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転ばぬ先の知恵

2024年02月 月間アーカイブ
認知症を引き寄せる3つの生活習慣Part2
2024/02/24放送
出演者
かねおか歯科クリニック院長 金岡雅浩さん

◆今週も周南市で開業されています、かねおか歯科クリニック院長で歯学博士の金岡雅浩さんにお越しいただきました。金岡さん、今日もよろしくお願いします。
 
◇よろしくお願いします。
 
 
◆先週・今週と2週にわたり、『認知症を引き寄せる3つの生活習慣』というシニア世代には特に興味深いテーマでお話しいただいております。今日もよろしくお願いします。
 
◇分かりました。先週は『認知症を引き寄せる3つの生活習慣』の1つ目「歯のメンテナンスを怠ると認知症を早く引き寄せる」というお話をさせていただきました。認知症を早く引き寄せる生活習慣は論文、HOW TO本に多々書かれていますが、今日は、最近特に注目されている普段見落としがちの習慣をご紹介したいと思います。
『認知症を引き寄せる3つの生活習慣』2つ目は「深夜までテレビを見て夜更かしすること」です。
 
 
◆『認知症を引き寄せる3つの生活習慣』2つ目は、「深夜までテレビを見て夜更かしすること」ですか?
 
◇はい。睡眠と認知症の関係についても色々と分かってきています。例えば12時を過ぎてもテレビをぼ~っと眺めてダラダラ起き続けている人はよくないですね。睡眠時間が6時間以下の人は認知症のリスクが30%上がることが分かっています。一晩徹夜した脳では、通常の睡眠後の脳よりも認知症の原因ともいわれる「アミロイドβ(脳内のごみ)」が蓄積します。睡眠は脳がアミロイドβを掃除するために必要な時間なんです。脳内のごみ・アミロイドβは私たちが起きている間に蓄積し、深い睡眠を取ることで除去されるというサイクルを繰り返しているんです。
 
 
◆睡眠は、アルツハイマー型認知症の原因と言われる「アミロイドβ(脳内のごみ)」を掃除する大切な時間なんですね。
 
◇そうなんです。最適な睡眠時間は1日6時間以上は必要ですが、実は9時間以上でも認知症リスクは上がります。7~8時間睡眠が理想です。布団に入ってスマホをいじり遅くまで起きているとかは良くないですね~。睡眠時無呼吸症候群や夜間頻尿がある場合、睡眠の質が低下してしまうため、早めの医療機関を受診されることをおすすめします
 
 
◆認知症と睡眠時間には密接な関係があることが分かりました。
 
◇続いて「認知症を引き寄せる3つの生活習慣」3つ目は「台所や浴室のカビを綺麗に掃除すること」です。
 
 
◆え~。「台所や浴室を掃除」する生活習慣が「認知症」に繋がるんですか?
 
◇はい。自宅キッチンやお風呂場のカビ、エアコンや加湿器のカビが認知症の原因になることも報告されています。カビは湿度と栄養があればどこでも増殖し、空気中から私たちの体に入ってきます。それによって気管支喘息のようなアレルギー症状が出ることがありますが、それよりも厄介なのは、吸い込んだカビが体の中で増殖してしまうことです。
 
 
◆え~。吸い込んだカビは体の中で増殖するんですか?
 
◇はい。この菌は肺などで増殖しますが、エサとして肺よりもむしろ脳を好みます。免疫力が低下している状態だと、吸い込んだカビが脳で増殖することがあります。脳でカビが増殖するとアミロイドβが作られ続けるんです。
 
 
◆怖いことですね。
 
◇そうなんです。家の中にカビを発生させないことが大切です。特にお風呂、キッチン、トイレ、結露しやすい窓、冷蔵庫の中や自動製氷機、押し入れ等の掃除に気を付けて下さいね。
 
 
◆カビを発生させないことが大切なのは分かりますが、掃除する時は、マスクを二重にするなど、十分な対策をして行う必要がありますね。
 
◇そうですね。対策は大切ですね。今回は「認知症を引き寄せる3つの生活習慣」ということで、最近特に注目されている普段見落としがちの習慣をご紹介しました。実は他にも意識して毎日を過ごすことが認知症予防に繋がることがありますので、ご紹介したいと思います。
 
