ヤスベェの人生100歳満点!

転ばぬ先の知恵

2022年05月 月間アーカイブ
「高齢者被害の犯罪について」
2022/05/29放送
出演者
NPO法人 山口県終活支援協議会 理事長 徳沢 靖さん(とくさん)

◆「高齢者被害の犯罪」の実情について
 
高齢者被害の犯罪について、よくテレビやラジオで振り込め詐欺についてのニュースが報道されています。テレビの中というのは、どうしても他人事のように感じてしまいますね。この番組も他人事のように聞こえているかも知れませんが、皆さんが思っている以上に身近な犯罪なのです。まず、高齢者対象の犯罪ですが、未だオレオレ詐欺が主流だと思っておられる方が多いですね。たしかに皆無という訳ではありませんが、10年前にもすでに「劇場型」詐欺が多発していました。これは詐欺師達がチームを組んで、それぞれ警察官役やら弁護士役、または市役所の職員や国税局職員などに扮してお年寄りに連絡をしてきます。中には女性詐欺師もいますので注意して下さい。あえてシナリオは話しません。なぜなら、このストーリー以外の手口で来た場合に騙されやすくなってしまうからです。ただひとつ、どの詐欺も共通点があります。それは登場人物の声が若いということです。特殊詐欺の犯人は比較的若い衆が多いため、声が若いんですね。もちろん例外はありますが。そして私が体験した詐欺の現場なのですが、被害にあったお年寄りは犯罪であることを教えても被害を認めない方が大勢いました。制服の警察官が「これは詐欺ですよ」と言っても「違う」と言い張る方がいるのです。
 
 
◆警察官が「詐欺です」と説明しても納得しないお年寄りがいらっしゃるのですか?
 
はい。これはどのような結果になるかと言いますと、被害届が出ないということになります。要するに詐欺にあったことを認識していない、又は半々分かっていても被害届を出さない方が、ものすごく沢山いるのです。ニュースで報道される特殊詐欺は、ほんの氷山の一角にしか過ぎず、全国では判明しているだけでも毎年300億円程度の被害がでています。おそらく実際の被害額はこの何十倍もあるのではないかと私は思っています。
 
 
◆ものすごい被害額になりますね。
 
被害者の特徴として大なり小なりありますが、認知症またはその傾向にある方の被害が多いようです。現在全国で約600万人の方が認知症だと言われています。言い方は悪いのですがビジネスに例えると見込み客が600万人いるとも言えます。これは本当に大きなマーケットです。そのためか犯罪の認知件数も一向に減りません。
 
 
◆「高齢者被害の犯罪」を防ぐ方法はないのですか?
 
あります。この卑劣な犯罪も「成年後見人制度」を利用することで、かなり防止することができます。
 
 
◆「成年後見人制度」ですか。
 
今日は時間がありませんので、「成年後見人制度」についてはまた詳しくお話ししたいと思います。今日は「高齢者被害の犯罪・特殊詐欺」は身近な犯罪だということをよく認識しておいていただきたいということです。そして高齢のご家族がいらっしゃるところは、ご家族の間で防犯についてよく話し合い、注意してください。
 
 
◆「成年後見人制度」につきましては、近い内に特集を組みたいと思います。次回は「介護」について勉強したいと思います。

「遺品整理のホントの話」
2022/05/22放送
出演者
株式会社ポータルハートサービス 代表取締役社長 篠田 直美さん

◆「遺品整理のホントの話」とは?
 
遺品整理の現場(特に見積時)でのご家族の様子は
①怒っている→大量のお菓子の空き缶、古い小型家電、押し入れには湿気を吸って重くなった布団の山、家族から見れば明らかなごみの山
②呆れている→怒りを通り越している
③途方に暮れている→大量のものに絶句、何も考えられない
④悲しんでいる ※少数。
①~③なぜか?→→→不要なものが大量!!どう片付けていいのか分からない。たまの帰省時にはもので溢れた室内を見ても気にならなかったのに、片付ける当事者として見ればどれも不要なものばかり。
※①~③の家族は貴重品のみ取り置きし「全部処分」と迷いなく依頼される。
 
