転ばぬ先の知恵
◆今日も「シルバー人材センター」で生き生きと働かれているシルバーの方にご出演いただき、詳しくお話をお伺いしていきます。「光市シルバー人材センター」の会員 友森泰子さんにお越しいただきました。友森さん、よろしくお願いします。
・よろしくお願いします。
◆まずは友森さんのプロフィールをご紹介します。友森さんは、保育園の調理師をご退職後、保育補助員の募集を見て市役所に相談したところ、シルバー人材センターを紹介され、平成23年10月「光市シルバー人材センター」にご入会。現在、保育補助と放課後児童クラブの支援員補助の仕事をしておられます。お歳は70歳台とのことです。平成23年の入会と言いますと、もう11年になられるんですね。シルバー人材センターのお仕事はいかがですか?
・大変楽しく働いています。保育園での保育補助の仕事は午後3時から3~4時間。3人でシフトを組んでいるので毎日ではなく、月8日程度。日程や仕事量の調整ができるので助かっています。放課後児童クラブの仕事は、小学校の夏休みや冬休み期間の11:00~14:00で、このお仕事も毎日ではないので、無理なく働いています。
◆無理なく自分のペースでお仕事が出来るのはいいですね。
・仕事をすることで生活にハリがあり毎日が楽しいです。センターの地域班、職群班、スマホ教室などの交流で会員同士のネットワークが広がり、仕事を離れても集まって食事に行ったりしています。
◆シルバー人材センターの中に同好会や親睦会などがあるんですね。趣味の活動などはどうですか?
・仕事以外の時間は、趣味の水墨画やコーラス、健康管理のために「いのちの貯蓄体操」やトランポリンも楽しんでいます。
◆え~、友森さんは多趣味なんですね。「いのちの貯蓄体操」とはどういうものですか?
・丹田呼吸法と身体をゆるめる体操で心とからだを整える、だれでもできるセルフケアです。「丹田呼吸法」により、日常生活で緊張した心身をほぐし、自律神経を整え、疲労回復、不眠改善などの効果が期待できます。また、あわせて「身体をゆるめる体操」で、筋肉の緊張をほぐし、徐々に関節も柔らくなり、身体のゆがみを整えます。始めて5年ですが、とても元気に過ごしています。
◆「いのちの貯蓄体操」は良さそうですね。友森さんは、仕事もプライベートもすごく充実していらっしゃる感じですね。素晴らしいです。ところで、シルバー人材センターでは女性会員のことを「シルボンヌ」という愛称で呼んでいるそうですね。
・そうなんです。「シルバー」と、フランス語のお手伝いや親切を意味する「ボンヌ」の造語です。
◆「シルボンヌ」、良い名前ですね。実は友森さん、「全国シルバー人材センター事業協会」が制作・発行したリーフレット「輝くシルボンヌたち」の1番目に紹介されているんです。確かに今までお話をお伺いしていても生き生きとされており、まさに「輝くシルボンヌ」にピッタリなんですが、何か反響はありましたか?
・地元新聞の「瀬戸内タイムス」の記事で紹介されたのですが、勤め先の保育園のご父兄や、児童クラブの小学校の先生、友人も方々から、たくさん連絡を頂き、反響の多さに驚きました。中には、何十年ぶりかに懐かしい友人からの連絡もあり、嬉しくて感動しました。
◆かなり大きな反響があったんですね。11年シルバー人材センターで働いて来られて、特に印象深いことはありますか?
