氷アートにチャレンジ!

2011年1月14日

うんざりするほど厳しい寒さが続く日々ですが、

そんな中、今週の天気コーナーで繰り返し皆さんに

オススメしてきたのが氷の芸術作品「氷アート」



この時期は、朝、水たまりなどが凍っている風景を見かけますが、

前日の晩から水を入れた容器を外に置いておくと、

朝には美しい氷が出来上がります。

さらに、容器に水だけでなく、いろんなものを入れることで、

芸術的な作品になる、というわけです。



放送では、私が作った氷アートを、いろいろ紹介させて頂きました。

花飾りを凍らせて「氷中花」、

大きな夏みかんも洗面器を使って「夏みかんの氷漬け」、

子供のオモチャを拝借して「アンパンマンの氷漬け」、

さらに濡れタオルも、しばれる寒さの中に干して

「しばれタオル」が出来ちゃいました!

yamamoto_110114_1-2.jpg



ただ、これだけの作品を作るには

ちょっとした試行錯誤もありました。

同じような寒い夜でも、凍る日もあれば凍らない日もあります。

いろいろ試した結果、幾つかポイントがあることが分かりました。



●ポイントその1「容器の置き場所」

地面をはじめ、全ての物体は常に熱(赤外線)を出しています。

これを「放射」といい、この放射が進んで冷え込むのが

天気予報でおなじみの言葉「放射冷却」です。

そんな放射の影響を最小に抑えるのが、踏み台などの上。

地面から離れることで、地面からの熱が伝わりにくく、

また、下を冷たい風が吹き抜けることで

さらに地面からの熱が他に逃げて、

踏み台の上に置いたものが冷えやすくなるのです。

よく「橋の上は凍結注意」と言いますが、それと同じ原理ですね。

yamamoto_110114_3.jpg



同じように、家などの建物に囲まれた所でも

建物からの放射の影響を受けやすくなるので、

出来るだけ周囲の開けている場所で試すのが、オススメです。



●ポイントその2「水の深さ」

水が多すぎると、凍るのに時間がかかります。

私が試した時は、出来た氷の厚さは最大でも1センチ弱でしたので、

水は深さ1~2センチ程度にした方がいいようです。



●ポイントその3「天気予報もチェック!」

最低気温が0度以下が1つのポイントですが、2~3度でも

風の穏やかな底冷えの時は凍ることがあります。

逆に0度以下でも、風が強いときは、体感的には厳しい寒さですが、

風が吹くことで容器の水が動いて、かえって凍りにくいことも

あります。



...水を寒さで凍らせるだけ、という実験なのですが、

実は意外に奥が深いのです。

他にも、細かいテクニックはありますが、

それは皆さんで発見してみてください。



氷アートは、やってみると、氷は非常に冷たいのですが、

成功した時はホットな気持ちになります。

また、寒い朝の早起きの楽しみにもなりますね。

まだまだ寒い日は続きそうですが、そのぶん、寒さを逆手にとって

氷アートに挑戦してみては、いかがでしょうか。



また、面白い作品が出来ましたら、

ぜひtenki@kry.co.jpまで、作品を写真に撮って、お送り下さい。

すでに幾つか、作品が届き始めています。

来週の天気コーナーで随時、紹介していきたいと思いますので、

よろしくお願いします。




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