「気付かず」時速85キロで軽乗用車に追突…女子大生2人が死亡 岩国市の山陽道事故で運転手の男(65)を起訴

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山口 2025.09.12 19:32

8月21日、岩国市の山陽自動車道でトラックが軽乗用車に追突するなど計4台が絡み、軽乗用車に乗っていた女子大学生2人が死亡した事故について。山口地検は今月11日、逮捕・送検されていた熊本県のトラック運転手の男(65)を過失運転致死の罪で起訴しました。

起訴状によると、男は前方左右を注視しないまま時速約85キロで走行し、前方で停車中の軽乗用車に「気付かなかった」ということです。

事故は先月21日の午後4時9分ごろ、岩国市周東町の山陽道上りで発生しました。
当時は事故現場付近では、補修工事で渋滞中。走行車線を走行していた男が運転するトラックは、渋滞により前方で停車していた軽乗用車に後ろから追突。押し出された軽乗用車は前で発進しようとしていた貨物車と衝突し、軽乗用車はトラックと貨物車に挟まれる形で押しつぶされました。さらにこの事故により、トラックと軽乗用車は炎上しました。

■レンタカーの女子大学生2人が死亡

この事故で、軽乗用車を運転していた福岡県北九州市の女子大学生(当時20歳)と、助手席に乗っていた福岡県北九州市の女子大学生(当時21歳)の2人が死亡。死因は、車が炎上したことによる焼死でした。その後、2人は友人で、乗っていた軽乗用車はレンタカーだったこともわかっています。

■トラック運転手(65)を逮捕・起訴

警察は、110番通報を受けて現場に向かい、トラックを運転していた熊本県の男(65)を現行犯逮捕。逮捕時の調べに男は「事故を起こして相手方が亡くなってしまったことは間違いない」と容疑を認めていました。男はその後山口地検に身柄を送られ、今月11日、山口地検が過失運転致死の罪で起訴しました。

■軽乗用車に「気付かず」

起訴状によると、男は時速約85キロでトラックを運転していましたが、前方左右を注視せず、進路の安全確認が不十分な注意散漫な状態であり、前の軽乗用車に「気付かず」衝突したとされています。男が直前にブレーキを踏んでいたかどうかは、明らかになっていません。

■警察「車間距離の確認を」

県内では先月27日にも、周南市の山陽道でトラックと乗用車の事故があり、男性1人が死亡しています。これらの事故を受けて警察は、高速道路の運転について、「車間距離をしっかりとりながら、前の車の動きをよく見て、距離が詰まってないかを常に確認しながら安全に走行してほしい。」と強く注意を呼び掛けています。