■鳴門の海から畑へ ワカメの「根っこ」でジャガイモ栽培【徳島】(徳島県)
もうすぐ収穫の最盛期を迎える春のジャガイモ、県内でもすでに収穫が始まっています。
そんな中、鳴門市大麻町の農園では、鳴門ならではの「あるもの」でジャガイモを育てています。
そのあるものとは何か取材しました。
鳴門市大麻町にあるジャガイモ畑。
6月初旬から始まる本格的な収穫を前に5月27日、試し掘りが行われていました。
(記者)
「大きいですね?」
(ネイチャーファーミングとくしま・長篠 範 マネージャー)
「はい、そうですね」
「試し掘りの段階ですが、豊作の域かと思います」
「(品種は)キタアカリです。ホクホクして、甘くておいしい」
この畑を管理しているのは、鳴門市の農業法人「ネイチャーファーミングとくしま」
ジャガイモのほか、国内では珍しいキャベツの仲間、ケールも栽培。
年間30トン以上を出荷し首都圏にも納品しています。
こうした農作物を育てるにあたり、この会社は鳴門市ならではのもので作った肥料を使っていると言います。
(記者)
「何から作っている?」
(ネイチャーファーミングとくしま・長篠 範 マネージャー)
「ワカメの残渣ですね、根っこの部分」
「(漁師は)可食部以外の食べられないところを、処分していたみたいなんですが」
「それを当農園で引き受けて、それを発酵分解させて液体肥料を作っています」
ワカメを収穫した後に残る「根っこ」などは、これまで漁協が業者に処分を依頼していて、費用や環境負荷の面で課題を抱えていました。
(ネイチャーファーミングとくしま・長篠 範 マネージャー)
「もともと捨てるものだったものを、再生して利用することで、環境にもいいのかなと思って」
ワカメの微生物やアミノ酸が、植物の成長を促すとして自社だけでなく、2022年からは他の農家にも販売。
2025年からは通販で一般向けの販売も始めました。
(ネイチャーファーミングとくしま・長篠 範 マネージャー)
「同じ鳴門の名産のワカメの残渣を使って、自分らも鳴門で農業をしているので」
「近いですし、よりいいものが出来るのかなと思って」
鳴門の海から畑へ。
会社は今後も、ワカメの液体肥料を使った農法で、事業を拡大していきたいとしています。
(05/28 00:00 四国放送)
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