「緊急地震速報」の本運用は07年10月1日から始まりましたが、それに先立って、気象庁は、「試験運用」として一部のマスコミや公共施設に速報を流してきました。
「地震センサー」に落雷など地震以外の揺れを感じたときの誤ったデータを排除するために、2点以上のデータが入った場合のみに、「緊急地震速報」が発せられることになっています。
07年3月25日(日)午前9時42分 能登半島地震
- 2点以上の地震計のデータを用いた最も早く提供された情報 ・・・ 第二報
- 第二報が、「緊急地震速報」の、一般情報としてデータ送信される。
- 第二報は地震発生から 5.7秒後 推定マグニチュード 6.1 推定最大震度5強程度(実際は6強)
- 気象庁からのデータ送信まで 5.7秒 + 放送のための解析時間 約3秒 ・・・・ 8.7秒後に放送
- 8.7秒 × S波の秒速 約4キロ = 約34.8キロ
- 放送された時点では、震源から 約34.8キロ以内はすでに揺れが到達している。
- 輪島市(震度6強)では、既に間に合わなかった。能登町(震度6弱)での猶予時間は 2秒。珠洲市(震度5強)での猶予時間は 4秒。
07年7月16日(月・祝)午前10時13分 新潟県中越沖地震
- 2点以上の地震計のデータを用いた最も早く提供された情報 ・・・ 第三報
- 第三報が、「緊急地震速報」の、一般情報としてデータ送信される。
- 第三報は地震発生から 7.1秒後 推定マグニチュード 7.1 推定最大震度6弱程度以上(実際は6強)
- 気象庁からのデータ送信まで 7.1秒 + 放送のための解析時間 約3秒 ・・・・ 10.1秒後に放送
- 10.1秒 × S波の秒速 約4キロ = 約40.4キロ
- 放送された時点では、震源から 約40.4キロ以内はすでに揺れが到達している。
- 柏崎市、刈羽村、長岡市(震度6強)では、既に間に合わなかった。長野県飯綱町(震度6強)での猶予時間は 16秒。