■「求めるのは安値安定」 ガソリン定額補助開始から1週間【徳島】(徳島県)
ガソリン価格の抑制を目的に始まった政府の定額補助。
ガソリン1リットルあたり、最大10円補助する制度です。
制度開始から1週間。
県内のガソリン価格の変化、そしてドライバーの反応や販売業者の声などを聞きました。
( 記者)
「先週から始まった、ガソリンの定額補助制度」
「こちらのガソリンスタンドでは、レギュラー1リットルあたり8円引き下げ、168円で販売しています」
( 記者)
「ガソリン価格が下がることについてはどうですか?」
(ドライバー)
「いいんじゃないですか」
「われわれは毎日車で走っているから、安いほどいいけどね」
阿南市にある桑野石油。
ここでは、定額補助制度が始まった5月22日から、ガソリンの仕入れ価格が下がったこともあり、段階的に値下げして販売することを決めました。
(桑野石油・橋本隆広 代表取締役)
「ローカルの場合は、ガソリンとか石油製品は切っても切り離せないもの」
「政府の補助によってガソリン価格が下がって」
「運営者もお客さんも、たいへん喜んでいるのではないかと思う。」
この日も朝から、ガソリンを給油する人の姿が。
ガソリン値段が8円下がり、喜びの声があがる一方で、このような意見も…。
(ドライバー)
「(1リットル当たり)150円の時から給油しているから、その時から比べたら高いとは思う」
「多少はありがたいけど、もう一声」
「このぐらいの下がりでは、たいへん」
28日に発表された、県内のガソリン平均小売価格は先週から5.8円値下がりし、172.6円に。
県内のレギュラーガソリン小売価格
半年ぶりの170円台前半となりました。
四国4県のガソリン価格
四国では香川が177.4円、愛媛181.6円、高知183.1円と、徳島がダントツで安いことが分かります。
(ドライバー)
「今まで異常に高かったのがあるので、助かりますけどね。これだけ安くなれば」
香川から高知へと向かう途中で、こちらのガソリンスタンドに立ち寄った男性は。
(香川からのドライバー)
「これから高知に行く」
「高知に行くと(ガソリン価格が)高いので、少しでも抑えようと思って」
このガソリンスタンドでは、周囲の動向を見ながら「値下げして欲しい」という、ドライバーの期待に応えられるよう、調整に努めています。
(桑野石油・橋本隆広 代表取締役)
「在庫も調整しながら、何とか値下げにこぎつけられた」
「難しい話になるが(ガソリン価格が)一発で下がってしまったりすると、マージンが圧縮されたりする」
「安値、安定で、販売できるようになれば、当社としても助かる」
一方、こちらは上板町の誠徳運輸。
県内をはじめ、愛媛、神戸、東京などに毎日荷物を運送しています。
この会社ではトラック100台を保有。
1ヶ月の燃料費は膨大です。
(誠徳運輸・酒井一誠 代表取締役)
「私どもの社内でだいたい、月に2000万円ぐらいは燃料代がかかっている」
「どうしても避けられないというか、燃料がないと運行ができないので」
「そこは、どうしても必要な部分になる」
トラックの燃料である軽油も、今回の定額補助の対象、ありがたいと話します。
(誠徳運輸・酒井一誠 代表取締役)
「やっぱり(価格が)下がるというのは非常に助かる」
「コストを考えるとありがたい」
「(価格が下がることで)経営が大きく持ち直すところまではいかない」
こちらも求めるは「安値安定」です。
(誠徳運輸・酒井一誠 代表取締役)
「為替の安定と、原油自体の価格が落ち着いてくれると助かる」
「国の補助というのは非常に助かるが、価格自体が上がればどうなるのかという、少し不安な要因もまだまだある」
「(今後の価格変動が)どうなるのかなというのは気になる」
県民にとって、生活の必需品ともいえるガソリン。
手ごろな価格での安定を願うばかりです。
今後の見通しについて、石油情報センターによりますと「来週は補助金も1円増額され、卸値も下がる予想のため、来週も1円程度値下がりするのでは」としていますが、それ以降については「見通しは立たない」としています。
(05/30 18:15 四国放送)
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