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2021年07月

熱中症警戒アラート

2021年7月13日(火)放送分

  • 熱中症警戒アラート
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  • 熱中症警戒アラート

「熱中症警戒アラート」とは、熱中症の危険が極めて高いと予想されるときに、環境省と気象庁が共同で発表する、熱中症の予防行動を促す情報です。去年、まず関東甲信地方で先行して運用が始まり、今年から全国で本格運用が始まりました。

この熱中症警戒アラートの発表基準になっているのが「暑さ指数」…熱中症の国際的指標として用いられているもので、気温のほか、湿度や、日光や照り返しなどでの熱量の、3つの要素から算出され、数値により、「ほぼ安全」「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の5つのランクで、運動や日常生活などでの行動の指針を示しています。過去の統計から「厳重警戒」以上のランクで、熱中症患者が著しく増えることが知られていて、熱中症の危険を示す情報として、非常に有効とされています。熱中症警戒アラートは、暑さ指数が「危険」ランクの31をさらに上回る、暑さ指数33以上が見込まれる、極めて危険と言える時に、前日の夕方、そして当日の朝に、県単位で発表されます。

KRYでは、この熱中症警戒アラートを、天気予報の「熱中症情報」の画面に表示してお知らせします。この画面は、テレビの天気予報コーナーのほか、KRYホームページや、KRYアプリでも、天気のメニューの中にある「熱中症情報」で、ご覧いただけます。また、環境省でも熱中症予防のサイトで、暑さ指数の予測情報を公開しています。

熱中症警戒アラートが出たら、特に4つの行動をとる心がけを。1つめは、気温や湿度など、暑さに関する最新情報を確認。2つ目は、高齢者や子供など、特に熱中症のリスクが高い方に、積極的な声かけを行う。3つ目は、不要不急の外出は避け、エアコンなどがない場所での運用や活動は、原則中止する。4つ目は、暑さを避け、こまめな水分補給などの、熱中症予防の実践です。アラートが出ていなくても普段から心がけたいことですが、アラートが出た時は、よりシッカリ意識して、適切な予防行動で、体を守っていきましょう。

土砂災害の種類と前兆現象

2021年7月6日(火)放送分

  • 土砂災害の種類と前兆現象

まとまった雨が降ることで心配される、土砂災害は、その種類や特徴を知って、備えていくことが大切です。

土砂災害には、主に「がけ崩れ」「土石流」「地すべり」の3種類があります。
がけ崩れは「山崩れ」ということもあり、地面にしみこんだ雨水で柔らかくなった土砂が、急な斜面から突然崩れ落ちる現象です。家の近くで起こると、人が巻き込まれることもある災害です。
土石流は、山の石や土砂が大雨によって崩れ、水と一緒に谷を流れ落ちる現象です。山や川底を削りながら巨大化していく、破壊力の大きい土砂災害で、ふもとの町や田畑に大きな被害を与えます。
地すべりは、なだらかな斜面が、ゆっくり滑りながら動いていく現象で、移動する土の量が多いため、あるきっかけで一気に地面が大きく崩れて大きな被害をもたらすことがあります。

山崩れやがけ崩れの起こる直前は、山の斜面がひび割れたり、濁り水が噴き出したり、土石流では川に木の枝が流れるなどの現象が現れることが知られています。
ただ、これらは災害の「前兆」として知られていることが多いのですが、実はすでに災害が起こり始めて、危険が目の前に迫っていることを示す現象、と認識する必要があります。
前兆現象を発見することにこだわらず、少しでも異変を感じたら、すぐにその場を離れる、と心得ておくことが大切です。

なお、大雨の際は、気象庁が細かい地図情報で災害危険度を表す「キキクル」を、こまめに確認することも大切ですが、この情報は「がけ崩れ」「土石流」という、雨により急激に危険が高まる現象が対象で、「地すべり」は対象となっていません。地すべりは、雨の降り方よりは、地質や地下水の状況などが大きな要因になることが多いためです。
地すべりの可能性がある時は、地下水の様子が変わって、井戸の水が出なくなったりするなどの現象が現れることがあります。大雨でなくても、このような現象があったら、地すべりなどの現象の可能性も考えて、周りで起きる異変には、十分気を付けていきましょう。