 
◆あまりのものの多さにびっくりされるご遺族が多いんですね。特に離れて暮らしていると、大切なものと不要なものの区別がつきにくいでしょうね。
 
例え家族であってもその人にしか分からない「ものの価値」がある。誰の目から見ても明らかにごみと思えるものであっても、もしかしたらその人にとっては思い出があるものかもしれない。ものと思い出はセット。そのエピソードを伝えてなければただのごみと化す。生前整理の一つとして、家族に思い出のあるものを見せながらエピソードを伝えること。なぜそれを大切にしているのかが分かると、その想いを引き継いで大切にしてくれる人がいるかもしれない。
 
 
◆日頃から整理し、大切もの、残しておいてほしいものは区別して、家族に伝えておいたり、エンディングノートに残しておくことが必要ですね。 最後に一言。
 
日頃の片付けで壊れているもの、使用しないものは躊躇なく処分して欲しい。そうでないと大切な思い出までもが不用品に埋もれてしまう。自分で溜め込んだ不要なものは、自分で片付けましょう!

「生前整理も遺品整理も要は片付け」
2022/05/15放送
出演者
株式会社ポータルハートサービス 代表取締役社長 篠田 直美さん

◆篠田さんのプロフィール
元 湯灌納棺士(ゆかんのうかんし)、いわゆる「おくりびと」。日頃から「整理」の必要性を感じておられ、「整理」は物だけでなく、思考や気持ちを伝えるためにも大切とお考えです。
「整理収納アドバイザー1級」「遺品整理士」「終活カウンセラー」など多くの資格をお持ちの方です。
 
◆「生前整理」と「遺品整理」
生前整理は今後を「快適」に生きるために自分が中心になって行う片付け。遺品整理は、亡くなった方が所有していたものを家族や親類(又は弊社のような業者)が行う片付け。大きな違いは自分自身が行う片付けか、家族が行う片付けか。
生前整理は何をどう始めていいのか分からないと仰る方が多いが、通常の片付けの延長線。現在の暮らしの中で行われている片付けを、数年後を想像しながら少し工夫するだけで、今後訪れるかもしれない介護が必要になった時や、もしもの時に慌てることがない。
 
◆我々が整理・片付けを行う上で注意すべきことは?
①生活空間の見直し片付け
・不要なものを処分する→ものを溜め過ぎない
【実例】布団(カビ・湿気だらけ)、食器(大家族分を保管)、贈答品(使用できないものだらけ)、女性は衣類(頻繁に着用するのは数枚のみ)・押し入れ(特に天袋)や納戸に収納しているものは今後も使用するか?→1年間使用しないものは今後も使用することはない。
②ものを片付けて家庭内事故を減らす工夫を
・脚立などが必要な高い場所にはものを置かない(転落防止)
・動線の床に何も置かない(転倒防止)
【実例】椅子を使ってタンスの上のものを取ろうとして転落した。床に置いていたものに躓き転び、介護が必要になった。
本当に必要か再確認⇒少しずつ処分していけば費用も少額で済む。
 
◆最後に一言
タンスや棚の上にはものを置かない、床にものを置いたままにしない、収納場所に入るだけのものしか持たない、普段の片付けにこの3点を意識して行うと、家庭内事故が起こりにくい安心で快適な環境作りが出来る。
 
◆来週のテーマは?
「遺品整理のホントの話」

「健康寿命を延ばすには」(ロコモティブシンドローム)
2022/05/08放送
出演者
医療法人さいとう整形外科 理事長兼院長 斉藤良明さん

◆「ロコモティブシンドローム」とは?
人間が立つ、歩く、作業するといった体を動かすために必要な仕組み全体を運動器と言います。運動器は骨・関節・筋肉・神経などで成り立っていますが、これらの組織の障害によって立ったり歩いたりするための身体能力が低下した状態を「ロコモティブシンドローム」(通称ロコモ)と言います。要支援、要介護になる原因のトップは、転倒、骨折や関節の病気など運動器の故障です。
 
◆「ロコモ」になる原因は?
軟骨がすり減ったために発症した関節の変形や骨折が原因と考えられていますが、それだけではありません。運動不足、肥満、外出機会の低下によるいわゆる閉じこもり症候群も原因です。つまり、きっかけは様々ですが、活動量が減ることからロコモを引き起こしています。
 
