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アニサキスなど寄生虫の心配なし…生食できる!浪江町で完全陸上養殖 新ブランドのサバがお披露目(福島県)



食卓にも身近な魚、サバの話題です。浪江町では、10日新たなブランドのサバがお披露目されたのですが、その生育方法は珍しいものだったんです。

浪江町では10日、その話題のサバがお披露目されました。名前は福島にもちなんでいて「福の鯖」といいます。

■浪江町 吉田栄光町長
「サバ、こんなにおいしいんだ!って感じがしますね」

さっそく浪江町の吉田町長も試食。新たなブランドの誕生を祝っていました。実はこのサバ!生育方法にある秘密があったんです。

その答えは、水槽の中で育ったサバなんです。

一般的にサバは広い範囲を泳ぎ回るため、養殖が難しいとされています。

ただ、西日本を中心にその養殖は盛んで。今回、浪江町の「かもめミライ水産」が東日本で初めて完全陸上養殖に挑戦!

AIで魚の健康状態を管理するなど最先端の技術を駆使して育て上げました。

最初は数センチだった稚魚が約10か月で25センチから30センチほどにまで成長。今回、初めて出荷されました。また、アニサキスなどの寄生虫の心配がないため、生で食べられるのが売りです。

気候変動による海の環境の変化や過剰な漁獲による生態系バランスの悪化が世界的に心配されていますが、こうした養殖技術は持続可能な水産資源の確保につながるとされています。

「海の未来を守る」そんな存在になっていくことが期待されています。

■かもめミライ水産 大澤公伸社長
「いろんな苦労がございました。そういう苦労を思い返してみますとようやくこの形までこられて感無量です。今後はさらに技術に磨きをかけてよりおいしいサバを作っていきたいと考えています。」

一方で…

■かもめミライ水産 大澤公伸社長
「私たちの課題の一つとしてとらえているのはやはりいろんなトライをしていく中での働き手、人材の確保。浪江町とともにゼロイチでチャレンジしていくということで、町とともにこれからも取り組んでいきたい」

雇用を増やし、生産の質・量ともに高めていきたいと大澤社長は語ります。

「福の鯖」は県内のスーパーなどで販売され、今後、浪江町のイベントや飲食店での提供も予定しているということです。

(04/10 19:25 福島中央テレビ)

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