・保育園や児童クラブでお世話をした子供たちが大きくなっても普賢まつりやスーパーなどで出会うと「先生!」と声をかけてくれるんです。そんな時、すごく嬉しく子供たちがとても可愛いと思います。こんな仕事ができることを幸せに思います。
◆それは嬉しいですね。子供たちにとっても、人生経験豊富で、余裕のあるシルボンヌさんとの触れ合いは特に印象に残っているのではないでしょうか?そんな気がします。最後に「シルバー人材センター」でのお仕事、趣味なども含め、今後の人生について一言、お願いします。
・シルバー人材センターで働くことにより、生活にメリハリがあり、楽しい人生を過ごしています。これからも健康第一に子供たちと楽しく元気に過ごせたらいいなと思っています。
◆友森さんは、本当に楽しく自然体で働いておられるように感じます。趣味も多彩ですしね。今日は貴重なお話、ありがとうございました。
・ありがとうございました。
◆「シルバー人材センター」は山口県内17の市町に14のセンターがあり、60歳以上の健康で働く意欲のある方ならどなたでも会員になれます。ご興味のある方は、お住まいの地域のセンターが開催する入会説明会に参加されるか、
公益社団法人 山口県シルバー人材センター連合会
TEL:083-921-6070
TEL:083-921-6070 に、ご連絡ください。
◆今週・来週は「シルバー人材センター」で生き生きと働かれているシルバーの方にご出演いただき、現状を詳しくお伺いしてみようと思います。今日は「周南市シルバー人材センター」会員の池永 博さんにお越しいただきました。池永さん、よろしくお願いします。
・よろしくお願いします。
◆まずは池永さんのプロフィールをご紹介いたします。池永さんは、小学校の教員として37年間お勤めになられました。定年退職後、周南市教育委員、周南市文化振興財団理事などを歴任され、現在は「周南市シルバー人材センター」の会員として働かれています。趣味は音楽で、高校からトランペット演奏を始められ、その後ジャズバンド等で活動、教員時代は小学校の吹奏楽部やマーチングバンドを指導されました。現在72歳でいらっしゃいます。こういった経歴の池永さんなんですが、まず、どうしてシルバー人材センターの会員になられたのでしょうか?そのきっかけを教えてください。
・委員や理事の退任後、健康面や金銭面での不安が大きくなってきました。何かしないといけないと考えていた時、教員時代、何回か卒業証書をシルバー人材センターに依頼していたことを思い出し、自分も証書や賞状書きを経験してみたいとの思いもありましたので、シルバー人材センターに入会することにいたしました。
◆なるほど。教員時代にシルバー人材センターに依頼されたご経験があったんですね。
・ちなみに、やってみたい証書や賞状書きの依頼はまだ一度もありませんが・・・。
◆え~その仕事はまだ、されていないんですね。これからチャンスがあるといいですね。ところで、シルバー人材センターでの初めてのお仕事は、周南市小学校音楽祭での駐車場案内係だったとお聞きしましたが、どうでしたか?
・十年前には主催者として関わった音楽祭が初仕事で、びっくりしました。と同時に大変嬉しかったです。残念ながら子供達の生の演奏を聴くことは出来ませんでしたが、駐車場で我が子や孫の晴れ姿を、一目見たいと訪れた多くの保護者と接することが出来ました。また以前から知り合いの教育関係者の方々にも出会い、私の新しい仕事を披露することも出来ました。
◆偶然とは言え、良かったですね。その後はどんな業務をされてきたのですか?
・回数が多いのは文化会館の駐車場案内係、次にマンションの管理員業務(現在4軒目)や徳山動物園の休園日の日直業務、その他、夏休み中の児童クラブ補助員、そして年2回の金融関連検定試験の試験官などです。
◆いろいろなお仕事をされてきて、どんなことを感じていらっしゃいますか?
・多くの人との触れ合い、会話が出来る
・自分の体力にあった仕事を紹介してもらえる
・運動不足の解消
・お小遣いが出来る
・「仕事がある」ことは元気につながる
◆楽しんでお仕事されているようですね。素晴らしいですね。今後やってみたい仕事はありますか?
・これまでも経験したことのない仕事を紹介していただいていますし、楽しんで仕事をさせてもらっているので現状でとても満足しています。
◆しかし、証書や賞状書きはやってみたいんじゃないですか?
