には高齢者の増加、特に独身の高齢者の増加により入院や老人ホームなどへの入居、またはアパートへの入居や契約更新などで保証人がいないという現実が今や社会問題となっているからです。
◆私も聞いたことがあります。家族はいても遠くにいて疎遠になっているので頼めないというケースもあるみたいですね。
◇そうですね。最近では昔のように知り合いだからとか、この人なら大丈夫そうだからなどで契約が進められることは、非常に難しくなっています。そのため保証人を立てられない高齢者が施設に入居することができず、結局は自宅で孤独死に至るケースが非常に多く発生しています。これは私が警察官であった10年以上前にもすでに多くあり、とても自立できないような高齢者が自宅でひっそりと亡くなっていました。そして、このような状態は現在においても確実に増えていると後輩から聞いています。
◆そうなんですか!これは大変な社会問題ですね。
◇はい。よって、それを解決するには民間の「身元保証」を利用するしかないのが現状で、各種の商品が売り出されています。しかし残念なことに身元保証については極めて高額な契約もあり、消費生活センターへの苦情件数も大幅に増えている現状があります。
◆それはいけませんね。山口県終活支援協議会での費用はどのくらいなんですか?
◇私たちの場合、ご本人の資産状況によりご自身で十分な支払いができる状態であれば1回5000円から10000円で保証人になっています。保証人の人数が複数の場合でも料金は同じです。これは事前契約も行なっており、急病などで急な入院時などには安心だと思います。
◆非常に良心的な値段じゃないですか。
◇私たちはNPO法人でもあり、終活カウンセラー協会の認定終活講師でもありますので、よく考えて料金設定をしています。そしてこの「高齢者の身元保証」問題は、生涯独身人口がさらに増え、離婚や死別も含めると今後益々お一人様が当たり前になっていく時代においては誰もが他人事ではありません。
◆本当にそうですね。
◇次に「SOSカード」です。これは名刺サイズのカードにご本人の住所や既往症、血液型等を記載して反対の面には「SOSカード、このカードを所持している方が病気、怪我、事件事故、その他緊急の場合には下記へ連絡をお願いします 電話番号・・・・・24時間対応 NPO法人 山口県終活支援協議会 担当 徳沢」と記載しています。これは高齢者などが自宅以外で急病や事件事故に遭遇した場合、本人が話ができない状態の時に救急隊員や警察は必ず本人の所持品を確認して緊急連絡先を探します。
◆万が一の場合、自身のことを伝えるツールですね。
◇しかし中々見つからないのが現状で、よくニュースなどでも事故などの当事者の身元を現在探しています、などとよく言っていますよね。また既往症を記載しておくことによって、急病の時の対処方法が大きく違ってきますので、まさに命が救われるケースも出てくるのではないかと思います。さらに通報を受けた私たちは直ちにご本人のもとを訪れますので、ご家族への連絡や関係機関との連携もスムーズに運ぶと思います。但し、現状として対処員が少ないために県央部のみの運用となっていますが、随時、エリアは広げていきます。利用料金は月額1000円です。
◆24時間対応で月額1000円なんですか?
◇はい。本来は無料で対応したいのですが、長く制度を続けるためには組織運営も必要ですので、最低限の手数料はいただいています。そして最後に生存確認通報、言葉がきついので「おはようサイン」と言っていますが、これは契約者が毎朝9時までに私宛に空のショートメールを送ってきてもらいます。
◆安否確認ですね。
◇朝9時までに連絡がない場合には私からご本人に電話連絡します。そこで更に連絡が取れない場合には自宅を訪れることになります。ご本人の承諾が頂ければ自宅の鍵を預かりますが、現在、契約中のすべての方の鍵を預かっています。しかし、まだ実際に出動したことはありません。
◆これも大切なシステムですね。
◇はい。今日は私たちNPO法人が実施している活動について一部説明しましたが、実はこれ、すべて自治体から要請を受けた事案から考えて作ったものなんです。
◆え~!自治体から依頼があったものなんですか?
◇そうなんです。山口県内の各自治体は、高齢者対策について非常に頑張っていると思いますが、身元保証など行政の限界もあるということです。そしてその穴を埋めるのが私たち民間の責務ではないかと思っています。
◆今日は「NPO法人 山口県終活支援協議会」の活動がよく分かりました。とくさん、ありがとうございました。
◇ありがとうございました。
◆今日は公益社団法人「山口県シルバー人材センター連合会」事務局長の浜田美智子さんにお越しいただきました。浜田さん、おはようございます。
◇おはようございます。
◆浜田さんは2年前の7月にご出演いただいて以来のご出演になりますね。今日はどのようなお話しをしていただけますか?
