「闇バイト」きっかけに全国15府県でうそ電話詐欺事件に関与 30歳の男に懲役5年6カ月の実刑判決

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山口 2025.07.03 19:47

インターネット上の「闇バイト」をきっかけに山口県など全国15府県でうそ電話詐欺事件に関与した30歳の男に対し、山口地裁は3日、懲役5年6カ月の実刑判決を言い渡しました。

判決を受けたのは、神奈川県横浜市の無職の30歳の男です。

判決などによりますと、男は2022年10月から2023年2月下旬までのおよそ4カ月間、県内を含め全国15府県で起きた警察官をかたるうそ電話詐欺事件に関与。

受け子兼出し子役として、合わせて32軒の高齢者の家を訪れてキャッシュカードを盗み、現金を引き出すなどしました。

これまでの取材で男はインターネット上の求人サイトに掲載されていた「闇バイト」をきっかけに犯行に関与していて、「途中で犯罪とわかっても、指示役らのグループが家族などを脅す素振りをみせたため続けるざるを得なかった」などと話しています。

判決公判で山口地裁の安達拓裁判長は「複数の者が関与した組織的かつ計画的犯行であって、被害総額は現金だけでも8800万円以上にのぼっており深刻。」と指摘

一方で「末端の実行役として都合よく利用されていた面があることは、量刑上考慮すべき」などとし懲役5年6カ月の実刑判決を言い渡しました。

検察側の求刑は、懲役8年でした。