・そうですね。それはやってみたいですね。
◆池永さんは本当に楽しく、生き生きとお仕事されているなぁということが伝わってきますね。趣味も充実していますしね。羨ましいです。
さて、「シルバー人材センター」は山口県内17の市町に14のセンターがあり、60歳以上の健康で働く意欲のある方ならどなたでも会員になれます。ご興味のある方はお住まいの地域のセンターが開催する入会説明会に参加されるか、公益財団法人 山口県シルバー人材センター連合会TEL:083-921-6070 TEL:083-921-6070にご連絡ください。池永さん、今日は貴重なお話、ありがとうございました。今後もお元気で楽しく働いてください。
・ありがとうございました。
◆来週も「シルバー人材センター」で生き生きと働かれておられる方、今度は女性の方にお話をお伺いします。
◆今週も先週に引き続きとくさんことNPO法人 山口県終活支援協議会理事長 徳沢 靖さんにお越しいただきました。先週は新年特別編として、「古事記」についてお話しいただきましたが、今日のテーマは何でしょうか?
・今日は元に戻しまして「終活の窓口」についてお話ししたいと思います。
◆「終活の窓口」ですか。終活には色々ありますので、窓口も複雑のような気がしますね。ではよろしくお願いします。
・私がセミナーや相談会でよく受ける相談として「この手続はどこでしたらいいんでしょうか」という終活の窓口についてのご質問がよくあります。窓口の多さは終活の鬼門とも言われており、途中挫折の大きな原因でもあります。では、どのような終活にどのような窓口があるのか、ざっとお話しします。
まず、気になるのが遺言についてでしょう。遺言書は正式な手続きをしていれば法的な拘束力を持つ文書で、遺産相続について家族が揉めないようにする大切な手続きです。しかし、書き方に間違いがあると、その遺言書全体が無効になるなど、自分自身で作成するには多少、荷が重いこともあります。そこで、一番確実な方法として士業、いわゆる弁護士や司法書士に依頼する方法です。これら士業に依頼すると間違いなく有効な遺言書を作成することができます。ただし、弁護士が作成したとしても最終的には公証人に公正証書にしてもらわなければなりません。もし、お考えの相続内容が簡単なもので、遺贈、いわゆる相続人以外の人に相続したい場合や相続品目が少ないようでしたら、直接、自分で公証役場へ行く方法もあります。
公証役場では自分の希望を口頭で告げることで公正証書遺言書を作成してくれます。もちろん料金も相続額によって差はありますが、相応に費用は必要です。そういう費用面を考えると自筆遺言書が簡単に思われますが、この遺言書を開封する時には相続人全員の同意を得て家庭裁判所の検認手続きを経なければ有効な遺言書とはならず、結局は大きな手間がかかってしまいます。しかし、最近、法務局において自筆遺言書の預かりサービスが開始されましたので、こちらを利用することで面倒な手間は避けることができます。
◆遺言は、「自筆証書遺言」にするか「公正証書遺言」するかにもよりますが、自分ですべて行うか、自分で公証役場に行くか、また弁護士や司法書士に依頼するかですね。
・そうですね。続きまして、墓じまいについての手続きについてお話しします。墓じまいは石材店にお願いすれば墓を解体してくれるのでは、と思われますが、実は墓じまいにも行政手続きが必要です。これは墓地が民間であろうと公立墓地であろうと関係ありません。届出の内容は「改葬届」と言われるもので墓地が立っている場所を管轄する市役所や町役場の市民課や生活安全課など、役所によって違いますので、受付でよく聞いて下さい。届出様式も自治体ごとに違いますので、この点にも注意が必要です。記載内容は物故者の氏名や死亡日、届出人の住所、氏名などです。内容的には、さほど難しくはないので、ご自身で記載して提出されるのが良いと思います。この改葬届ですが、墓じまいのみならず、墓の移築など、ご遺骨が移動する時には必ず必要となります。この届がないと、ご遺骨を受け入れる納骨堂などの管理者が、ご遺骨が違法なものではないことを確認することができませんので、必ず届け出てください。
