「金は受け取っていない」「署名も違う」 林総務相陣営の選挙運動費用収支報告書に記載の人物が証言
去年秋の衆議院選挙で山口3区の林芳正総務大臣の陣営が県選挙管理委員会に提出した選挙運動費用収支報告書。
この中で陣営が労務費を支払ったと記載されている人物のうち、少なくとも4人の本人、もしくは家族がKRYの取材に対し「金は受け取っていない」「労務もしていない」と証言しました。
林芳正総務大臣の陣営は、去年秋の衆議院選挙でポスター維持管理とハガキのあて名書き(正確には筆耕)の名目で労務費をあわせて310万円あまりをおよそ270人に支出したと収支報告書に記載しています。
受け取ったと記載されている人物のうち山陽小野田市の4人の、本人もしくはその家族がKRYの取材に対し「金は受け取っていない」「労務もしていない」「署名も自分の筆跡ではない」などと答えました。
この4人は収支報告書の中でいずれもポスター維持管理の名目で1万円を受け取ったと記載されています。
また報告書に添付された領収書の文字の筆跡はよく似ていて4人のうちの一人は「お金は、誰かがもらっているんだろう、迷惑でしかない」などと話しています。
公職選挙法では収支報告書に虚偽の記載をした場合は、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金と定められています。
この問題はきょうの衆議院・総務委員会で取り上げられ、林総務大臣は次のように答弁しました。
(林総務相)
「いろいろなご指摘をいただいたところで事務所の方で確認作業をしっかりと進めてまいりたい」「正確に事実関係を把握するのに一定の時間がかかる。結果がまとまり次第、しっかりと説明してまいりたい」
選挙を所管する総務省のトップとして説明責任が求められています。