■「86歳の旅は続く」 フラメンコ舞踊家・小島章司さんが公演【徳島】(徳島県)
牟岐町出身のフラメンコ舞踊家、小島章司さんの公演が10月26日に徳島市で行われ、圧巻のパフォーマンスで詰めかけた約800人を魅了しました。
(フラメンコ舞踊家・小島章司 さん)
「今月の1日で86歳の誕生日を迎えた。今日はストレッチを一生懸命やる日だとか」
「今日はトレーニングセンターに通っていろんなことをやるとか」
「フラメンコとともにある人生が、自分らしいと思っている」
フラメンコ舞踊家、小島章司さん86歳。
小島さんは県南部の小さな港町、牟岐町で生まれました。
27歳で単身スペインに渡り、10年間フラメンコの修行に打ち込みました。
帰国後は東京を拠点にフラメンコの日本の第一人者として、国内を中心に公演を行い、活動を続けてきました。
2009年にはフラメンコの普及活動や、数々の舞台作品などが評価され、文化功労者に選ばれました。
その後もスペイン、ノルウェー、アメリカ、ジョージア、カナダなど世界中をまわって公演を行い、現在に至ります。
そして26日に、徳島市で凱旋公演が行われ、約800人の観客が会場を埋め尽くしました。
(フラメンコ舞踊家・小島章司 さん)
「会いに来たよ」
小島さんは時間を見つけては、県内でもフラメンコの普及活動を続けてきました。
この日の公演の第一部は、その教え子たちが鍛錬の成果を披露しました。
今回の公演のタイトルは「フラメンコナウタ」。
スペイン語で「ナウタ」は船乗りを意味することから、フラメンコが大好きなダンサーが船員となって世界中を巡り、その魅力を見ている人に伝えたいと思いを込めて名付け、小島さんが海外から呼び寄せた一流のギタリストや歌手陣による圧巻の演奏が披露されました。
そして、小島さんの登場です。
(フラメンコ舞踊家・小島章司 さん)
「世界中が穏やかじゃない気がする、ここにいる間だけでも舞台の素晴らしい音楽とか」
「踊り手の一生懸命な姿を見て、しばし心が癒されて豊かになって」
「ここの時間がパシフィック、平和な時間になって家路につく、それが叶ったら私の幸せにつながる」
華やかな演出の中、小島さんがソロで踊る場面は最大の見せ場。
熱い視線が注がれます。
会場から惜しみない拍手が小島さんに送られました。
小島さんの目にも涙が。
(来場客)
「素晴らしかった、感動した」
「もう二度見られないような、よかったです」
「長い間、体のメンテナンスとかトレーニングとか大変だったと思うが、現役で踊られてるというのは凄いなと思った」
(記者)
「小島さん楽しめましたか?」
(フラメンコ舞踊家・小島章司 さん)
「そうですね、やはり年齢のこともあるから、苦しみの方が大きいかな」
公演終了後、地元牟岐町の人を中心に小島さんをねぎらいます。
(フラメンコ舞踊家・小島章司 さん)
「みんなありがとう!」
「徳島県の友達とか、牟岐からもいっぱい来てくれて、同級生もいてびっくりした」
(記者)
「徳島で公演をしてよかった?」
(フラメンコ舞踊家・小島章司 さん)
「みんなに会えて良かった」
すべてをフラメンコに捧げてきた小島さんの生涯。
多くの人に愛されながら、小島さんの旅はこれからも続いていきます。
(10/27 18:20 四国放送)
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