◆墓じまいする場合も墓を移築する場合も、管轄する役所での行政手続きが必要ということですね。
・はい。次に後見人についてなのですが、後見人には大きく分けて法定後見人と任意後見人があり、法定後見人はご本人に現実的に後見人が必要となった時に家庭裁判所へ申請するもので、医師の診断書等の書類を添付しなければならず、基本的には家庭裁判所が任命する弁護士などの専門職が後見人となります。一方、任意後見人はご本人が元気な内に将来的に後見人が必要となった時の為に後見人を予め指名しておき、書類を公正証書化しておく制度です。この場合、後見人には誰でもなれるのですが、現実的には後見活動ができる知識、技能のある方を指名する必要があり、市民後見人養成講座などを修了した人が対応する場合が多いようです。
◆法定後見人が必要になった場合は家庭裁判所へ申請、予め後見人を指名しておく任意後見人は、公証役場で公正証書にしておく必要があるということですね。
次に介護認定についてですが、申請先は市町村役場となります。審査については外部委託されることがほとんどですが、コンピュータによる一次判定と、それを原案として保健医療福祉の学識経験者が行う二次判定の二段階で行い、その結果により要支援1,2、要介護1から5の判定がされ、その等級によりケアの内容が違ってきます。老人介護施設では介護認定を条件としているところもあるので、いずれは誰でも申請することになるものだと思ってもいいかもしれませんね。
最後に相続税がかかる可能性がある場合には税理士に相談して下さい。近年、対象額が5000万円から3000万円に引き下げられたことから相続税の納付者が一挙に増えています。相続人一人につき600万円の控除や経費、その他、かなり複雑な査定が必要となってきますので、一定の財産の相続・贈与を受ける場合には税理士へご相談下さい。
◆とくさん、残念ながら時間となりました。まだまだ終活に関する届出先はたくさんあると思いますが、次の機会にお願いします。今日はありがとうございました。
・ありがとうございました。
◆新年2回目の今日は、とくさんことNPO法人 山口県終活支援協議会 理事長 徳沢 靖さんにお越しいただきました。とくさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
・あけましておめでとうございます。
◆先週の新年1回目は、山口県長寿社会課の葛原(くずはら)さんから「山口県の高齢者に対する具体的な施策」をお話しいただきました。とくさんは、何についてお話しいただけますか?
・今日は新年ということで、いつもの終活とは違い「古事記」について、お話ししたいと思います。
◆え~「古事記」ですか?
・実は「終活説明会」でもたまにお話しすることがあるんですが、評判が良いので、一度この番組でも話してみたいと思っていたんです。
◆分かりました。では今日は新年特別編ということで、とくさんに「古事記」についてお話しいただきます。どうぞ。
・はい。まず、「古事記」とは何かということですが、どなたも学校の授業で必ず聴いたことがあると思います。「古事記」「日本書紀」は古い日本神話が書かれている。程度の認識しかないのではないでしょうか。たしかにそれで間違いはないのですが、古事記は飛鳥時代の後期に太安万侶、稗田阿礼の二名が天皇の命により編纂された歴史書です。完成までは30年間の年月を要し、三巻からなる古事記は西暦712年、奈良時代第43代元明天皇に献上されました。
◆太安万侶(おおのやすまろ)、稗田阿礼(ひえだのあれ)の名前は憶えていますね。
・古事記は史実を神話という形で記載されています。これは実際の出来事を実名報道してしまうと当事者から苦情がでるおそれがあったため、神代の世界での出来事として記載されています。よって、古事記に書かれた神話は史実であった可能性が高く、実際に考古学によって証明された事実もあります。
