愛媛県の伊方原発で事故が起きた場合を想定し訓練 UPZに指定されている八島から避難してきた島民の対応手順など確認

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山口 2025.12.17 19:38

愛媛県の伊方原発で事故が起きた場合を想定した訓練が上関町で行われました。

なぜ、愛媛県の原発の訓練を上関町で行うのかといいますと…

伊方原発はこちら…ここに半径30キロの円を引いてみると上関町の八島の一部がかかるんです。

国は原発からおおむね30キロ圏内を緊急防護措置を準備する区域=UPZとしていて県の地域防災計画では八島が離島であることなどから八島全体をUPZと指定し、事故に備えた訓練を実施しています。

UPZ内の住民は原発で事故が起きた場合、原則屋内退避とされていますが、風向きなどにより空間放射線量率が基準値を超えた場合は、国から島外に非難するよう指示が出るということです。

上関町では17日、そうした事態を想定した訓練が実施されました。

訓練は愛媛県伊方町で発生した震度7の地震で、伊方原発3号機の原子炉が破損し、発電所周辺への放射性物質が漏えい。八島の島民に国から避難指示がでたとの想定で行われました。

県や上関町など関係機関が参加し、島民が避難してきた際の対応の手順を確認しました。

避難してきた人を受け付けた後、線量計で被ばく線量を測定。

基準値を上回った場合はウエットティッシュで汚染箇所を除染していきます。

それでも線量が落ちていない場合は被ばくした部分を覆って病院に搬送します。

12月1日現在で、八島の人口は13世帯17人となっていて、島から本土へは基本的に定期船を使うことになっているということです。

(県柳井環境保健所 吉山 裕規所長)
「訓練を繰り返すことでいざというときに対応できる人材を育てる事そしてこの訓練を記録してどういう風に改善すればいいのかということを将来に向けて残すことが必要かなと思います」

このほか、11月には八島に対して屋内退避の指示を出す放送の訓練も行われました。