■インターハイの夢をつかんだのは 高校総体・最終日【徳島】(徳島県)
高校生アスリートの祭典、5月30日に開幕した県高校総体は6月2日、最終日を迎えました。
3年生、最後の大会に臨む高校生たちの情熱、新記録の瞬間など、まとめてご覧ください。
5月31日から始まった陸上競技には、27校から総勢518人が参加しました。
この日の注目は、男子棒高跳び決勝。
阿南光高校3年、井上直哉選手は、5メートル20センチの県タイ記録保持者です。
自身の記録を更新し、新記録誕生の瞬間は訪れるのでしょうか。
大会2連覇中の井上選手、4メートル93センチの試技。
2回目で軽々と、自身が持つ大会記録を更新します。
スタンドで見つめるのは、羽ノ浦中学陸上部の株木正彦外部コーチです。
井上選手を中学時代から、6年間指導してきました。
(羽ノ浦中学陸上部・株木正彦 コーチ)
「できれば、タイミングは風がゆるい時のスタートが良い」
この日はトラックの「吹き流し」が、風で倒れてしまうほどの強風が吹き荒れます。
(株木正彦 コーチ)
「きょうのように(風が)激しくなると(体が)流れてしまったり調整が難しい」
その言葉通り、風に苦しみます。
井上選手、5メートル10センチの試技。
体が横に流れてしまい、1回目は失敗。
(株木正彦 コーチ)
「まだ(体が)流れてる、流れてる」
(井上直哉 選手)
「風が強い中でも、修正とか何が足らなかった、どうしたら跳べるのか考えて」
風に負けないように、短くて硬いポールを使うように修正しました。
5メートル10センチの2回目。
2024年のインターハイ優勝記録と同じ、5メートル10センチを成功。
続いて挑戦するのは、これまで県内では誰も成功したことがない、5メートル21センチ。
会場が静まり返り、緊張感に包まれます。
(5m21cmクリア)
(羽ノ浦中学陸上部・株木正彦 コーチ)
「やったー、今年の第一目標クリア」
見事、5メートル21センチで大会三連覇を達成。
16年ぶりの、県新記録を叩き出しました。
(井上直哉 選手)
「ずっと目標だったので、県記録を超えることが、県総体という大舞台でちゃんと決めきれたことが良かった」
「次の目標は、広島インターハイで5メートル30センチ以上跳んで、インターハイ優勝」
(記者)
「県高校総体最終日、きょうは徳島市立の俊足コンビが登場します」
徳島市立の俊足コンビ。
1人目は3年の、百々杏爽葉選手です。
百々さんは100mハードルで2024年、13秒96の県高校タイ記録を出しました。
今大会で記録更新となるのでしょうか。
(女子100mハードル・決勝)
5レーンの百々選手は、スタートから徐々に差を広げていきます。
そのまま1位でフィニッシュ。
しかし、冴えない表情を浮かべます。
タイムは14秒25。
県高校記録の更新とはなりませんでした。
(徳島市立3年・百々杏爽葉 選手)
「新記録を狙っていたし、悔いのないように走ろうと思ったが、あまり思うようにいかず悔しい」
「しっかり応援もして、自分の気持ちを切り替えたい」
(会場アナウンス)
「徳島市立・藤井満月」
もう1人が、3年の藤井満月選手。
2024年の新人戦では、短距離競技5冠を達成。
今大会は1日、100メートルで優勝しています。
(女子200m決勝)
7レーンの藤井選手は、スタートからスピードに乗ります。
そのまま1位でフィニッシュした藤井選手。
タイムは25秒00で、目標の県高校記録更新はなりませんでした。
(徳島市立3年・藤井満月 選手)
「四国総体、その次のインターハイで24秒台」
「県高校記録更新を達成できるよう、まだまだ練習積んでいきたい」
一方、女子三段跳び決勝では、鳴門渦潮高校3年の古林凛乃選手が、5回目のジャンプで11メートル98センチを跳び優勝。
走り幅跳びと合わせ、跳躍種目2冠を達成しました。
上位入賞者は、14日から愛媛県で行われる四国総体に出場します。
目標が叶ったもの、叶わなかったもの、結果はそれぞれでも流した汗や涙、今この瞬間こそが一生の宝物。
一方、男子サッカー決勝は、11連覇を狙う水色のユニフォーム・徳島市立と、2012年以来の頂点を目指すオレンジのユニフォーム徳島商業が対戦です。
開始早々、試合が動きます。
前半3分、徳島市立はキャプテン牛尾のクロスに、8番・東海林。
徳島市立はさらに前半20分に牛尾、30分には9番・藤村が立て続けにシュートを決め、3対0で前半を終えます。
後半も攻撃の手を緩めない徳島市立は後半5分、東海林がこの日2点目を挙げ、4対0とします。
このままでは終われない徳島商業は後半33分、12番・二ッ亀のヘディングで1点を返しますが、反撃もここまで。
徳島市立が4対1で勝利し、大会11連覇を果たしました。
(徳島市立・牛尾律貴 キャプテン)
「今まで全然点を決めてなかったので、キャプテンとして何とか1点決めたいという思いで打ったら入った」
「(インターハイは)自分たちの特徴である堅守速攻で相手を圧倒して、1回戦、2回戦と突破していきたい」
(06/02 19:45 四国放送)
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