逢えた!

2018年5月16日

昔から良~く知っている相手に再会し、

様々なエピソードを思い出し、懐かしくて、嬉しくて・・・

でも・・・相手は全く私のことを知らない・・・

それでも「おかえり」と出迎えてくれる・・・

という展覧会に行ってきました!


山口県立美術館で開催中の「浦沢直樹展」。


漫画で何度も出会っていたキャラクターに「逢えた!」

そんな感覚です。


創作メモ・ネーム・下書き・完成原稿をじっくり見ていくと、

無意識のうちにその世界に引き込まれていきます。


ネーム(コマ割り、キャラクターの配置、

セリフなどを大まかに表したもの)と

完成原稿を比較するのも、たくさんの発見があって面白い!


今まで、漫画本でしか見たことがなかった

「この場面の絵は、はじめはこうだったの!」とか

「ネームと変更したことでより伝わる~!」・・・などなど、

感動するところが随所にあって、

ひとりニヤニヤしながら、じっくり観てまわりました。


幾重にも連なる細かい「線」での表現・・・

こんな「線」書けるのものなの?と思うくらい繊細なのです。

登場人物の表情、姿勢、性格はもちろん、

深夜にテレビで観ていたアニメーションの

キャラクターの髪の毛の表情まで

細かくメモされていていました。

「確かに、やわらかく繊細な髪の毛の印象だったな・・・」

なんて思い出されます。


また、漫画の中の風景画にも魅了されました。


以前、訪れたことのある「マルタ島」。

会社の私のデスクシートには、

大好きなマルタ島の風景写真を挟んでいます。

岩で囲まれた要塞の街。地中海の真珠とも言われています。

美しくも神秘的な街です。


そのマルタ島が舞台になっている漫画。

展覧会では、一部しか読めなかったけれど、

これから読破したくなる作品でした。

もちろん、その他の作品も、もう一度、

じっくり絵を堪能しながら読み直したくなります。


浦沢さんが小学生の頃に描いたという漫画や、

物語の世界観を表現したオブジェの数々。

漫画本1冊分の完成原稿も、数タイトル分展示されていて、

それだけれでも圧倒されます。


展覧会入り口の「おかえり」にドキッとし、

帰るときに「ボブ・レノン」を聴いてみる。

やっと「想像の中の音楽」ではなく「リアル」になりました。


「漫画」だけれど「そこに生きている」ような感覚。

「逢えた」ような気持ちにさせてくれる展覧会。


浦沢直樹さんの漫画への情熱に押しつぶされそうになるくらい、

熱い展覧会です。

展覧会で浦沢さんの漫画を一部でも読んでしまうと・・・

面白くてすべてを知りたくなると思いますよ~。


「浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる! 山口の巻」は、

6月17日(日)まで山口県立美術館で開催中です。




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