岩国基地での離着陸訓練FCLP「地元では到底受け入れることができない」・議員連盟が防衛省に申し入れ
アメリカ軍岩国基地で17日から激しい騒音を伴う訓練「FCLP」が行われる計画について。県議会や基地周辺市町の議員でつくる議員連盟が、訓練を岩国で行わないことをアメリカ側に強く求めるよう、国に要請しました。
岩国基地議連は15日午後、東京の防衛省を訪れ、小林一大防衛大臣政務官に要請書を手渡しました。
(岩国基地議連・槙本利光代表)
「終始一貫、岩国では絶対にFCLPをしないよう申し上げてきている。にもかかわらず、今回唐突にこのような申し出があり、地元では到底受け入れることができない」
(小林政務官)
「防衛省として、現在の硫黄島の状況を踏まえると、今般の訓練の実施はやむを得ないと認識している」
FCLPは、アメリカ軍の空母艦載機部隊が空母に着艦する資格を得るために、滑走路を空母の甲板に見立て離着陸を繰り返す訓練です。激しい騒音を伴うため、通常は東京の硫黄島で行われますが、硫黄島の火山の噴火により、防衛省は17日から26日まで、夜間を含めて岩国基地でFCLPを行うと地元側に通告しています。
山口県や岩国市は「FCLPの実施は認められない」との基本姿勢で、先週金曜日(12日)の国からの通告に対し「容認できない」と伝えています。
岩国でFCLPが実施されれば、2000年以来、25年ぶりとなります。
岩国基地議連の槙本会長は、25年前のFCLPは騒音被害が大きく「非難轟々だった」とし中止を強く求めました。一方、小林政務官は「アメリカ側に基地周辺住民への騒音の影響が最小限となるよう改めて申し入れる」とし、国として中止を求める考えは示しませんでした。
(岩国基地議連・槙本利光代表)
「そのこと(中止)については明確には仰らなかったが」
「地域の住民の皆さん方の意見を踏まえて強く強くお願いしたという状況」
16日は岩国市の福田岩国市長や山口県の担当理事も上京し、防衛・外務両省に同様の要請を行う予定です。