 
◆お願いします。
 
◇まず一つ目、
・お風呂嫌いや面倒くさいは認知症のバロメーター
 
 
◆少し解説をいただけますか
 
◇服を脱いだり着たりが難しくなったり、入浴に伴う動作自体が困難になりお風呂嫌いに繋がったりします。 
 
 
◆分かりました。
 
◇続いて
・いつも若々しくお洒落を忘れずに→お洒落をしなくなったら危険信号
・くよくよしないで明るい気分で生活を
・お友達と良い付き合いを→いつまでも艶っぽくはボケ防止に最適
・転倒に気をつける→脳の打撲は認知症を招く→歯のかみ合わせが大事
 
 
◆こちらも解説をお願いします。
 
◇日常生活が楽しくないと社交性も失われ、部屋に閉じこもってばかりでは認知症に早く進行すると言われます。また転倒をして脳を挫傷したきっかけで認知症が進行したという事例もあります。奥歯のかみ合わせが無い方は、ある方に比べ5倍転倒しやすいと言われています。奥歯の咬み合わせが体幹を安定させるんですね~
 
 
◆分かりました。2週にわたり「認知症を引き寄せる生活習慣」という大切なお話、知らないことも多く大変勉強になりました。金岡さん、ありがとうございました。
 
◇ありがとうございました。

認知症を引き寄せる3つの生活習慣
2024/02/17放送
出演者
かねおか歯科クリニック院長 金岡雅浩さん

◆今週・来週は周南市で開業されていらっしゃいます、かねおか歯科クリニック院長で歯学博士の金岡雅浩さんにお話しをお伺いします。金岡さん、おはようございます。
 
◇おはようございます。
 
 
◆前回は昨年7月にご出演いただき、「歯とお口」と健康について、興味深いお話しをしていただきました。今回はどのようなお話しをしていただますか?
 
◇今回はボケないためのアドバイスを歯医者さん目線でお話をさせていただきます。題して「認知症を引き寄せる3つの生活習慣」です。
 
 
◆「認知症を引き寄せる3つの生活習慣」ですか。シルバー世代にとって大変興味深いテーマですね。よろしくお願いします。
 
◇分かりました。現在日本では高齢化に伴い認知症患者さんの数は急増しています。その数650万人以上。65歳以上の高齢者の3人に1人がその予備軍というデータもあります。記憶を失い、簡単な動作や計算が出来なくなり、家族の顔や自分が誰なのかさえわからなくなり、寝たきりの最期を迎えるなんて嫌ですよね~。
 
 
◆いや~、考えただけでもゾッとしますね。
 
◇私は、クリニックでの診察以外にたくさんの老人ホームに20年以上往診に行っていますから、他の歯医者さんよりは高齢者や認知症の方々に接する機会が多く、治療を含めその大変さは経験済みです。できることなら生涯認知症とは無縁のまま最期まで自分らしく過ごしたいものです。
 
 
◆おっしゃる通りです。
 
◇認知症にならないHOW-TO本や論文はたくさんありますが、それらによると認知症の発症には40代頃からの生活習慣が大きく関わっていることが分かってきました。脳に悪影響を与える生活を長く送っている人ほど早くボケが始まってしまうんです。「認知症は予防も改善もできない」という常識が、医学の進歩によって少しずつ変わってきています。
 
 
◆日本の製薬会社エーザイから、アルツハイマー型認知症の進行を緩やかにする薬の販売が日本とアメリカで始まりましたよね。
 
◇そうですね。今後に期待したいですね。認知症の原因に関わっているとされるアミロイドβ(脳内で作られるタンパク質で俗に脳内のごみと言われています)が脳内に蓄積されるのは、毎日の生活習慣が大きく影響していることも分かってきました。日頃私達が食べるものや触れるもの、運動や睡眠、ストレスなどの影響が長期にわたると脳内のゴミは蓄積していくんです。過度のアルコールやタバコ、糖尿病も認知症のリスクを2倍に跳ね上げることもわかってきています。
 
 
◆毎日の生活習慣が認知症と関わりがあるんですね。
 
◇はい。そこで、「認知症を引き寄せる3つの生活習慣」の一つ目は、「歯のメンテナンスをあまりしていない」です。歯のメンテナンスをあまりしていない方は認知症に早くなるという報告があります。
 
 
◆「歯のメンテナンス」をしないと認知症に繋がるんですか?
 