◆私の認識では、「古事記」は神話で、史実でないことが多いと思っていました。
・そう思われている人は多いと思います。
例えば有名な「素戔嗚尊の八岐大蛇退治」ですが、実際には島根県の宍道湖に流れ込む斐伊川という川があります。この川は毎年、氾濫水害を発生させており、多くの犠牲がでていました。そこに治水技術を持った「スサ」という人が現れて斐伊川の氾濫を食い止めることに成功しました。このスサさんは出雲文明の王様として「スサの王」「素戔嗚」とよばれるようになったのでした。この史実は考古学により斐伊川沿岸の発掘調査により古代の治水跡の発見で古事記との一致により実際にあった出来事と認められています。また、このスサさんは山陰一帯を治めていたようで、山陰地方には「すさ」と名のつく地名が多く残されており、山口県でも萩市の東部は「須佐地区」とよばれています。また、素戔嗚尊の娘である宗像三女神のひとり「市杵嶋姫神」は別名「弁財天」といわれ、須佐地区の古来からの祭り「弁天まつり」の主祭神とされています。
◆ホルンフェルスのある須佐ですよね。
・そうです。余談ですが、須佐地区で水揚げされた剣先イカは素戔嗚尊から「命いか」としてブランド化が進み、今や全国から注文がきています。
また、その他、山口県も古事記には登場しており、第14代仲哀天皇の段では、熊襲征伐のために仲哀天皇は現在の下関市に都を移し、豊浦の宮(とよらのみや)を建てられました。要するに下関市が首都だった時代がある訳ですね。
◆そうなんですか?豊浦高校の豊浦ですよね。
・そうです。この豊浦の宮は現在の忌宮神社の場所といわれており、戦勝の行事として行われた大きな竹を持って練り歩く「数方庭祭り」は現在に伝わる天下の奇祭として有名です。また、神様のお告げにより三韓征伐を行った仲哀天皇の妻「神功皇后」が戦勝のお礼に建立したのが、同じく下関市にある住吉神社といわれており、これらのことも古事記に記されています。
さらに、三種の神器のひとつである「八尺瓊勾玉」を作った玉祖の神が天孫降臨に随行後、全国を行脚して最後にたどり着いた地が防府市の玉祖地区であり、この地に「周防国一宮」として「玉祖神社」が建立されて今に至ります。
◆国道二号線を走っていると「周防国一宮 玉祖神社」の看板がありますよね。
・そうです。そして古事記には神々の誕生から伊弉諾伊弉冉による国作り神作りについても書かれており、その中には現在の周防大島町である屋代島についても記載されています。
このように古事記の世界は身近に存在しており、また、日本国がどのようにして成立していったかその起源を読み解くことが出来ます。とても今から1300年以上前に書かれた物とは思えない歴史書です。ある意味、この日本の地にいるからこそ、その魅力に触れることの出来る書物ですので、現代文訳も沢山でていますので、ぜひ、一度、読んでみてはいかがでしょうか。
◆「古事記」には山口県に関係することも色々と出て来て、ロマンを感じますね。私も読んでみたくなりました。今日は新年特別版として、とくさんに「古事記」についてお話しいただきました。とくさん、ありがとうございました。
・ありがとうございました。
◆今年第1回目の放送は、先週に引き続き、山口県長寿社会課 地域包括ケア推進班 班長の葛原良樹さんにお話しをお伺いします。葛原さん、あけましておめでとうございます。
・あけましておめでとうございます。
◆先週は山口県の高齢者を取り巻く現状を実際の数字で示していただきました。そしてこの現状と将来を見据えて、山口県では「だれもが生涯にわたり、住み慣れた家庭や地域で、安心していきいきと暮らせる社会づくり」を目標として、「地域包括ケアシステムの深化・推進と高齢者が活躍する地域社会の実現」を基本的方向としているということでした。今日は元日でもありますので、その基本的方向を分かりやすく、具体的にそして希望が持てるようにお話をお願いします。
・分かりました。まず、【地域包括ケアシステムの深化・推進」】についてお話しします。