◇はい。先週の美祢市シルバー人材センターの大友さんも含め、延べ9名の会員の方がこの番組に登場させていただき、シルバー人材センターでのお仕事や仲間づくりの経験をお話させていただいてきました。登場された皆さんのお話からもうかがえるように、シルバー人材センターではいろいろな働き方があります。
◆皆さん、元気で生き生きとされていましたね。
◇はい。中でも、女性会員の方の活躍の場が広がっています。2年前に出演させていただいたときにもご紹介させていただきましたが、全国で活躍するシルバー人材センターの女性会員を「シルボンヌ」と呼んでいます。シルボンヌとは、「シルバー」とフランス語の女性のお手伝い、親切、優れたという意味の「ボンヌ」を合わせた造語で、シルバー人材センターで働く女性会員の愛称です。
◆「シルボンヌ」、いい愛称ですね。
◇私もそう思います。現在、県内のシルバー人材センターの会員は約8,500人ですが、そのうち約1/3の2,800人のシルボンヌさんが活躍中です。ということで、今日は県内で活躍している「シルボンヌさん」を中心にご紹介します。
◆よろしくお願いします。
◇はい。まず7月の初めに県内のニュースで多く取り上げられました柳井の「金魚ちょうちん」は、実は柳井広域シルバー人材センターの会員が作っています。ちょうちんづくりを手掛けて20年選手のベテランの男性会員から、ちょうちんづくりの班長のバトンを渡されたのは女性会員です。会員手作りの金魚ちょうちんはオリンピックの舞台となるパリにも渡って、パリ水族館で元気に泳いでいるそうです。
◆え~!柳井の「金魚ちょうちん」がパリ水族館にもあるんですか?
◇そうなんです。次に宇部市のセンターでは、育児用品や小学生のランドセルや学用品、学生服などをリユースする事業を行っています。年5回開催する、リユース広場にはたくさんの来場者があり人気となっています。
◆育児用品やランドセルなどのリユースですか。いい事業ですね。
◇ありがとうございます。また、現在、小学校は夏休み期間ですが、この夏休み期間の放課後児童クラブでは午前、午後の終日にわたり利用される小学生が多くありますので、通常のスタッフさんでは足りない部分など、シルボンヌさんが応援に加わっている例もあります。もちろん男性会員の方もたくさん活躍されています。
◆放課後児童クラブでは、シルバーさんの人生経験が活かせそうですね。
◇はい。更に、シルバー人材センターでは、剪定、草刈のご依頼を多くいただいていますが、これら野外での就業は、従来、男性会員のお仕事といったイメージですが、実は、この剪定、草刈の就業現場でも多くの女性会員、シルボンヌさんが活躍しています。ここのところの猛暑が続く中、熱中症対策に気を配りながら、頑張って丁寧なお仕事をされていて、本当に頭が下がる思いです。中には、90歳を超えるシルボンヌさんも健康管理に気を付けて草抜きなどの野外のお仕事を続けて下さっています。
◆大変な作業です。気を付けてもらいたいですね。
◇はい。シルバー人材センターの働き方の基本は、臨時的、短期的、軽易なお仕事なので、週20時間、月10日程度となり、会員の平均的な収入は月4万円程度です。フルタイムのお仕事が難しい方でも、週2,3日とか、あるいは午前中だけとか、無理なくご都合に合わせて働くことが可能です。年金収入だけではちょっと不安という方や、社会貢献として地域のお役に立ちたいと思っていらっしゃる方にピッタリな働き方を見つけることができると思います。一度、リタイヤされた方でも、もう一度、働くことで、「あなたの毎日に充実をプラス」していただけるよう、私たちも頑張っています。
◆「人生100年時代」と言われるようになり、まだまだ人生はこれから。適度な仕事と収入があり、社会貢献や生きがいにも繋がる「シルバー人材センター」は、入会する意義は十分あると思います。
◇ありがとうございます。県内では、女性会員の拡大や活動の充実を目指して、「やまぐちシルボンヌ会議」を昨年6月に立ち上げて、県内でいろいろなお仕事をされているシルボンヌの活躍事例集の作成やコンサートや物品販売のマルシェ・ド・シルボンヌの開催運営を行ってきました。今年は11月25日に山口市のKDDI維新ホールで大きなイベントを開催する計画があり、そのイベントに向けて、やまぐちシルボンヌ会議ではこれから準備を進めて行くところです。イベントの基調講演は、エッセイストの安藤和津さんにお願いしています。その他、シルボンヌさんの活動の紹介、そしてシルボンヌさんがお勤めされている就業先の企業の方にも登場いただいての座談会、もちろん手作り作品の展示販売のマルシェ・ド・シルボンヌも開催する予定です。近づいて参りましたら、またご案内をさせていただきますので、ご期待ください。
◆どのようなイベントになるか楽しみですね。
◇今日は、女性会員シルボンヌさんの話が多くなりましたが、男女を問わず、入会して一緒に働いて下さる方を絶賛、大募集中です。ご入会を検討される方は、まずはあなたの街のシルバー人材センターの入会説明会にお越しください。入会前、入会後の就業体験や各種講習会も行っております。お問い合わせは「山口県シルバー人材センター連合会」電話番号083-921-6070、または最寄りのシルバー人材センターにご連絡ください。各センターのホームページでもいろいろな活動を紹介していますのでご覧ください。
◆浜田さん、今日はありがとうございました。
◇ありがとうございました。
◆今週は「シルバー人材センター」で生き生きと働かれているシルバーの方にご出演いただき、その様子を詳しくお伺いしてみようと思います。スタジオには、公益社団法人「美祢市シルバー人材センター」会員の大友静枝さんにお越しいただきました。大友さん、おはようございます。
◇おはようございます。
◆まずは大友さんのプロフィールを簡単にご紹介しましょう。大友さんは美祢市内の会社で事務員として定年(60歳)までお勤めになりました。半年ほどゆっくりされた後、友達からの声掛けでクリーニング店の受付を始められ10年が経過。新型コロナウイルスなどの影響で出勤日が1ヶ月12~13日に減り、時間を持て余すようになったので、義姉とシルバー人材センターを訪ねられたとのことです。大友さん、「美祢市シルバー人材センター」ではどのようなお仕事をされているのですか?
