学生やサラリーマンに愛されつつ48年の歴史に幕…山口大学近くの定食屋「一粒」が閉店
48年の歴史に幕を閉じます。
山口大学の近くにある老舗の定食屋が31日、最後の営業日を迎え足しげく通った学生やサラリーマンが惜しむ中、閉店しました。
山口市の山口大学・吉田キャンパスにほど近い定食屋=「一粒」、午前11時の開店と同時に、多くのお客さんがのれんをくぐりました。
(お客さん)
「学生さんにお腹いっぱい食べてほしいというので(ごはんの)盛りがすごかった」
(元アルバイト)
「心のよりどころだったのでさみしいけど同時に感謝の気持ちしかない」
31日が最後の営業日です。
(オーナー 宮川さん)
「きょうは特に多いね、きのうきょうは本当に最後だから…」
「一粒」は、いまから48年前の1977年・昭和52年、大学周辺の数少ない定食屋としてオープンしました。
当時、山口市では山口大学を中心とした学園都市づくりができないか、模索されていたころでした。
その後、父親の後を継いだ2代目オーナーの宮川さんが店を切り盛りし、「焼き魚定食」や「唐揚げ定食」など…
多い時で30種類以上の定食を提供してきました。
『ごはん、1粒1粒を大切に食べてもらいたい』との思いで、名付けられた「一粒」。
5年ほど前から、営業は、昼の時間帯のみとなっていました。
学生やサラリーマンを支え続けてきましたが建物や調理設備の老朽化により、きょうをもって店を閉じる決断をしました。
最終日のきょうは、多くの常連客が訪れ、最後の味を楽しみました。
あまりの客足に48年の歴史で初めて、順番待ちの記入用紙を設置しての営業となりました。
(店主)
「日ごろ野菜食べない人もいるしそういう人が1日1食でもいいからちゃんとしたごはんを食べてほしかった」「本当に信じられないくらいのお客さんに惜しんでいただいて本当に感謝の一言。」
午前11時から午後2時までの最後の営業。
常に満席状態で常連客は閉店を惜しみました。