空母艦載機部隊が陸上模擬着艦訓練=FCLPを行う硫黄島 噴火に伴う施設の復旧に防衛省が31億円を計上
アメリカ軍岩国基地の空母艦載機部隊は2025年9月、硫黄島が火山の噴火の影響で使用できないとして25年ぶりに岩国基地でFCLPを実施しました。
この硫黄島施設の復旧費用として防衛省は補正予算案に31億円を計上しました。
硫黄島では毎年、アメリカ軍岩国基地所属の空母艦載機部隊が陸上模擬着艦訓練=FCLPを行っています。
しかしアメリカ軍は2025年9月、火山の噴火の影響で硫黄島が使用できないとして地元が反発する中岩国基地でのFCLPを強行。訓練が行われた6日間でのタッチアンドゴーなどの飛行は882回に上りました。
防衛省によりますと硫黄島では燃料を供給するパイプラインなどに被害が出ていてこの復旧に31億円をあてるとしています。
防衛省が公開した写真では火山の噴火による影響か、地面が隆起し、パイプが曲がっている様子が確認できます。
また国は、FCLPの恒常的な訓練施設として鹿児島県の馬毛島に自衛隊基地を建設中で、今回の補正予算案では滑走路や係留施設の整備費用として新たに2751億円を計上しました。
岩国基地の滑走路沖合移設事業は総事業費が約2500億円で補正分だけでそれを上回る馬毛島の基地建設の規模の大きさがうかがえます。
馬毛島でのFCLPに必要な施設の完成は2027年末の見込みです。