◇はい。私が選んだのはほとんどやったことがないのですが、資格がいらないだろうということで、「草取り作業」です。
◆「草取り作業」ですか。ほとんど経験がないとのことでしたが、いかがですか?
◇就業初日、ドキドキわくわくしながら先輩について作業に入りましたが、終了後は“やったぁ”という達成感とキレイになった満足感で一杯でした。
◆よかったですね。
◇仕事は良かったのですが、実は、帰りにスーパーでつまみを買い、ルンルン気分で走って車に向かう途中、車止めでつまずき、なんと肩を骨折!シルバー、クリーニング共に休職、早く働きたくてうずうずの約1ヶ月を過ごしました。
◆え~初日に骨折ですか?大変でしたね。今はどんな状況ですか?
◇今は草取りのメンバーが1人、2人と増え、6人のグループで作業しています(現在は5人)。働く日はクリーニングの定休日の木曜日と火曜日の週2日。各人の都合と作業内容で予定を決めておりますので、とても働きやすいです。
◆会員それぞれの都合に合わせてもらえるのは有難いですね。草取りの依頼はどのような場所が多いんですか?
◇個人の家の庭の草取りが多くあります。高齢の方のおひとり住まいで自分では草取りができなくなった方とか、お勤めがあってなかなか時間が取れないご家庭だったり、今は空き家になっている実家の草取りを遠方にお住まいのご家族の方が依頼してくるということも増えています。
◆そうですか。社会問題にもなっていますが、高齢者のみの住居や親が亡くなり住む人がいなくなった家などが、多いのでしょうね。さて大友さん、シルバー人材センターの仕事をしていて、嬉しかったこと、良かったことがあれば教えてください。
◇はい。依頼主から「ありがとう」と言ってもらえた時やリピートがあると嬉しいですね。また草取りが上手くなり、自宅でも要領よくできる様になりましたし、市内の道路がよく分かるようになりました。そして、いろんな人と知り合うことが出来、休憩時間には雑談とおやつで笑いながら楽しく過ごすことが増えました。
◆いいことですね。仕事を通して多くの喜びもありますね。大友さんの趣味を教えていただけますか?
◇はい。実は私、多趣味なんです。まず「ジャザサイズ」というダンスフィットネスをしておりまして、1回1時間で年間150回を目指しています。現在100回くらいです。次に「老人クラブ」という地域グループでも活動しています。それから「朝のウォーキング」では近所の小学生と一緒に歩いて元気をもらっています。「山登り」もしており、毎月1日は狗留孫山修禅寺にお参りしています。また「いろんな仲間との旅行」も大好きです。さらに「健康麻雀」「飲み会」「韓国ドラマ」「スマホのゲーム」などもやっています。
◆すごいですね。シルバー人材センターのお仕事、クリーニングのお仕事をされながら、これだけの趣味と言いますか、楽しみがあることは本当に素晴らしいことだと思います。
◇私のモットーは、「何にでも挑戦する。誘われたらまず断らない」「外に出て人と話し、いっぱい笑うことで元気が出る」です。
◆素晴らしい。まさに元気の塊といった感じですね。そんな大友さんから見て「シルバー人材センター」とはどんな場所だと思いますか?
◇はい。私から見た「シルバー人材センター」とは、自分の出来る時間に自分にできる仕事が必ずある!思いがけない出会いと経験が人生を楽しくしてくれます。とにかく『一生懸命働いて、一生懸命遊ぶ!』、25日(お給料日)を楽しみに、です。シルバー人材センターの事務所は明るくて雰囲気がとても良く、イヤな思いをしたことがないです。いつもありがとうございます。
◆よく分かりました。大友さん、これからも前向きに元気で頑張ってください。今日はありがとうございました。
◇ありがとうございました。
◆さて、「シルバー人材センター」は山口県内17の市町に14のセンターがあり、60歳以上の健康で働く意欲のある方ならどなたでも会員になれます。ご興味のある方はお住まいの地域のセンターが開催する入会説明会に参加されるか、公益社団法人「山口県シルバー人材センター連合会」℡083-921-6070にご連絡ください。