◇はい。2019年アルツハイマー病患者の脳のシミから歯周病菌の痕跡が確認されました。脳の中に歯周病菌がいたんです。
 
 
◆驚きですね。
 
◇はい。歯周病患者さんの歯ぐきから血流を通じて脳に菌が侵入し、慢性的な炎症を引き起こしていた事が原因と推測されます。ちなみにマウスの実験では、歯周病菌を感染させたマウスの脳内には、アミロイドβが、感染させていないマウスの10倍溜まっていたという報告もあります。
 
 
◆すごい実験結果ですね。
 
◇人間の体内に細菌が侵入して感染症を起こすのは傷口からです。毛細血管が張り巡らされている歯肉は汚れが溜まると直ぐに歯肉炎になり、その傷口から感染しやすくなります。口腔内には約700種類以上の細菌が生息し、よく歯を磨かれる方で1000億~2000億個、あまり磨かれない方だと4000億~1兆個も細菌がいると言われています。ちなみに大便に含まれている細菌の数は100万個程度です。口の中がどれだけ不潔なのかがわかりますよね。
 
 
◆口の中に細菌が多いとは聞いたことはあるのですが、そんなにですか。
 
◇そうなんです。歯肉炎の初期症状は歯ぐきからの出血です。歯みがきをして出血をされる方は歯医者さんに相談してみてください。歯石除去や歯周治療、適切なブラッシングで出血は止まるはずです。高齢者の方は、虫歯を予防する歯磨きよりも歯周病の進行を防ぐ歯周ポケットに汚れを溜めない歯磨きが重要です。歯科医院で方法を教えていただけます。先程も言いましたが20年30年と蓄積された結果、認知症は発症しますから、30代40代からしっかりとメンテナンスを続けることが認知症予防に繋がります。
 
 
◆正しい歯のみがき方や出血した場合をはじめ、何かあればすぐに歯医者さんに相談し、できるだけ「歯とお口」を良い状態にしておきたいですね。
 
◇そうですね。歯の残存数についても、認知症の方とそうでない方とは明確な違いがあります。東北大学の研究によると、「脳が健康な人」の残存している歯の数は平均14.9本でしたが、「認知症の疑いあり」と診断された方はたったの平均9.4本でした。歯の数が少ない人ほど認知症になる傾向があるということなんですね。たくさんの研究報告から、もはや歯と認知症の関連は疑いようがありません。認知症を予防するためにも「できるだけ口の中を清潔に保つ」「自分の歯をできるだけ残す」という意識で日々を過ごすことが大切です。歯が無くなられた方もブリッジや入れ歯、インプラントでかみ合わせを回復すると歯がある方と同じ効果があります。かかりつけ歯科医を決め、定期的にメンテナンスしてもらうことが認知症予防には大切ですね。
 
 
◆分かりました。今日は大切なお話、ありがとうございました。
 
◇ありがとうございました。

高齢者の仕事について
2024/02/10放送
出演者
NPO法人山口県終活支援協議会 理事長 徳沢靖 さん

◆今週もNPO法人山口県終活支援協議会 理事長 徳沢靖さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。
 
◇よろしくお願いします。
 
 
◆とくさん、今日は何についてお話しいただけますか?
 
◇はい。今日は「高齢者のお仕事について」お話ししたいと思います。
 
 
◆「高齢者のお仕事について」ですか。企業の定年延長や再雇用などで、高齢になられても働かれる方が増える傾向にあるようですからね。
 
◇今回はすこし視点を変えまして企業側の都合についても解説したいと思います。まず、高齢者を雇うメリットについて、普通に考えるとデメリットの方が多いように思います。しかし、企業側にも一定のメリットがあり、就職機会が用意されています。
その背景として社会保障制度を維持、要するに年金受給開始年が遅くなっていくために、その間の生活維持のために雇用を確保してほしいというものです。また、労働力人口の減少は顕著で、2006年と比較して2030年には約401万人減少することが予測されており、この労働人口の減少をシニア労働力で補おうというものです。さらに60歳以上の人を対象とした内閣府の調査によれば、7割以上の人が「70歳以上」あるいは「働けるうちはいつまでも」働きたいと答えています。
 