◆「ロコモ」の検査・診断方法は?
「3つのロコモ度テスト」で診断します。1つ目は片脚または両脚でどれくらいの高さの台から立ち上がれるかを測る「立ち上がりテスト」です。2つ目はできるだけ大股で2歩歩いた距離を測る「2ステップテスト」です。3つ目は運動器の不調に関する25の質問に答える「ロコモ25」です。これらのテストの結果により、ロコモでない状態、ロコモが始まっているロコモ度1、ロコモが進行したロコモ度2、ロコモがさらに進行して社会参加に支障をきたしているロコモ度3を判定できます。
 
◆「ロコモ」であると判定された場合、対策と治療は?
対処法には原因となる病気の予防、病気に対する薬物や手術による治療、運動器の力の衰えに対する筋力やバランス力のトレーニング、痛みや痺れに対する治療、栄養不足や栄養過多の改善などがあります。治療する病気がなければ、身体を動かすことが重要となります。移動機能の低下を防ぐ為には特に下半身の筋力をつけることが必要です。具体的にはスクワット運動や片脚立ちなどの運動が効果的です。日常から筋力で体を支える良い姿勢を保持する認識をもつこと。筋力運動以外の面では趣味を見つけることや人と交流をすることで活動量が増え、心身共に健康な状態を保ちやすいのではないかと思います。
 
◆2週にわたり「健康寿命を延ばすには」ということで、「フレイル」と「ロコモティブシンドローム」について学びました。最後に一言
「フレイル」「ロコモ」はいずれも回復可能なのが特徴です。きちんと対処すれば不安や不自由なく歩けるようになります。バランスよく食事をして、よく動いて、よく笑ってください。あはははは。

「健康寿命を延ばすには」(フレイル)
2022/05/01放送
出演者
医療法人さいとう整形外科 理事長兼院長 斉藤良明さん

◆斉藤さんのプロフィール
柳井市ご出身。故郷で地域医療を提供したいとの強い想いを持ち、2010年12月平生町に医療法人さいとう整形外科を開院。好きな言葉は「思いやり」「感謝の気持ち」で、郷土愛とやさしさに満ちた、笑顔の素敵な先生です。
 
◆「健康寿命」とは?
2016年の厚労省のデーターでは平均寿命は男性81歳、女性87歳ですが、健康寿命は男性72歳、女性75歳といわれています。健康寿命とは日常的に介護などを必要とすることなく、自立した生活を送れている年数のことです。長寿の国となり、平均寿命が延びる中、健康で生き続けたいと誰もが思うはずです。
 
◆「健康寿命」を延ばすためには?
定期的な健康診断の受診や生活習慣病の予防・改善など病気の早期発見と治療、これはとても大切なことです。整形外科の領域では「フレイルの予防・対策」が重要とされています。

◆「フレイル」とは?
「フレイル」とは、加齢によって心身が衰えて何らかの病気にかかりやすくなったり、入院するなど、ストレスに弱い状態のことで、健康な状態と要介護状態の中間の段階といえますね。Friedの5つの質問のうち、3つに該当するとフレイル、1~2つ該当するとプレフレイルと判断します。
①体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
②疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
③歩行速度の低下
④握力の低下
⑤身体活動量の低下
 
◆健康を取り戻すには?
「フレイル」状態は健康な状態に戻せるといわれています。3つの柱がありまして、①栄養、②身体活動、③社会活動です。栄養とは、タンパク質を含めてバランスよくよく噛んで食事をする。身体活動とは、たっぷり歩く、ちょっと頑張って筋トレ。社会活動とは、ボランティアなどコミュニケーション活動に参加する。たくさん食べて、たくさん出かけて、たくさん笑うことですね。ご家族が気づき、早期より対応することが出来ればなお効果的ですね。
 
◆食事、適度な運動とともに社会とのつながりが大切なんですね。来週のテーマは?
今日お話ししました「フレイル」の原因の中の、「身体的側面」に関係の深いロコモティブシンドロームについてお話したいと思います。