11日土曜日、鉄人・絶対王者小橋建太が現役を引退。
全国の小橋ファンが熱い視線を送った。
これまで、彼のムーンサルトに、青春の握り拳に、
不屈の逆水平に勇気を貰ってきた。
そんなファンにとっては彼の
久しぶりの戦う姿を見られる喜びと同時に、
これが見納めという寂しさも感じた一日だった。
「小橋さんがチャンピオンになった武道館の次の日、
仕事が残っていたので道場に行くと、
小橋さんがただひとり練習に出てきていて、
サンドバッグをチョップで叩く音が道場に響いていたんですよ。
チャンピオンになった次の日ですよ、疲れもあろうに。
やっぱり小橋さんは努力の人ですよね、凄いですよ、
高橋さん。」
小橋が田上を破って初めて三冠を取ったときのエピソードを、
当時の全日の営業マンが話してくれたのを思い出す。
まじめに、実直に。そんな小橋が大好きだ。
徳山大会の実況でインタビューさせて貰った時も
まじめそのものだった。
僕は、なかなか結果が出ないけど、
めちゃくちゃ良いファイトをしていた
善戦マンの頃の小橋がまず好きだった。
そこから、ひとつひとつ壁を乗り越え
絶対王者に君臨するまで成長していく姿に誇りを覚え、
その後のガンや度重なるケガと戦う強い気持ちに勇気を貰った。
そのコツコツ努力していく姿、何度でも立ち上がる姿に、
負けに負けない勇気を教わってきたと思う。
「コバシケンタ~!!」というリング上でのコールが
聞けないのは寂しい限りだが、
彼の新たな青春ロードを応援して行きたい。