 
◆少子高齢化が進んでいくと、労働力不足になるとともに年金受給開始も遅くならざるを得ない状況になっていく訳ですね。
 
◇そうです。つぎに雇用する企業側のメリットとして、まず意欲的に働く高齢者の姿に、従業員のモチベーションも向上し、職場が活性化します。また高齢者は、経験豊富な“人材の宝庫”です。これまで培ってきたノウハウ、技能・技術、人脈を生かすことにより企業の競争力が高まります。さらに短時間勤務等の導入や作業環境の整備など、高齢者の健康と安全に配慮した職場づくりは、あらゆる世代の従業員の働きやすさにつながります。子育てや介護、治療と仕事との両立もしやすくなります。
 
 
◆確かに高齢者は色んな面で経験豊富なので、職場でそれがうまく活かせればプラスになりますね。また、高齢者の健康と安全に配慮した職場づくりを行うことは、従業員全体のためになりますよね。
 
◇また企業において高齢者雇用を進めるための環境を整備したり、新たに高齢者を雇用する場合、助成制度や税制上の優遇措置の対象となることがあります。県にもよりますが、入札参加資格審査において「地域貢献活動評価」を導入して、その項目の一つ「70歳以上まで働ける企業」について加点する仕組みもあります。法律的にも1986年に出来た高年齢者雇用安定法が2021年4月に改正され、70歳までの雇用について努力するように規定されています。
 
 
◆高齢者を雇用することにより、助成制度や税制上の優遇措置があるんですね。
 
◇はい。企業助成については、このようなコースがあります。
[特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)60歳以上]
高齢者や障害者などの就業が難しい人を、労働者として継続的に雇い入れる事業主に対して適用されるのが「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」です。このコースで高齢者を雇い入れた場合は、最大60万円が事業主に支給されます。
[65歳超雇用促進助成金(65歳超継続雇用促進コース)]
65歳以上への定年引上げ等や高年齢者の雇用管理制度の整備など、高年齢の有期契約労働者を無期雇用に転換する措置をとられた場合に、助成金を受け取ることができ、1事業主、1回限り最大160万円が支給されます。
このように高齢者の雇用については比較的手厚くなっています。
 
 
◆色んな企業助成制度があるんですね。
 
◇では、実例として県内にも多数の店舗を展開する大手ハンバーガーチェーンのシニア採用について注目すると、例えば60歳以上限定の採用広告を出しており、他県ですが90歳で採用となったケースもあるようです。確かに、この店ではシニアの方が元気よくトレーを運んできたり、テーブルの消毒などもテキパキとやっているイメージです。ただ、問題として企業と高齢者のマッチングで、スマホなどを扱えないシニアはどうしても情報が少なく、せっかくの雇用機会を逃してしまう可能性が高いようです。このように高齢者の雇用については今後、明るい兆しがあり、生涯現役をめざす方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
 
◆シニア世代にとっては良い情報ですね。自分の持っている能力をもっともっと発揮したい方、元気な内は出来るだけ働き、年金の繰り下げ受給を考えている方など、積極的な労働意欲がある方は、働いてほしいと思います。しかし、スマホが扱えないなどで、せっかくの雇用機会を逃してしまうことは無いようにしてほしいですね。とくさん、今日も大切なお話、ありがとうございました。
 
 
◇ありがとうございました。

終活の未来
2024/02/03放送
出演者
NPO法人山口県終活支援協議会 理事長 徳沢靖 さん

◆今週と来週はおなじみNPO法人山口県終活支援協議会理事長 徳沢靖さんにお話をうかがいます。とくさん、おはようございます。
 
◇おはようございます。
 
 
◆今日はどんなお話をしていただけますか?
 
◇今日は「終活の未来」について考えてみたいと思います。
 
 
◆ほう、「終活の未来」ですか。よろしくお願いします。
 
◇はい。まず、「終活」という言葉ですが、2009年、ある週刊誌の記事タイトルに使用されたのが初めてとされています。いわばマスメディアが作り出した言葉で、その歴史はまだ十数年といったところです。しかし、終活と同様な活動は以前からあり、嫌な言葉なのですが、「死支度」と言われて古くから使われていましたが、今や死語と言ってもいいかもしれませんね。
 
 
◆「終活」という言葉が出てきてからまだ十数年なんですね。
 
◇はい。「終活」という言葉自体、誰もが知っている単語になってきましたが広辞苑には記載されていません。要するに社会的認知度はまだまだ低いということです。そのような中、私の所属する終活カウンセラー協会は2011年に発足していますので、終活業界においては老舗中の老舗と言えます。
 
