カネタタキ

2015年9月16日

「チッ、チッ、チッ、チッ、チッ」


おとといの夜、珍客が我が家にやってきた。

秋の虫らしい。


「チッ、チッ、チッ、チッ、チッ」


玄関の方向から聞こえる。

近づくと、チッ、チッ、チッ......と止まる。

で、またしばらくすると、

チッ、チッ、チッ、チッ。

可愛い音。秋の虫はコオロギくらいしか思いつかない。

でも、コオロギとは明らかに鳴き声が違う。

どこにいるのか姿は見せない。


そして昨日。


「家で鳴いている虫ね、“カネタタキ”っていうんだって」


息子が教えてくれた。

スマホで母親と音を聞き比べながら調べたらしい。

カネタタキ。ネット図鑑を見ると...褐色の小さいコオロギ。

人家周辺に多く、庭木や生け垣の樹上に棲む。

鳴き声が鉦(カネ)の音に似ていることから

呼ばれるようになったとある。


「チッ、チッ、チッ、チッ、チッ」

昨日は洗面所から聞こえはじめた。

確かに鉦を叩いている音に聞こえてくる。親しみがわいてきた。

家の中を歩くと止まる。

夜遅く、ベッドに入ってからも

「チッ、チッ、チッ、チッ、チッ」

心地良いBGM。


もう2~3日居候してくれるのだろうか。

秋の楽しみのひとつになった。




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