高齢者の方が、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるように、医療・介護・住まい・生活支援・介護予防をそれぞれ充実させて一体的に提供する仕組みを、地域の状況に合わせて作り上げ・深めていく、というのが「地域包括ケアシステムの深化・推進」です。この「地域包括ケアシステム」の取組の拠点となるのが、各市町に設置されている地域包括支援センターで、高齢者の方が地域で安心して暮らしていけるよう、様々な相談に対応し、総合的な支援を行っています。県も、地域包括支援センターの活動を支援していますので、介護や生活のことで悩み事などがあれば、まずはセンターに相談していただきたいと思います。
◆昨年9月に周南市の2つの「地域包括支援センター」の方にご出演いただきましたが、その際、何でも相談してほしい、そして元気な高齢者を増やしていきたいと言われていました。
・介護予防も地域包括ケアの中の大事な取組になります。地区の公民館などでは、定期的に集まって、介護予防に効果的な体操や趣味活動などをされていますが、各市町では、こうした「通いの場」の拡大に取り組まれていて、今は県内に約2,100箇所と年々増加しています。今後も、こうした「通いの場」を充実させて、より多くの高齢者の方が身近に介護予防に取り組めるようにしていきたいと思います。
◆やはり健康寿命を延ばす努力をすることが大切と思いますね。運動、食事、社会性(いきがい)の3つが重要な要素と言われていますよね。
・次に【高齢者が活躍する地域社会の実現】についてです。
高齢者の方がいきいきと暮らせる社会に向けては、その豊かな知識や経験、技能等を活かして、ボランティアやスポーツ・文化活動などへ積極的に参画され、活躍できる社会づくりが重要です。このため、県では、小中学校等のコミュニティ・スクールで、登下校の見守りや授業支援などの活動を行う老人クラブへの支援や、高齢者のスポーツ・文化の祭典である「ねんりんピック山口」を開催するなどの取組を行っています。
◆先週も社会活動に参加している高齢者の割合は高くなっているとのことでしたが、もっともっと社会参画してほしいですよね。
・そうですね。是非そうなってほしいと思います。また、内閣府の調査によると、就労を希望される高齢者の方は約8割に達しています。長年培ってこられた経験を活かし、生きがいを持っていただくためにも、高齢者の就業の場を確保し就労に結びつけることが重要と考えています。このため、県では、山口市小郡にある山口しごとセンターに、「シニア就職支援コーナー」を設置し、専門家によるキャリアカウンセリングなど就職相談や、一人ひとりの適性・能力等に応じた職業紹介を行っています。また、シルバー人材センターの活動も積極的に支援しています。
◆以前「山口県シルバー人材センター」の方にも出ていただきましたが、楽しく働いておられる方も多いようですね。
・はい。就労やボランティア等を通じて社会参加することは、生きがいづくりや介護予防にもつながりますので、高齢者の方が知識や技能等を活かしながら地域社会に参画し、活躍できるよう取組を進めていきたいと思います。
◆最後に葛原さん。山口県長寿社会課として特に強調して言いたいことをお願いします。
・はい。住み慣れた地域で安心して・生き生きと暮らし続けたいというのは、私たち誰もがもっている思いだと思いますし、そのための地域づくりを進めていくのが地域包括ケアシステムです。私達の手でつくり、みんなで支えるのが地域包括ケアシステムですので、皆様の積極的な参加をお願いします。
◆私も間もなく高齢者の仲間入りをしますが、「いつまでも元気で生き生きと暮らしたい。」と思っています。そのためには努力することが必要です。自分のためにも是非「地域包括ケアシステム」への積極的な参加をお願いします。そして今年1年、幸せ物質が分泌されるという「笑顔」でいられるよう頑張りましょう!葛原さん、今日は大切なお話、ありがとうございました。
・ありがとうございました。
◆今年第1回目は「山口県の高齢者に対する具体的な施策」をご紹介しました。