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Scorpionsスコーピオンズ

2021年02月22日

ロックに限らず、楽曲のインパクトは「リフ」なのだ。
 
これは絶対的です。ワールドワイドで認められる場合、客観的に歌詞の内容は分からない場合が多いので、歌詞は二の次、とにかく「リフ」。そしてメロディ、次に歌詞の内容だと思う。スコーピオンズは、ルドルフ・シェンカーのつくるリフは非常に気持ちいい。エキサイトなのであります。
 
この方、カッティングが多いのですが、リードプレイもとてもセンスがよい。スコーピオンズの頭脳です。こういう引きの技を持っているプレイヤーがリードするバンドは、成功し長続きする可能性が高い。
 
ドイツ出身ということで、デビューからしばらくは苦労の連続だったと想像します。本国では海外からのビッグネームの前座が続き大変だったと思います。それを救ったのは多くのスタッフでしょうが、特に実弟マイケル・シェンカーとヴォーカル、クラウス・マイネの奏で、歌うメロディですね。ぐいぐいと聴くものを引っ張っていく。そして、決して前に出ない、しっかりしたリズム隊の存在もすごい。
 
初期の方が好きだという方も多いが、やはりマティアス・ヤプスが加入しアメリカで成功した1980年代は、このバンドをいろんな意味で豊かにした。聴けば分かります。1983年からはずーっと絶好調なのです。おそらくこの時代に乗ったバンドのひとつです。
 
当時NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィーメタル)の全盛、そしてLAメタルが大盛り上がり・・・バブル時代です。所得が上がれば面白くない曲を平気でリリース・・・ってなバンドが多い中、苦労してきたバンドは違います。「勢い」がすごいのです。ある意味その筋のエキスパート、筋金入りなのです。それがスコーピオンズ。
 
今回は1984年リリース「禁断の刺青Love at First Sting」にスポットをあてて選曲。バンドが苦節10数年、世界的にトップバンドの仲間入りをした絶好調の時のアルバム。全ての楽曲に魂が込められています。
 
1984年から85年にかけて行われた大がかりなワールドツアーを記録した「World Wide Live」というライブアルバム、これはお薦めです。強烈です。DVD付なので観ればそのすごさがよく分かります。
 
もちろん1970年代のウルリッヒ・ロート(現ウリ・ジョン・ロート)在籍時も名盤名曲は多数あります。80年代の大成功によりそれ以前の評価も上がります。個人的には特に1975年「復讐の蠍団 - In Trance -」は今でもよく聴きます。
 
かつて私が仲間と組んでいた「Ex Danger」というバンド、ツアーなんかし始めた頃、スコーピオンズっぽいと評された事を思い出します。おそらくメロディアスのところだと思いますが・・・古い話です。
 
来週2月27日は、ダン・フォーゲルバーグ、ロギンス&メッシーナ等のソフトな定番名曲をオムニバスで予定しています。お聴きください。
お便りお待ちしています。
 

 
【使用曲】
Blackout
Bad Boys Running Wild
Rock You Like a Hurricane
Big City Nights
Coming Home


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