日没後の運航めぐり国土交通省中国運輸局が萩八景遊覧船に「輸送安全確保命令書」を発出
萩八景遊覧船が去年、本来認められていない日没後の運航を行っていた問題で、国土交通省中国運輸局は16日付けで輸送安全確保の命令書を発出しました。
萩八景遊覧船は去年7月以降、夕日を鑑賞するコースを運航していましたが、使用した遊覧船は日没後の航行が認められていないとして去年8月に萩海上保安署から指摘を受けたのち、12月には会社と船長らが船舶安全法違反などの疑いで書類送検されていました。
この指摘を踏まえ、国土交通省中国運輸局が去年9月と12月に立ち入り検査を行った結果、日没から日の出までの航行を禁止するとの条件に違反していたことが確認されたということです。
このほか、法律で定められている従業員への安全教育の記録が残っていなかったり、安全マネジメント態勢などの内部監査を行っていなかったことも分かりました。
命令書ではこれらを具体的に改善し、1か月以内に文書で報告することを事業者に求めています。
2022年の北海道・知床遊覧船の事故を受け創設された「違反点数制度」では、違反点数が16点以上になると命令書などの行政処分の対象となり、萩八景遊覧船は今回21点が付けられています。
中国運輸局がこの制度に基づく命令書を出すのは、これが初めてということです。