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「恥ずかしいですよね、いわき市民として」不審募るいわき信用組合問題…PCハンマーで壊し隠ぺい行為も 福島(福島県)



先週、会見が開かれたいわき信用組合をめぐる問題についてです。いわき信用組合による247億円を超える巨額の不正融資が明らかとなり、県内に衝撃が広がっています。第三者委員会の報告書はおよそ240ページにもなるぶ厚いもので、この中にはパソコンをハンマーで破壊したというショッキングな隠ぺい行為にも触れられています。調査を進めてもなお、全容は見えないままです。



やはり、市民も困惑を隠せないようです。

■利用客
「恥ずかしいですよね、いわき市民として」「(定期預金を)解約…解約。年金受給のアレは入れといて、あとは解約で」



憤りのワケ。それは…

■本多洋八 理事長
「信用を第一とする、金融機関といたしまして、きわめて、重大な不祥事を発生させ、当組合の組合員の皆様、およびお客様はじめ関係各位の皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますことをここで改めてお詫び申し上げたいと思います」

いわき信用組合の旧経営陣による大口融資先への247億円を超える不正融資が、弁護士などからなる第三者委員会の調査で先週、明らかになったのです。迂回融資や断りなく他人名義で融資をするといった手口も判明しました。前代未聞の不正に県内にも衝撃が広がっています。地元経済界は…

■いわき商工会議所 小野栄重会頭
「この規模は想像を絶する、普通の金融機関で起こらない数なので、ガバナンスの欠陥があったことは間違いない」「(事業者に)悪い影響を与えない対策をいわき信用組合にお願いしたい」



県内の金融業界からも…

「信用第一の中で、衝撃は大きい」「金融業界全体に厳しい目が向けられる」



全容の解明が急がれていますが…

■小川尚史弁護士
「結論としては(組合側が)協力的だったとはとても言い難い状況にありまして」「あるべきものを隠滅した、という話も出てきたり、そういう事象が数続いたという状況でありました」

第三者委員会の聞き取りに、組合は、重要な証拠であるノートパソコンをハンマーで破壊した。さらに「手帳を処分した」などとのべているということです。積極的に情報が開示がなされず、調査は困難を極めたと言います。信用第一のはずの信用組合に、一体、何があったのか…主導的な立場で、およそ20年にわたり理事長と会長をつとめた江尻元会長は…第三者委員会の聞き取りに対して「組合を守るためには仕方ない」という趣旨の回答をしていたということです。



■本多洋八 理事長
「代表理事として、長く、理事長を努め、不祥事発覚時には会長であった前会長の発言が組織のなかで次第に絶対的となり」

報告書でも「組合を守るため」という大義名分のもと、役員や職員が協力したとされ「異常なまでの上意下達の組織風土」があったと指摘されています。東北財務局から業務改善命令が出されている「いわき信用組合」では、理事長を含む7人の役員が辞任し、今月13日、新たな経営陣が決まる見通しです。地域の金融機関として膿を出し切れるのか第三者委員会は報告書でこうまとめています。



「「いわしん」の再生に向けて、役職員一人一人が自覚と反省をもって真摯に取り組み、いわきの手本となっていくことを期待したい。」


(06/02 18:46 福島中央テレビ)

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