実践報告

実践1日目
KRYメディアリテラシー実践プロジェクト。
3回目となる今回のテーマは「高校生カメラマンチャレンジ」です。
募集に応募してくれた高校生の中から二人1組で3組に挑戦してもらうことになりました。
参加者はテレビカメラの知識や操作方法について一通り学んだ後、実際に2分間の映像制作に取り組んでもらい、完成した作品は「熱血テレビ」で放送します。

まずは実践1日目の模様です。
最初にテレビカメラマンの仕事について理解してもらい、さらにテレビカメラの基本的な撮影方法について学び、実際に触ってもらってカメラに慣れてもらいます。
講師はキャリア17年のベテラン、KRY山本宏幸カメラマンです。
山本カメラマンが最初に話したのは。
「取材をさせてもらっているという謙虚な気持ちを大事にしてほしい」ということ。
さらに「テレビカメラマンはどれだけ経験を積み重ねられるかが大事。
たくさん現場に行って失敗し、そこから身につけてゆくことが多い。
こうしなさい、ああしなさいと言葉で伝えきれられる世界ではない」とカメラマン個々人の経験の重要性を語りました。
そして、簡単に普段の仕事内容を説明した後、カメラワークの種類、画面構成の種類と意味や基本的な撮影技術、 また編集上の注意点についてサンプル映像を見ながら学んでいきました。
一通り概要を学んだ後は早速本物のテレビカメラを触ってみました。
まずはKRYでかつて使っていた旧式カメラから実際に今現場で使っている最新のハイビジョンカメラを見てその移り変わりを感じてもらいました。
そして現在現場で使用しているカメラをかついでファインダーをのぞいてみました。
まずは目に入ってくるのが白黒画像であることに驚きます。肩にずしりとくる重量感も味わいました。
最初はおっかなびっくりのみんなでしたが次第にカメラを持つ姿がさまになってきました。
続いてテレビスタジオに移動して今度はスタジオカメラを体験します。
こちらの講師は藤村毅カメラマン。普段は生放送の「熱血テレビ」やスポーツ中継を担当しています。
さきほどのハンディカメラと違い、 大きな台に固定されてどしっと安定したスタジオカメラのいろいろな機能に興味津々。
ディレクターから指示を受けるインカムや台本チェック用の豆ライト、スタジオ放送ならではの機材や機能がいろいろあります。
実際に司会席についたモデルを撮ってみたり、クレーンカメラを動かしてみたり。
さらにそれら複数のカメラで撮影した映像を集約・選択しスーパーを挿入したりして番組に仕立て上げる副調整室を見学。
撮影された映像を調整したり照明の加減もコントロールしています。
続いて休む間もなく報道スタジオに移動し昼のニュース放送の現場を見学。
ここで報道部の竹内デスクと当日担当の大河原アナウンサーからどんな風にニュースが放送されているか説明を受けます。
さらに実際にニュースの生放送現場に立会いその緊迫感を体感します。
そしてオンエア終了後にハプニングが。再度説明を受けている最中にスタジオがグラリと揺れました。
地震発生です。
報道デスクはにわかに騒然とします。社内のあちこちから続々と人が集まってくる中、警報音や電話の着信音が鳴り響きます。
その様子を呆然とながめる高校生たち。
幸い地震の規模は小さく大事には至りませんでしたが、放送局ならではの貴重な体験ができたかも。
昼食後は、いよいよ実際の撮影に挑戦。カメラワークショップです。
あらかじめ用意されたナレーション(内容はKRYという企業を説明しつつ、カメラマンチャレンジへの意気込みを伝えるもの)に沿った短い映像を作るのが課題です。
撮影は会社の敷地内に限定し、撮影時間もおよそ1時間という制約がついてます。
撮影後はすぐに編集し全員に披露します。ナレーションを耳に焼き付け原稿片手に社内に散った3チーム。
撮影場所の設定やアイディアをひねり出すのにひと苦労し、またにわか覚えのカメラテクニックを使って何とか撮っていきました。
そうやって出来上がった3作品でしたが出来栄えは上々。
各チームそれぞれ色合いの違った内容となり、学んだカメラ技術も随所に盛り込まれていました。
作品披露の後はいよいよ今回の目標となる映像作品の内容検討に入りました。
作品制作にあたっての条件は・・・
  • ・テーマは「命」
  • ・尺は2分00秒~2分30秒
  • ・字幕スーパー、BGMは付けてOK
  • ・ナレーションは付けない
です。
早速議論をはじめた各チームでしたが、いったいどんな作品が完成するのか。