タブレットで情報共有 救急現場と病院をつなぐ新システム 宇部・山陽小野田消防であすから運用開始
急病人の迅速な搬送のために救急現場と病院の情報共有をデジタル化する県内で初めてのシステムがあす(1日)から「宇部・山陽小野田消防組合」で運用されます。
いま、県内の救急現場では急病人の名前や生年月日、脈拍や症状、服薬状況などを救急隊員が専用用紙に記入しています。
「お薬情報が10個あったら10個、何の薬が・・・という形で記入しています」
この情報を病院の医師に電話で伝え、搬送可能かどうかを確かめています。
あす(10月1日)から宇部・山陽小野田消防組合で始まる新たなシステムでは10台ある救急車に専用のタブレット端末を配備、免許証やマイナンバーカードなどを読み取って本人情報を。
また、お薬手帳から服薬情報を、即座にデータベース化して病院と共有する仕組みを作りました
心電図のデータも送信できます。
宇部・山陽小野田地域だけでなく下関・山口などを含めた27の医療機関も同じシステムを使いあす午前8時半から運用が始まります。
「51歳の男性胸痛の患者さんの情報確認できるでしょうか」
病院側の受け入れの可否も救急現場でリアルタイムにわかることからより迅速な搬送が期待されるということです。
(篠崎圭二 宇部市長)
「より多くの患者の命が救われる 社会になると思っている。県内初の事例で成功事例を伸ばして広がるように頑張っていきたい」
9つの医療機関が参加した実証試験では、1回の連絡で受け入れ病院に搬送できた割合が72%から80%にアップしたということです。