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キーワードは「量り売り」食品ロスやごみの削減へ 福島(福島県)



ゴミの排出量が全国ワースト2位という不名誉な記録を持つ福島県。食品ロスやごみの削減につなげようと先日、福島市であるイベントが開かれたんです。そのキーワードは、量り売り。必要なものを必要なだけ買う。このスタイルが、実は新しい、そう感じるイベントを取材しました。

福島市にある古民家カフェ。トマトなどの野菜に…パンにドライフルーツ…さらには味噌などの調味料までと。この日、開かれていたのは、生産者がみずから商品を販売するマルシェです。会場には11の店が並び、訪れた人は思い思いに買い物を楽しんでいましたがこのマルシェにはある秘密があったんです。それが!

■大川悠輔記者
「こちらのマルシェではこうした保存容器を持参してもらい、必要な量だけ商品を購入できる」

みなさんが手に持っているのはプラスチックやビンなどの保存容器です!実は、このマルシェ、商品をパッケージングせずに、「量り売り」していたんです。

■県消費生活課 千葉 弘信 主幹
「必要な分だけ買ってもらって、おいしく食べきることが一つの趣旨」

1グラム単位で必要な商品を必要な分だけ買って食品ロスの削減につなげようという狙いです。

■店員さん
「置く これで260あるから210円です」

ひと昔前はこうした量り売りが当たり前でしたが今改めて、やってみるとどこか新鮮に感じます。

■訪れた人は
「手ごろなサイズ感で出してもらえるとすごく助かります」「SDGsにもつながるのでいいのかなと思います」「自分たちで好きな量が買えて無駄にならなくていいと思います」「ロスが出ない、自分たちがほしい分買えるのですごく楽しい、買い物していて」

野菜やお菓子はもちろんこんな商品も量り売りされていたんです。

お客さん「300グラムでもいいですか?これに入れていただいて」

それは、おみそです!天栄村の鈴木醤油店も出店していました。

■量り売りで味噌を購入した人
「初めてで家族も少ないのでグラムで売っていただけると助かる」「新鮮な感じできょう早速試してみたい、もろきゅうで」

みそなどは普段、決まった量でしか販売していないそうですが、量り売りは店側にもメリットがあるそう。

■鈴木醤油店 鈴木良浩さん
「最初のきっかけとして とってもらうという意味ではとてもいい機会」

買う側、そして売る側にもメリットがあったこの量り売りマルシェ。企画された背景には県が抱える「あの問題」が関係していました。

■県消費生活課 千葉 弘信 主幹
「福島県は県民一人当たりのゴミの排出量が」「直近だとワースト2、リサイクル率も低い現状がある」「これからの時代は必要なものを必要な分だけ買っておいしく食べきって、そしてゴミを出さないライフスタイルも大事と思って企画した」

必要な商品を必要な分だけ買う「量り売り」。食品ロス削減はもちろん、県の課題、ごみ削減にも貢献しそうです。


(10/30 18:45 福島中央テレビ)

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