 
◆「終活」という言葉は知っていても中身をよく理解されていない方も多く、「終活」は、「まだまだこれから」ということですかね。
 
◇そうですね。その「終活」の未来についてですが、まず懸念されることは、その範囲の広がりです。そもそも「終活」は葬儀や墓について考えるところから始まっているのですが、今や「相続」「介護」「生命保険」「年金」などにも広がり、また最近増えてきたのが遺品整理や遺品供養、それと不動産の処分などです。私の専門とする特殊詐欺や悪質商法に対する「防犯」についても「終活」の範疇となりつつあります。
 
 
◆本当に「終活」の範囲が広がっていますよね。
 
◇このように多岐にわたるため、いわゆる専門家が分散してしまい、一体どこに相談したらいいのか分からなくなってきています。
 
 
◆そのために「終活」全般について幅広い知識を身に着け、相談者に寄り添い、話をじっくりと聴く「とくさん」のような存在があるんじゃないですか?
 
◇そうなんです。ありがとうございます。また「終活」という言葉自体は、使用することに何ら規制がありませんので、特定の商品やサービスを売りつけるために開催される終活相談なども問題となっています。
 
 
◆それはいけませんね。
 
◇はい。要するに「終活」という言葉自体が野放し状態となっているのです。そこで、現在、各種の専門家によって「終活」の法制化、すなわち法令によって誰もが安心して「終活」を行えるようにしようという動きがあります。終活カウンセラー協会にも弁護士や医師、大学関係者、葬儀業者、不動産業者、神職や僧侶など多くの人材がおり、今後の法制化について大いに議論しています。
 
 
◆特に人生後半において大切な「終活」が悪用されてはいけませんから、「終活」の法制化の動きは嬉しいことですね。
 
◇そうですね。そもそも4兆円産業でもある「終活分野」(エンディング産業)には、メタバースや介護用ロボットなどの新しいテクノロジーへの取り組みも進んでおり、その市場規模はさらに大きくなってきています。やはり早急な法制化は必要でしょうね。
 
 
◆そうですね。
 
◇話は変わり、先日、とあるビジネスプランの発表会を見学した時に思いついたのですが、ビジネスプランの中に「15歳までの子どもに対する地元愛の醸成」についてのものがありました。ただ、マネープランについて少し難しい面があり、寄付や補助金頼りのようでしたので、例えば私たちの行う終活相談において知り合った高齢者の中には、多額の財産を持っておられるが相続人がいないという方も多くおられます。これらの方々を次の世代に投資していただく方法も考えられるのではないかと思います。
 
 
◆なるほど。相続人がいない遺産は、国に入ってしまいますからね。遺産の有効利用ということですね。
 
◇はい。投資用語でいうエンジェル投資というもので、志のある事業に対して応援の意味を含めて投資することで、主に個人による投資となります。もちろん寄付ではなく投資です。これを高齢者の方とのマッチングができれば山口県方式の投資形態として確立できるのではないかと思っています。この件に関してはヤスベェさんが主催する「商化尊塾」での出会いからの話ですので、チャンスを頂き、大変感謝しています。
 
 
◆そんな出会いがあったのですね。「大人のためのひらめき塾」を主宰する者としてうれしいです。
 
◇このように今後は「終活」の法制化やビジネスとしての魅力度の向上、それに伴う優秀な人材の活躍が期待されます。また自治体が関わる動きもあります。すでに神奈川県の横浜市や横須賀市では火葬場の収益化に成功しており、今後、全国の自治体の先例となると思います。
 
 
◆いろいろな動きがあるんですね。
 
◇このように「終活」については、ちょっと変な言い方ですが、明るい未来が待っています。業界の発展はサービス自体の向上を意味していますので、「終活」への取り組みは楽しいものになっていく可能性がありますね。
最後に少し宣伝なんですが、3月10日(日)、周南市の徳山駅前賑わい交流施設交流室において「終活カウンセラー2級検定」が実施されます。これは終活に関するセミナーと終活カウンセラー2級の資格試験を一日で行うもので、私も講師として参加いたします。詳しくは電話03(6426)8019終活カウンセラー協会までお願いします。
 
 
◆今日は「終活の未来」というテーマでお話しいただきました。「終活」に関わる色々な動きがよく分かりました。「終活カウンセラー2級検定」、終活にご興味のある方はぜひご参加いただきたいですね。とくさん、ありがとうございました。
 
◇ありがとうございました。